「給与が低くて将来や老後が不安」「人間らしい仕事がしたい」──日本が世界に誇るアニメの製作現場では、低賃金や法定勤務時間の超過といった問題が指摘されている。日本アニメーター・演出協会「JAniCA」が2015年に公開した報告書によれば、アニメの制作に関わる労働者の平均年収は、全国平均に比べて大幅に下回っているという。 一方、近年進化が著しい人工知能(AI)技術は、少子高齢化が進む日本おいて、労働力を補う一端を担えるのではないかと期待されている。問題が浮き彫りのアニメ業界にAIの導入が進んだら? アニメ業界の最前線にいるエー・ティー・エックスの岩田圭介社長が未来を語った。 アニメ制作は全てAIに代替できる? 岩田社長は、『新世紀エヴァンゲリオン』『ポケットモンスター』『NARUTO』『遊戯王デュエルモンスターズ』『ケロロ軍曹』『ヒカルの碁』『テニスの王子様』など数多くのヒット作品を生み出して