地質形成史や地質構造を議論する上で、地質年代の理解は欠かせない。本書は、国際標準化を目指し刻々と改訂される地質年代区分の最前線を、詳細かつ明快に示すハンドブックである。さらに、環境変動や大量絶滅などの地質事件も取り上げ、45億年の地球史を網羅的に解説する。地球科学の学生・研究者、および鉱業従事者必携の書。 鈴木 寿志(すずき ひさし) 昭和41年神奈川県生まれ。愛知県立西尾高等学校卒業。平成元年山口大学理学部卒業。平成7年京都大学大学院理学研究科後期博士課程(地質学鉱物学専攻)修了。博士(理学)。山形大学理学部助手,(有)地質調査グループジオテック地質部長,レオーベン大学(オーストリー)研究助手を経て,平成23年大谷大学文学部准教授。専門は微化石層序学,造山帯地質学,文化環境学。翻訳書(共訳)として『バージェス頁岩化石図譜』,デリックE. G.ブリッグスほか著,大野照文監訳,朝倉書店,20
UpperとかMiddle,Lowerというのは,直訳すれば上部,中部,下部になります。これは地層の重なりを意識したものですが,一般には馴染みの薄い表現になるので,順に後期,中期,前期と表記すれば良いかと思います。 こうした「○○代□□紀(△△世)」というのが,いわゆる地質時代です。 で,この表の「Age Ma」というのが,地質年代です。 「Ma」というのは,「Mega-annum」の略です。 「なんのこっちゃー」かもしれませんが,ようは「1Ma=100万年前」と覚えておいていただければ問題ないと思います。 この単位が示しているように,地質学者や古生物学者は,100万年,1000万年スケールで物事を考えます。 取材をしていてよく言われるのが,「時間の感覚の差」です。これがなかなか。 さて,たとえば,白亜紀(Cretaceous)と古第三紀(Paleogene)の境界をみると,「65.5±0
2023年11月16日更新 地質系統・年代の日本語記述ガイドライン 2023年9月改訂版 一般社団法人日本地質学会 執行理事会 国際地質科学連合(IUGS)の国際層序委員会(ICS)が,国際年代層序表の最新版(v 2023/09)を公開しました.v2023/09の改訂は次の通りです. 原太古界/代の下限が4031±3 Maに設定された(更新前 ~4000 Ma)[v/2023/09の更新内容] 層序表最小区分「階/期」はカンブリア紀以前の年代における最小区分「系/紀」などを含めると全部で116区分です.表に載っている一番古い名称である「冥王界」は地層が存在しないため(地球が形成途中なので)地質年代には含めていません。 GSSP(ゴールデンスパイク)は全部で77箇所あり,チバ二アン時代は74番目のGSSP箇所になります.なお、GSSPが存在する国は,23カ国です(スコットランドをイギリスに,
昨日、学術会議のIUGS分科会があった。 IUGSとは、International Union of Geological Sciences (国際地質学連合)。 この夏、オスロで開かれた年代に関する決定の報告があった。 地質時代の第四紀のはじまりは、今から255万8千年前と決められた。従来は約180万年前であったのだから, 一気に70万年以上古くなることになる。 また、Tertiary(第三紀)ということばが消えた。そして第四紀ということばだけが残ることとなった。 歴史的には、まず第一紀(ほぼ古生代)と第二紀(ほぼ中生代)が消え、150年たって第三紀が消えた。 国際的には、永年にわたる議論が、これで決着した。 第四紀には、氷河時代と人類時代という科学的バックグラウンドがあったが、人類というキーワードは後裔に退き、気候変動が前面に出た定義となった。 定着にはしばらく時間がかかるだろうが、教
The International Commission on Stratigraphy (ICS) is the largest and oldest constituent scientific body in the International Union of Geological Sciences (IUGS). Its primary objective is to define precisely global units (systems, series and stages) of the International Chronostratigraphic Chart that, in turn, are the basis for the units (periods, epochs and age) of the International Geological Ti
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