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既存の学校へはきちんと行くものという時代から、フリースクール、ホームスクール、市が運営する適応教室や学校への復帰を目指さない公的な施設も出てくる時代となった。

(2000年)社会関係研究 第6巻 第1・2号 で 吉井健治は「日本におけるホームスクールの可能性と課題―ホームスクールの一事例を通じて―」の論文の中で次のように論じている。

「わが国の場合、不登校生徒及び高校中途退学者は年々増加しており、学校教育からの子どもの離脱現象がすすんでいる。

ところが、この問題への対応においては学校教育の内部における対策が強化されるばかりで、学校教育そのものの存在価値や学校外教育の可能性についての論議は少ない。

この背景には、学校教育の万能性が期待され、同時に高い責任性が付与されるという、いわば学校信仰あるいは学校絶対視があると考えられる。」

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不登校やホームスクールに関係する問題の解決は、学校側の対応に任せられ、関係する教師の力量にゆだねられているのが現状だ。

学校では不登校問題の解決の方向は「学校復帰」しかない。
それ以外のカードを持つことは、学校では許されていない。「学校信仰」を学校自らが捨てることはやはりできないからだ。
しかし、生徒によっては、「学校信仰」を捨てることによって救われたり命を守られたりすることがあるのが今の現状だ。

市や県が未来を見通して、「学校信仰」を打ち破った策を打ち出すことが必要なのだ。

どこの市町村でも行っている適応教室は学校復帰を目指すものだ。
しかし、学校復帰を超えた公的な取り組みとしてすでに次の3つがあることも知っておくべきだ。
 
〇特区申請をし学習指導要領を弾力化したシステムを作った大和郡山市。その施設ASU。

そのホームページには次のように紹介されている。

「ここでは、不登校児童生徒を対象とする学校設置に係る教育課程を弾力化できる措置を受け、学習指導要領を根本から見直し、独自の教育課程と評価を作成して、授業を進めています。
また、児童生徒一人一人の実態に応じて、常勤の教員の指導のもと奈良教育大学の大学生(学習チューター)が、学習指導の補助を行います。」

「奈良県公立高等学校や私立学校等を受験する際、調査書等は学科指導教室「ASU」で作成し、「ASU」から提出できます。」

〇京都市の洛風中学校は、「不登校という経験」がある生徒のために、「主体的に生きる・自立できる・自己実現できる」
すなわち、将来に向けて「社会とつながり、明るく元気に働く大人」への成長を支える学校として位置づけられて運営されている。
教育課程は生徒の実態に合わせて弾力的に運用押されている。例えば、朝の時間や放課後のゆとりを考え,午前中2時間,午後2時間を基本にすることで現行の1015時間を770時間に設定している。

〇池田市のスマイルファクトリーは、不登校生徒に丁寧に対応した施設だ。大阪府池田市からNPO法人トイボックス/スマイルファクトリーへの委託 という全国でも珍しい形で、既存の教育のワクにおさまりきらないこども達のための 新しい「がっこう」づくりを展開している。

内容的には午前中は自分のペースで個別学習を、午後はさまざまな体験授業(理科実験、アートなど)を行なっている。池田市民は無料だ。
 
学校は「学校信仰」から抜け出し、多様化してきた保護者のニーズに先手を打って策を打ち出すべきときがきたのではないか。
 
  
  
  
  

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THE PAGEより 

 学校に行くのは週1 前向きな不登校を選択したある親子の挑戦
 
 年間30日以上学校を休んだ場合、文部科学省の定義では、おおむね「不登校」と判断される。しかし、東京都内に住む会社員の佐別当(さべっとう)隆志さん(40)の娘の絵里ちゃん(6)は、あえて小学校に通うのは週1日とし、それ以外は英語教室に通ったり、母親の指導を受けたりして学ぶ。背景には「画一的な学び」への抵抗感がある。

 学校と学校外の学びを組み合わせた教育方法を佐別当さんは「ハイブリッドスクーリング」と呼び、一つの選択肢として普及を目指している。しかし、法的な課題も多い。ハイブリッドスクーリングの定着はあり得るか。現状を取材した。 

