価値が変わった合わせ技一本 世界選手権男子66キロ級4回戦でクリソストモ(左、ポルトガル)と戦う阿部一二三=2017年8月29日、ハンガリー・ブダペスト【時事通信社】 しかし、17年施行のルールは試験運用と検証を経て再び大きく変わった。大きな変更点は、合わせ技一本が復活したことと、延長戦で指導を言い渡されても、反則負けとならない限り試合は続行される点だ。18年から適用され、細部や不明瞭だった部分の修正を加えて、東京五輪に向けた現行ルールとなっている。 IJFで試合の判定の最終責任者となるスーパーバイザーを務める大迫明伸氏(全柔連審判委員長)は、合わせ技一本復活の背景について「試合時間が長くなりやすいという理由もあったと思う」と指摘する。17年世界選手権の男子66キロ級で優勝した阿部一二三(パーク24)は、ポルトガル選手との4回戦で、技ありを3度奪って圧倒しながら一本にならないため、規定の4