日本政府が、スマートフォン用OSの寡占状態を懸念している。そこから、「日本政府が独自OSを欲している」との解釈も広がっている。 結論からいうとその解釈は正しくない。報告書にそんなことは書かれていないし、狙いも別のところだ。 そもそも「スマホ用独自OS開発」は意味があることなのだろうか? 政府も考えている「別のこと」とはどういう部分なのか。 少しその点を考えてみよう。 「スマホ以降」に出てきた第三のOSを振り返る 現状のスマートフォン市場において、OSをアップル(iOS)とAndroid(Google)が寡占していることは間違いない。 では、携帯電話・スマートフォン用OSは、これまで「2社以外」は作ってこなかったのだろうか? もちろん違う。 そこでまず思い出されるのは「第三のモバイルOS」騒動だ。2011年から2013年にかけて、サムスン主導の「Tizen」や、Mozillaが主導する「Fi