関西3空港のあり方について「伊丹(大阪)空港の廃止も含めて検討する」と表明していた大阪府の橋下徹知事は30日、「検討を指示したが、『廃止』には至らなかった」と報道陣に語った。国土交通相や地元の兵庫県知事も巻き込んでの騒ぎを起こしたが、表明からわずか半年で「伊丹廃止論」を撤回した。 橋下知事は昨年7月末、関西空港の予算要望で上京した際、「伊丹廃止論」を表明。冬柴国交相(当時)が「素人の発言」と批判するなど、波紋を広げた。 その後の議論を踏まえ、橋下知事は30日、関空活性化の提言案を発表。「関空が出入国の拠点空港になれば構わない」と述べ、一転して「3空港で役割分担」との従来路線に落ち着いた。3空港の「一体運営」を目指す考えも一時示していたが、「勉強不足だった。制度の壁があり、府だけではできない」とこちらもトーンダウンした。 一方で、国の航空行政は「戦略性がない」と批判、約1兆1千億円の有