[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

タグ

哲学に関するsakstyleのブックマーク (279)

  • 書評 現代思想 総特集 「ダニエル・C・デネット 1942-2024 意識と進化の哲学」 2024年10月臨時増刊号 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    現代思想2024年10月臨時増刊号 総特集=ダニエル・C・デネット――1942-2024 意識と進化の哲学 作者:木島泰三,戸田山和久,飯盛元章,吉川浩満,山口尚,高崎将平青土社Amazon ダニエル・デネットは意識,自由意思*1,ダーウィニズムを扱った哲学者であり,新無神論の提唱者の1人としても知られる.臨時増刊号は彼の今年4月の逝去を受けての追悼記念号という位置づけだと思われる. 私のデネットとの出会いは,「ダーウィンの危険な思想」から始まる.哲学者が著した進化論を巡る論考ということで手を出してみたのだが,実に緻密で徹底的な思考により自然淘汰のアルゴリズムの強力さが描かれており,すぐに大ファンになった(そして私の哲学への偏見を取り除いてくれた恩人でもある).その後意識をめぐる「解明された意識」「スウィート・ドリームズ」,自由意思をめぐる「Freedom Evolves(邦題:自由は進

    書評 現代思想 総特集 「ダニエル・C・デネット 1942-2024 意識と進化の哲学」 2024年10月臨時増刊号 - shorebird 進化心理学中心の書評など
    sakstyle
    sakstyle 2024/10/21
    自由意志論にそこまで関心がないので手を出していなかったのだが、しかし、それ以外のはやはり気になるところがあるなあ
  • ありふれたものの暴力:暴力の批判的美学の構想 - Lichtung

    犯罪学者ジェームズ・ウォルシュによる「例外的な日常:テロと日常生活の兵器化 (The exceptional everyday: terror and the weaponisation of daily life)」という非常に興味深い論文を読む。「日常生活の武器化」とは、日常的にありふれたもの(やかん、衣類、花束、コーヒー缶、、ティッシュ箱、そして、人そのもの)に爆薬を仕込んだりすることで、日常の物品および人が暴力と化すのではないか、と人々を暴力的なものへの恐怖の雰囲気へと引き込むことで、人々に対する何らかの感性的なコントロールを達成しようとするものだ、と解釈できる。 https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/17539153.2024.2356919?casa_token=ReMliJNSYwIAAAAA%3AdMbjDtK0-m00

    ありふれたものの暴力:暴力の批判的美学の構想 - Lichtung
    sakstyle
    sakstyle 2024/09/28
    “暴力が暴力を受けた人やそれを目撃した人やそれをメディアを通して視聴した人々にもたらす感性的な影響とは何か?”
  • 新しい終末論(ないしそれに代わる歴史目的論)としての長期主義 - shinichiroinaba's blog

    マッカスキルを読んで面白いと思ったのは、長期主義は新しいタイプの終末論というか、歴史目的論だなというところ。コジェーヴを引き継いだフランシス・フクヤマの「歴史の終わり」論なんかもあるし、そうするとそれらを踏まえた東浩紀の動物化論も終末論と言えるのかもしれないが、分析的伝統に立った哲学的倫理学においてこういう形で歴史哲学の復権が起こるとすると面白い。 もちろん終末論といってよいかどうかはわからないが人類絶滅の可能性、存亡リスクについてはかねてからボストロムが論じてきたところではあり、その背景には当然終末論法、そして人間原理の宇宙論がある。ただボストロム自身は存亡リスクを深刻に受け止めている一方で終末論法自体は受容していなかったのではないか。 人間原理は(語弊のある言い方をすれば)この現時点における人類文明を(人によってはその一員である論者自身の実存を)開闢いらいの全宇宙史の帰結として位置づけ

    新しい終末論(ないしそれに代わる歴史目的論)としての長期主義 - shinichiroinaba's blog
    sakstyle
    sakstyle 2024/02/05
    “マッカスキルの長期主義は、かつての終末論とは別の形での歴史の目的論、現在という時代の特権化を行う論法として注目に値する。”
  • ラヴジョイ『存在の大いなる連鎖』第2講:ギリシャ哲学と三つの原理 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    お待ちかね (だれも待ってないか) 『存在の大いなる連鎖』第2講の翻訳。 まずは、暇な人は訳をごらんあれ。 ラヴジョイ『存在の大いなる連鎖』第2講:ギリシャ哲学における観念の創成:三つの原理 みんな読まないだろうからあらすじを。 前回の第1講は、そもそも観念史って何をする学問なの? という疑問に答えたものだった。 cruel.hatenablog.com 今回は、このシリーズで実際に扱う「観念」を紹介する。具体的には次の3つの原理となる。 充満の原理 連続性の原理 段階性の原理 プラトンが『国家』『ティマイオス』で、神さまというのはすんげえ隔絶したえらい絶対永遠真実完全な存在なんだぜ、この世なんか相手にしないほどすごいぜ (異世界性)、と言っておきつつ、じゃあなんでその神さまはこんな世界作ったりしたんだよ、なぜそんなえらい神さまがつくった世界に悪があり、苦しみがあるんだよ、というのに答えね

