都市にはほとんど含まれない「超高周波」が体に働きかける はるか2000万年以上前から、人類が遺伝子や脳を進化させた起源の場といわれる熱帯雨林。この熱帯雨林の環境には潤沢にあり、現代の都市環境にはほとんど存在しない「超高周波」が体や心を治癒に導く可能性があるという。超高周波を含む音による体への未知なる働きについて30年近くにわたって研究するのが、国立精神・神経医療研究センター 神経研究所 疾病研究第七部 部長の本田学さんだ。 本田さんは「人間の耳に聞こえない超高周波を豊富に含む音が血糖値上昇を抑制する」という健康な人を対象にした研究結果を2022年にScientific Reports誌に発表、話題を集めた(後述)。 この研究で用いられたのが、超高周波を豊富に含む、東南アジア・ボルネオ島の熱帯雨林で本田さんら研究チームが自ら収録してきた自然環境音だった。 超高周波は、人間の耳には聞こえない。