電気自動車(EV)の米新興企業ニコラが技術を誇張してきた疑いが浮上し、創業者で会長のトレバー・ミルトン氏が20日辞任した。米メディアによると、米司法省と米証券取引委員会が調査に乗り出していた。 ニコラはピックアップトラック型のEVや燃料電池車(FCV)を手掛ける。販売実績はないが、EVで躍進する米テスラの競合と評され株価が急騰していた。ミルトン氏は取締役も辞任。後任の会長には米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)元副会長で社外取締役のスティーブン・ガースキー氏が就いた。 疑惑は、ニコラが電動車への構造改革を急ぐGMと戦略的提携を結んだ直後の10日に浮上。ニコラ株の空売りを仕掛けている米投資業者が調査報告書で告発した。ニコラは疑惑を否定しているが、他のハイテク新興企業への投資に警戒感が広がる可能性もある。(共同)