サケは、自然の生態系に重要不可欠な要素です。クマやワシなどの捕食動物の餌となり、数多くの鳥類やトド、アザラシなど哺乳類の生息数の安定的維持にも貢献しています。 「混獲」とは、他の魚や海獣、海鳥など、もともと狙った対象外魚種を一緒に捕獲してしまうことをいいます。“偶然的な水揚げ”や“偶発的漁獲”とも呼ばれています。 アラスカの漁業では、広範囲な混獲削減プログラムが一貫しておこなわれています。例えば、底魚(ソコウオ)漁では、サーモンやオヒョウ、ニシン、トラウト、タラバガニ、ズワイガニを含む「禁漁種」を漁船に決して水揚げすることはできません。 一定量の禁漁種が捕獲され続けた場合、もともとターゲットになっている魚のTAC(漁獲可能量)に達したか否かに関わらず、その海域での漁獲がシーズンを通じて閉鎖されます。この厳しい規制は漁獲者が禁漁種の混獲を最小限に抑えるためにあります。