川崎市は十五日、プレミアム商品券「川崎じもと応援券」の第三次販売を始めた。過去二回は四十八万冊余りが売れ残っていたが、販売方法の見直しや利用可能店舗の拡大もあり、初日は「好調」(市担当者)な売れ行きを見せた。ただ、当初から市南部の方が利用可能店や販売窓口が多い「南北格差」が指摘されている上、今回から一人の購入冊数が「事実上無制限」に。「富裕層が優遇され、多くの世帯に行き渡らせるという本来の制度趣旨にはかなわない」との課題も上がる。 (安藤恭子) 川崎区の川崎信用金庫本店前には午前九時の段階で約六十人が列をつくった。七時半から並んだ同区の男性会社員(54)は「生活費に十万円。スーパーの食料品に全部使う」ときっぱり。「過去二回は気が付いたら販売が終わっていた」と以前の周知不足もぼやいた。同区の無職女性(75)は「私はネットが使えず、前の販売方法では購入できなかったので今回が初めて」と「情報格差