■財源、並行在来線の扱いなど難題 昨年12月、政府・与党の整備新幹線ワーキンググループが、北海道新幹線の長万部(おしゃまんべ)-札幌間の建設を平成21年末までに認可する方向で合意したことで、新幹線の札幌までの延伸が事実上決まった。早期建設を求める北海道は「着実な一歩」と評価する一方、整備方式などに不確定要素が多く、「先行きは楽観できない」という声も。深刻な不況の中、北海道経済は冷え込んでいるだけに、新幹線建設の経済効果に期待を寄せる声が高まっている。(札幌支局 加納洋人) 「北海道新幹線建設促進期成会(期成会)が設立されたのは昭和44年。約40年経ってやっと札幌延伸が決まった。九州ではすでに鹿児島に新幹線が通っているというのに、遅すぎる…」 道や経済界などでつくる期成会の幹部の1人は、遅すぎた札幌延伸決定に憤りを隠さない。 整備新幹線は、国や地方自治体などが財源を負担、線路やトンネルなど主