初々しい「西田くん」の響きもさることながら、『えへへ』から『うふふ』『にひひ』と、くるくる表情を変えながら語る。その表情からは、幸せが満ち溢れていた。 最初の数カ月はLINEもスルー バレーボール選手として見せるパフォーマンスだけでなく、アスリートとして垣間見える芯の強さに惹かれ、最初にアプローチしたのは西田だった。 周囲の協力を経て連絡先を交換し、少しでも知りたいと熱心にアプローチするも、最初の数カ月は「撃沈」の繰り返し。古賀の「最初は嫌だった」という言葉の通り、毎日のようにLINEでメッセージを送られてきても既読無視が当たり前だった。 潮目が変わったのは2019/20シーズン、西田が所属するジェイテクトSTINGSがVリーグで初優勝した男子ファイナルからだった。 同時期に新型コロナウイルスが蔓延し、男子ファイナルは史上初の無観客開催。男女各チームも十分な練習すらできずにいる中、古賀が所