数学の様々な分野に登場するヤング図形について解説します。競技プログラミングと関係のありそうなトピックを多めに選びましたが、競技プログラミングのことを知らなくても楽しめると思います。 (2024/08/04: 大幅に改訂しました) ヤング図形とは ヤング図形とは、自然数の分割を箱を用いて可視化したものです。例えば 5 の分割 5=2+2+1 の場合、次のように 1 行目に 2 個の箱、2 行目に 2 個の箱、3 行目に 1 個の箱を書きます。 このヤング図形を \lambda=(2,2,1) のように表します。 より厳密に説明すると、正の整数 n の分割とは総和が n となる正の整数からなる広義単調減少列のことです。ヤング図形は上から下に向かって箱の個数が減っていきます。\lambda が n の分割であることを、\lambda\vdash n のように表すこともあります。 ヤング図形をテー