古来、人々は、地球の構造と歴史とについてどのような思索を重ねてきたのだろうか。山の形成、化石の意味、火山、聖書の記す大洪水、地球の年齢などをめぐって議論は綿々と続けられてきた。 地球の歴史の歴史、つまり史的地質学史の前史は、アリストテレスやストア派の宇宙観に始まる。コペルニクスとデカルトが世界の中心から地球を追いやり、地球ははじめて独自の考察の対象となった。ビュフォンは地球の時間の長大さと非可逆性を把握し、地球史を記述した。が、真の地質学が誕生するのは18世紀末、「自然の古記録」すなわち化石と地層の踏査が行われるようになるときである。 古代ギリシアから現代のプレートテクトニクス理論まで、このスリリングな地質学思想の変遷の全体が、本書では「斉一説」的思考(連続主義)と「激変説」的思考(不連続主義)の相剋としてスリリングに捉えられる。記述は平明で、しかもフランス人らしいエスプリに富む。そしてな
進化の運命-孤独な宇宙の必然としての人間 作者: サイモン・コンウェイ=モリス,遠藤一佳,更科功出版社/メーカー: 講談社発売日: 2010/07/22メディア: 新書購入: 1人 クリック: 82回この商品を含むブログ (13件) を見る 本書はバージェス頁岩の化石研究で有名な古生物学者サイモン・コンウェイ=モリスによるもので,本文500ページ強に加え,注が200ページ弱ぎっしりつけられている中身の詰まった書物だ. 本書のなかではコンウェイ=モリスの「進化は偶然というより必然だ」を主体とする一連の主張を裏付けるために,収斂の事例がこれでもかこれでもかと紹介されている.その充実振りは見事であり,生物の進化動態について圧倒的な読書感をもたらしてくれる得難い書物だ.しかし,その収斂の事例を使って行うコンウェイ=モリスの主張自体は,実はそれほど面白くない. コンウェイ=モリスの本書における主張は
サイモン・コンウェイ=モリス[遠藤一佳・更科功訳] (2010年7月21日刊行,講談社,東京,本体価格2,800円,724 pp., ISBN:9784062131179 → 目次|版元ページ|情報) 「編集協力者」が書評というのもおかしな話だが,音羽から「販促よろしく」とのことで,講談社広報誌『本』2010年9月号に下記の文章を寄せた.発行後はウェブ掲載OKとの許可をもらったので,下記に転載しますねー.本も買ってねー. ※Copyright 2010 by MINAKA Nobuhiro. All rights reserved 生物進化における「収斂」の勝利:サイモン・コンウェイ=モリス『進化の運命』の刊行に寄せて三中信宏(農業環境技術研究所) 著名な古生物学者ジョージ・ゲイロード・シンプソンは,1930年秋,ニューヨークのマンハッタンにあるアメリカ自然史博物館が実施した南米調査探検隊
シュプリンガーネイチャーは、発見の進展に貢献するために、信頼性が高く洞察に富む研究の出版を通して新領域の知識の成長を支えるとともに、アイデアや情報への世界からのアクセスを可能にします。
さまざまな物理理論の構築に使われる微分幾何学を,物理系の研究者にわかりやすく丁寧に解説した.とくに,数式の展開や話の進め方には省略がなく,誠実に記述している.また,最近の話題である超弦理論,量子重力理論に必要と考えられている非可換幾何学についてもふれる.【東京大学河野俊丈先生ご推薦】 3次元Euclid空間内の曲線と曲面 曲面における接ベクトル場と微分形式 多様体 可微分多様体上の幾何 微分形式 非可換代数上の微分 非可換微分幾何学 量子空間 量子群
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