11月7日夕方あたりから、深圳に集まった日中関係者たちの周辺が騒がしくなった。 聞けば、内外のメディアが「首脳会談の実現に向け、日中両国政府が四点からなる合意文書を発表した」と報じ始めたという。発表はAPEC首脳会合の3日前、「意外に早く終わったな」というのが筆者の第一印象だった。 このシンポ、正式名称は「大梅沙中国創新論壇」、7日夜には日中有識者の対話セッションが「笹川日中友好基金」との共催で開かれた。直前日中「四点合意」が発表されたからか、中国側識者の発言が一変したことには大いに驚いた。かくも前向きなトーンの日中シンポジウムはこの数年ちょっと記憶がない。 過去数年間、この種のシンポジウムでは、中国側が日本の歴史問題と尖閣問題と執拗に取り上げ、日本側がその防戦に努めるという、実に生産性の低い議論を何度も繰り返してきた。 それが今回は誰もが、「良いニュースだ、本当に嬉しい、日中相互批判はや