世界自然遺産への登録を目指す「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島」(鹿児島、沖縄県)について、中川雅治環境相は29日の閣議後の記者会見で、ユネスコに提出した推薦書を一度取り下げ、内容を精査して再推薦する案を両県や関係市町村に伝えたことを明らかにした。地元の意見を集約し、この方針を近く政府として正式決定する見通し。国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関が推薦書の内容を不十分と評価し、「登録延期」を勧告したことを受けた措置。 「奄美・沖縄」の世界遺産候補地を巡り、ユネスコの諮問を受けた国際自然保護連合(IUCN)は今月4日、沖縄島北部にある米軍北部訓練場の返還地(約4000ヘクタール)が候補地に含まれないことなどを問題視し、4段階評価で下から2番目の「登録延期」をユネスコに勧告した。