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2010-10-21

iPhone とツイッターで会社は儲かる (山本 敏行)

AMN のキャンペーンで頂いた一冊。感想エントリーを書いたものと思っていたけれど、どうやら書きそびれていたようなのでここに書く。

iPhoneとツイッターで会社は儲かる (マイコミ新書)
山本 敏行

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毎日コミュニケーションズ 2010-02-23
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iPhone とツイッターで会社は儲かる

本書の作者は山本敏行氏。EC Studio の社長。EC Studio は、iPhone と Twitter の全社導入を行なったことで注目を浴びた会社。本業は中小企業相手に、経営の IT 化をすること。本書は、EC Studio での事例から iPhone と Twitter を使うことのメリットを説く。また、Twitter の使い方について下心があると (PR 目的とかね) 失敗すると警鐘を鳴らしている。

目次は以下の通り:

  1. ツイッターを会社で導入する目的とは
  2. ツイッターを全社導入して起きたこと
  3. ツイッターのメリット・デメリット
  4. アイフォーンとツイッターが会社にもたらすもの
  5. グーグル・アップスとアイフォーン
  6. コミュニケーションのクラウド化で会社は儲かる

前半が Twitter に重き置いているのに対して、iPhone への重みが軽い。後半はむしろ、Google Apps (Google のグループ・ウェア) やクラウドに話が移っている。目次において iPhone の重みが軽いのは、Twitter が iPhone と一緒に使われてこそ威力を発揮するツールであるからでせう。つまり、前半は Twitter と iPhone の話。後半はクラウドの話だと思えばいい。

読者の対象は誰だらう。Twitter を使いこなしている人ではさそう。書いてあることは、Twitter をやっていて「Twitter 便利だ」と感じることをまとめてあるだけ。ただ、そんな人達も Twitter で何が面白いの? Twitter は何か役に立つの? と問われると言葉に窮する。Twitter の難しいところは、便利と感じこそすれ、体験しないことには伝わらない。そう、とても言語化が難しい。そんな時、この一冊を渡すと良さそう。何といっても、十分に言語化された実例集だから。また、Twitter に興味を持っているけど... という人にもお勧め。

更に踏みこんで、会社の中で使うとどうなる? という問いにも答えられる。Twitter の利点は、プライベートだろうと会社の中だろうとそれほど大きな違いはないから。

「会社が儲かる」なんてのはハッタリ。社員の間でコミュニケーションが円滑に進めば、無駄も減るし、アイデアも沢山生まれる。自然と会社なんて儲かっていく。たまたま、そのツールとして「今」見合っているのが Twitter と iPhone (もしくは Android) ということ。

後半は Twitter の話から免れて、Google Apps とクラウドの話になる。これも社員間のコミュニケーション円滑ツール。上手く使えば、データの保存・検索も簡便になる。必要な情報がスムーズに流れる。更にスマートフォンとの連携が進めば、社外においても仕事ができる。外回りの人間には言うに及ばず、自宅作業や SOHO への応用も可能。

問題は、世にグループ・ウェアは数あれど、そこまで活用しきれていないこと。絵に描いたもちになっているグループウェアの何と多いことか。Google Apps を始めとした「クラウド」系サービスが、iPhone や Android と手を組むことで、この閉塞状態から一歩抜きん出ようというのが本書後半の狙いなんでせう。

本書の読者層

もう一度、誰を本書の読者としているかまとめてみる。

  1. Twitter の面白さを知ってみたいと思っている人
  2. 小回りの効く会社で、社内コミュニケーションを向上させたいと願っている人

全てがこの本の通りに上手くいくかどうか分からないけれど、一つ Twitter ユーザーとして言えることがある。Twitter はメールとも、ウェブページとも、ブログとも違う。全く新しいコミュニケーションのツールだと言うこと。少くともそこら辺が分かって、「Twitter やってみやうかな?」と思ってもらえればこの本の目的は 8 割達成しているんじゃないかな。

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