世界最先端の電子国家エストニアの基礎を作った男 「世界最先端のデジタル国家」として注目を集めるエストニア。連載第1回では、エストニアのデジタル化がどこまで進んでいるのか、その現状を紹介した。 第2回となる今回は、エストニアを先端デジタル国家たらしめた人物に焦点を当てたい。2006~2016年に渡って第4代エストニア大統領を務めたトーマス・ヘンドリク・イルベス氏だ。 エストニアのデジタル化は、イルベス氏の活躍抜きには語ることができないほどの超重要人物といっていいだろう。 国家レベルのデジタル化をここまで推進してきたモチベーションとはどこにあるのか。そして、この先エストニアがどこに向かって進んでいるか、イルベス氏の足跡をたどりながら見てみたい。 プログラミングができるテック系大統領 イルベス氏は1953年12月生まれ、現在63歳。これまでにジャーナリスト、外交官、外務大臣としての経歴を持ち、前