掘削マシンをロボット化 東京電力福島第一原子力発電所の廃炉は溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)の取り出しが最難関とされる。燃料デブリの姿はとらえられておらず、レーザーや切削などさまざまな技術が開発されている。大成建設は切削技術を開発。岩盤掘削のボーリングのノウハウを詰め込んだ。デブリ切削技術の開発を通して、岩盤掘削の技術も進化させた。 【安全に取り出す】 核燃料は原子炉圧力容器を溶かして落下し、その下にあった装置や土台を溶かして混ざり合い複雑な性状の物質になっていると想定されている。デブリの様子がわからない以上、どんな状態でも安定して破砕し、安全に取り出す手法が模索されている。大成建設は米国のスリーマイル島の原子力発電所燃料除去で実績のある切削法を採用した。原子炉建屋の最上階から約35メートル下に切削工具を降ろして床に広がったデブリを削る。ロボットアームだと巨大で重くなってしまう。そこでボーリ