能登半島地震の直後、避難所で生活する被災者ら=石川県輪島市の「ふれあい健康センター」で2024年1月8日、川畑岳志撮影 政府は能登半島地震などを踏まえ、災害時の避難所環境の抜本的な改善に取り組む方針を決めた。石破茂首相が掲げる防災対応強化策の一環で、指定避難所の1人当たりの面積やトイレ環境に国際基準を反映させる。避難所運営に関する自治体向けのガイドラインを年内にも改定し、基準となる数値を明示する方針。 石破首相は11月29日の所信表明演説で「避難所での生活環境を改善し災害関連死を防ぐためにも、スフィア基準を発災後早急に全ての避難所で満たすことができるよう事前防災を進める」と述べていた。 「スフィア基準」とは、国際赤十字などが災害・紛争時の避難所の面積や、トイレ、入浴施設数などの最低限の基準やプライバシー保護の理念を定めたもの。これまで国のガイドラインでは「参考にすべき国際基準」として紹介す