シェアハウスに暮らし、多様な大人の中で育った娘「学校に行かせるより家で学んだほうが伸びる」

 山手線のとある駅から徒歩圏内にある一軒家が佐別当さん一家の住みかだ。しかし、ただの家ではない。一家の居住空間以外に、シェアハウスの機能が備えられている。佐別当さんは会社員の傍ら、このシェアハウスのオーナーを務める。運営は台湾人の妻、楊麗●(ヨウリーシェン、38)さんの仕事だ。(●は王へんに旋)

 家族以外の大人が日々出入りし、書道や演劇のワークショップなども自宅で開催してきた。一般的な家庭よりもにぎやかな環境で、絵里ちゃんはのびのびと育ち、人懐っこい、物怖じしない性格となった。「友達作るのなんて簡単だよ」。天真爛漫な笑顔は、いわゆる「学校に行くつらさを抱えて不登校となった子供」のイメージとは程遠い。

 そんな絵里ちゃんを毎日小学校に通わせないことに決めたのは、佐別当さん夫妻の教育観によるところが大きいという。

 「家で学校では学べないような体験をさせている。画一的に教えられるよりも、生活の延長で学んでいくほうが力を伸ばせるのではないか」(楊さん)、「学校に行かせるのが正しいんだろうかというのが疑問としてはあった」(佐別当さん)

 絵里ちゃんからも入学前の学校説明会や入学式に行ったときに、「今までの教育スタイルのほうがいい、学校に行きたくない」という話があったという。

 「そう言うんじゃないかな、と思っていた。娘が行きたくないなら、いろいろな学びの場や大人から学んでいく形を広げていこうと思った」(佐別当さん)
 
 
 
 
 
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  

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ノート点検ほど無味乾燥な作業はない。

テスト当日にノートを提出させるのが通例だが、テストの採点とともに時間がかかる作業でもある。ノートの中身を丁寧に点検していくと相当時間がかかる。


時間がかかるだけでなく、ノート点検そのものに疑問を持っているから滅入るのだ。
 

ノートの中身をマーカーやペンできれいに彩り丁寧にまとめているなら、一応良いノートとされるが、私はあまり思わない。

教科の性質もあるのかもしれないが、美術科でもないのできれいさを競うものではないからだ。人に見せるものでもない。

ノートは自分の理解を助けるものであればよい。

なので、いちいち他人が外から見て評価する対象にはならないものだ。



これが本音なので、生徒のノートを点検してABCと評価するときの気分はつらい。


同僚にこのことを愚痴ると、同感してくれる人も多い。

しかし、「このノート点検で救われる生徒もいるんですよ。テストの点が悪くてもこれを頑張って最低の評定にならないようにしている生徒もいるんです」と伝えてくれた同僚もいた。

確かに。ノート点検があるから生徒は静かにノートをとり、教師は静かに授業を進めることができる一面はある。


我々の中学や高校時代、先生がノートを点検することは全くなかった。通知表が観点別評価になったのをきっかけに、意欲関心の観点をノート提出などに求めていった。

ノートだけではない。学校で使う問題集を提出させて評価する教科も多々ある。しかし、答えを丸写ししてくる生徒も後を絶たない。

それも含めてなんとか評価にしているのが今の現状だ。

答えを丸写ししてくる生徒、それは学力がその問題集に合ってないからだ。

だったらその学力に見合う問題集を与えればよいのだが、平等主義が邪魔をする。つまり、同じ教材でないと平等な地点に立って評価ができないのだ。


夏休み冬休みなどの宿題もどこかの出版社の作った問題集を一律に与えたりするが、学力差に合った問題集を選ばせることが必要だと痛感しながら購入させ、提出させている。


ノートをきれいにとることに力を入れるあまり、教師の話をうまく聞けていない生徒がいることは事実だ。本末転倒といえる。もっと自在に学習ができるよう我々教師側の自在な発想・工夫が必要な時が来ている。
 
 
 
 
 

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