さて、「日本語による説明文(数行程度の短いもの)」の品質向上を目的として、IT技術者が直面するさまざまな文書事例からその問題点と改善策を検討する本連載、第2回のテーマは「文章を書くな、ラベル付きステートメント構造を使え」というものである。 ラベル付きステートメント構造という用語は見慣れないことと思うが、私がつい最近作った造語であることをお断りしておこう。一部のプログラム言語に類似の用語があるがまったく関係ない。 それがどんなものかを説明する前に、まずは次の例文を読んでもらいたい。ある設計書の中の「売上集計ジョブ」に関する記述の一部である。 売上集計ジョブの例文 1.1 売上集計ジョブについて 1.1.1 目的 毎日、全国の各支店ならびにグループ企業からの売上報告が上がってくるが、グループ企業のデータフォーマットがまちまちなため、これらを整形し直し、本社DBに格納するために売上集計ジョブを行