「踏切の音が鳴っていても、自分が遮断機の中にいるのか外にいるのか分からないことがある」 おととし静岡県三島市で、視覚障害のある男性が踏切の中で列車にはねられて死亡する事故が起きました。そのとき、男性は危険な場所に立っている自覚がなかった可能性があるとみられています。 事故防止のカギは、視覚障害者を安全に誘導するための点字ブロックの設置です。男性の事故から2年、国土交通省は点字ブロックなどの誘導表示の設置基準を作るための実験を始めました。 自宅近くの踏切で… おととし8月、静岡県三島市の踏切事故で亡くなった会社員の佐藤一貴さん(26)。生まれつき左目の視力はなく、右目にも弱視の視覚障害があった佐藤さんは、自宅近くの踏切の中に取り残され、列車にはねられて死亡しました。 NHKが事故当時の状況について取材を進めたところ、現場の踏切には視覚障害者を安全に誘導するための点字ブロックなどはなく、佐藤さ