要点 サブセット化による期待値最大化法(ordered subset expectation maximization method,OSEM法)は投影データから統計的に最も確からしい集積分布を求める手法である 近年,OSEMのアルゴリズムは複雑化しているため,検査機器メーカー独自のアルゴリズムを熟知し使用する OSEM法の原理 体内に投与した放射性薬剤からのガンマ線の数はポアソン分布に従う.また,投影データには異なる位置からのガンマ線が含まれており,同様にポアソン分布に従っている. ポアソン分布での確率分布を実測値(投影データ)と期待値の関係から期待値が最大となる値を算出する方法がmaximum likelihood expectation maximization(MLEM)法であり,この手法の高速化のため投影データをいくつかのグループ(subset)に分割して計算する方法がOSEM法