U−23日本代表のAFC・U−23選手権完全制覇の陰には、手倉森誠監督(左)の「用兵術」と「疲労のマネジメント」があった 【Getty Images】 弱いは強い。強いは弱い。 ずっと弱いと言われてきたU−23日本代表は、リオ五輪最終予選を兼ねたAFC・U−23選手権を完全制覇。他ならぬ主将のMF遠藤航が「まさかこんなにうまくいくとは」と驚きの声を漏らすほどの快進撃を経て、カタールの首都ドーハにて「強さ」を証明することとなった。 日本の勝因として真っ先に挙げられるのは手倉森誠監督の「用兵術」だが、中でも指揮官が着目したのは「疲労のマネジメント」である。 日本のように春に開幕して冬に閉幕するシーズンを採用している国にとって、1月の大会というのはそもそも難しい。U−23日本代表は12月上旬に中東への事前遠征、同月下旬に沖縄・石垣島合宿を敢行したが、この時点でもベストメンバーを集めることはできな