近年、急激な観光客の増加による「オーバーツーリズム」の問題が、世界的に顕在化してきています。 オーバーツーリズムとは、観光地にキャパシティ以上の観光客が押し寄せること。具体的な問題としては、街中の人混みや交通渋滞、トイレの不足といったインフラの問題、騒音やゴミの問題、環境破壊などと、それらを原因とした地域住民と観光客とのトラブルが挙げられます。日本では「観光公害」という表現が使われることもあります。 この問題に直面している各国の観光地は、「持続可能な観光」の在り方を模索し始めました。地域のためはもちろん、継続的なビジネスを成り立たせるためにも、この「持続可能」という視点が重要になってきています。 今回は、日本や世界におけるオーバーツーリズムの現状や、国内の民間企業が積極的にかかわる持続可能な観光への取り組み事例を見ていきましょう。 オーバーツーリズムが地域住民・観光客・ビジネスに及ぼす影響