アメリカ合衆国の裁判制度における科学的証拠の認定基準で、フライの基準-フライ・ルール(Frye Rule)あるいはフライ試験-フライ・テスト(Frye Test)と呼ばれる。 被告人フライの刑事裁判の上告審において、1923年に下された決定で、新規の科学的証拠が、実験レベルやデモンストレーションのレベルを脱して、信頼性のおける実用レベルになっているものであるか否かを判断する基準を定めたもの。その基準として、その特定の分野の科学者すべてから有効として認知された手法であることが必要であるとされた。 この裁判で問題となった科学的証拠は、嘘発見を血圧測定によって行う手法であった。決定では、血圧測定による嘘発見手法は、その専門分野で、いまだ信頼性が高い手法として皆が認めたものではないとして、その証拠能力を退けた。この決定により、以後アメリカ合衆国ではポリグラフ(嘘発見機)の証拠が裁判では採用されない