近年は聴く手段のハードルも下がって「まずは聴く」を基本として、声優が歌っていると思われる楽曲はなるべく耳を通すようにしていました。特典曲やコミケや会場限定など流通限定の曲を聴くのは苦労しましたが、体感上総リリースの6~7割ぐらいは聴けたのかな?と感じています(聴くよりも存在を見つける方に苦労します)。 「音楽的充実度の高さ」「声による表現の豊かさ」「他に似た存在がない独自性」の3点に主に着目し、声優を知らない人に聴いてもらうならという視点で声優楽曲ファンとして選びました。自分が従来持っていた音楽ファンとしての視点とは違う、声優楽曲ファンとしての感覚や自我を確立させたいと考えてきた目標への途中経過となりました。 近年は声優の絶対数が増えて仕事も多様化する中でグレーゾーンの境界部分の領域が広がっていて「どこまでが声優楽曲なのか」を考える場面も増えました。その楽曲こそがこれから面白くなる部分だと
『ゴールデンカムイ』に描かれなかったもの 以前私は下記の記事で、野田サトル『ゴールデンカムイ』には「世界の全体」が描いてある、と書いた。それは「例えば「愛」と「欲望」と「暴力/権力」と「生命」と「歴史」とか」の、世界を構成する諸要素が、物語とアクションの中に凝縮されて描かれているように思えるということだった。 pikabia.hatenablog.com 今もその印象は大枠では変わっていないのだが、漫画が完結して振り返ると、いくつか「これは描いてなかったな」と思う部分があり、今回はその部分について書いてみる。 ゴールデンカムイに結果的に描かれなかったものの中で特に重要なのは、日本という国家機構そのものだと思う。具体的には明治政府である。この漫画には軍隊として鶴見中尉率いる第七師団が登場するが、終盤に顕著なように、彼ら自身は明治政府に対する反逆者として描かれる。 してみるとこの漫画は基本的に
「全部ある漫画」 別にこんなところで紹介しなくてもだいたいみんなもう読んでると思うのだが、野田サトル『ゴールデンカムイ』(集英社・ヤングジャンプコミックス)は本当に面白い漫画ですよね。 私はおそらくアニメ化記念の100話無料公開の時に読み始めたら止まらなくなって全巻買ってしまった。 ゴールデンカムイ 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL) 作者:野田サトル 集英社 Amazon ときどき、これは「全部ある漫画」だな……と思う漫画があるんだけど、ゴールデンカムイも「全部ある漫画」のように感じる。すなわち……何でしょう、全部というのは、例えば「愛」と「欲望」と「暴力/権力」と「生命」と「歴史」とかでしょうか。 つまりこの漫画は具体的なあらすじを述べれば「アイヌが隠したという金塊をめぐって、軍人や元囚人や少数民族の人々が入り乱れて旅をしたり戦ったりする」漫画ということになるのだが、その過
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