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通級指導の経験者から聞くと、発達障害に関する知識、その投薬に関する知識、関係諸機関との連携など専門的な知識が必要になるということだった。

さらにWISCなどの発達検査の結果を正しく読み取るみとる力がなければならない。時には発達検査をする必要に迫られるという。そうなると単なる普通の教員ではできない。WISCなどの発達検査は研修や説明を聞いても実施する自信はけして持てなく、何度もやってみて初めて自信が持てるからだ。また、実施できないと結果を手に取るように読み取ることは難しい。



通級指導担当者は教室で授業をおこなわないので多くの生徒と接する機会は少なくなる。職員室の中でも同業種は一人なので孤立しやすい。通級指導という教育方法が認識され広まっていないので、他の職員との共通理解を図ることが容易ではない。など通常学級の担当の時とは違った困難さと環境に置かれる。

では実際に現場ではどのような人が通級指導を担っているのか、私の周辺を見渡すと10人いれば8人が50代60代だ。20代はいない。ある程度の教員経験がなければできないのは確かだが、もっと若い人が欲しい。そして女性が7割から8割を担う。女性のやさしさ細やかさが生かされている職種と言える。

中学校では、自分の教科を教えることが手ごたえとなったり、担任となって生徒にかかわることが喜びとなる。また、部活動で生徒と触れ合うことも生きがいとなる。そのほとんどが奪われるのが通級指導担当だ。

通級指導担当を担う人を探そうとすることは難しい。①専門性に興味があること②通常学級での手ごたえや喜びを手放す覚悟がいること、これが条件となるからだ。

しかし、発達障害の診断が出ている生徒や疑いのある生徒の数は増え続けている。専門性を身に着けた教員が必要となってきているのは明白だ。

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