前回は米国における所得の格差に関して、上位1%対下位99%の格差の問題を述べた。 今回は異なる意味での日本の1%対99%の話をしたい。それは国内総生産(GDP)のうち、農業の占める割合は1%であるのに対して、非農業部門生産高は99%だという話である。 最近、TPP(環太平洋経済連携協定)に関する議論が喧しい。特に私の注目を引いたのが、民主党内のTPP参加賛成派と反対派の議論を公平にするためということで、賛成派と反対派の議員を同数に絞って委員会を立ち上げるという記事であった。そこで、私は日本全体の経済のなかで農業はどういう地位を占めているのだろうかという疑問を持ち、日本のGDPのデータを集めてみた。それが表1である。