    ラヴジョイ『存在の大いなる連鎖』第2講:ギリシャ哲学と三つの原理 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • ハミッド・ダバシ「ガザのおかげでヨーロッパ哲学の倫理的破綻が露呈した」|早尾貴紀

    ガザのおかげでヨーロッパ哲学の倫理的破綻が露呈したハミッド・ダバシ(試訳=早尾貴紀) 2024年1月18日 もしイラン、シリア、レバノン、トルコが、ロシア中国に全面的に支援され、武装し、外交的に保護されながら、テルアビブを現在のガザと同じように、3カ月間昼夜を問わず爆撃し、何万人ものイスラエル人を殺害し、数え切れないほどの負傷者を出し、何百万人もの家を失い、この都市を人が住めない瓦礫の山と化す、そのような意志とその実現手段があったとしたら、と想像してみてほしい。それから、イランとその同盟国が、テルアビブの人口の多い地域、病院、シナゴーグ、学校、大学、図書館、あるいは実際に住民のいるどんな場所であれ、そこを意図的に標的にし、民間人の犠牲者を確実に最大化するということがあり、そしてイランと同盟国が、「イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相と彼の戦時内閣を探していただけだ」と世界に言ったとした

    ハミッド・ダバシ「ガザのおかげでヨーロッパ哲学の倫理的破綻が露呈した」|早尾貴紀
    sakstyle
    sakstyle 2024/01/24
    ハーバーマス批判。ヨーロッパ哲学者は「部族的」と挑発的なdis。ところで、よりましな普遍性を主張する哲学者として、コンゴ民主共和国やアルゼンチンの哲学者と並んで柄谷行人の名前が挙がっている
  • ラヴジョイ『存在の大いなる連鎖』補論:現代に生きる存在の連鎖 (ちがう) - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    昨日、ラヴジョイ『存在の大いなる連鎖』の最終講を見て、その滅多斬りぶりがスゲえという話をした。 cruel.hatenablog.com 一晩寝ると、なおさらすごいな、と思う。ふつう、ここまでやらないと思うのだ。普通はどうするだろうか? なんとかポジティブに終えたいと思ってしまうのが人情だろう。そしてその簡単な手はすぐに思いつく。まず、最終回の題名を変えよう。 「現代に生きる存在の連鎖」 とかいうタイトルにしましょう。そして、全体の話の構成はこんな具合にしよう。 (ヤコービが〜、シェリングが〜、で、全部破綻しましたという話) 確かに、こうした神学や哲学の分野においてはこの観念は破綻し消えた。 しかしそれは偉大な敗北、豊穣で多産な破綻だったんだ。 だって、世界に一貫した合理性があるという確信は現代科学に受けつがれたんだ! さらにベルグソンやホワイトヘッドみたいな現代の人々にも影響は見られる。

    ラヴジョイ『存在の大いなる連鎖』補論:現代に生きる存在の連鎖 (ちがう) - 山形浩生の「経済のトリセツ」
    sakstyle
    sakstyle 2024/01/23
    「普通はどうするだろうか?(...)「「存在の連鎖」という観念は、いまなお息づいているんだ!」(...)ぼくがラブジョイなら、絶対そうする」「彼はそういうのを全部つぶす。「破綻し消えたんだぞ、それを忘れるなよ」」
  • ラヴジョイ『存在の大いなる連鎖』の最終講:存在の連鎖は破綻した無意味な思想 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    ラヴジョイ『存在の大いなる連鎖』の翻訳を始めた話はした。 cruel.hatenablog.com 素直に第2講を初めて、半分くらいはおわっているんだけれど、そもそもこの話がどこへ行くのか知りたくて (はい、推理小説もまず最後を読むタイプです)、最後の第11講をあげてしまいました。 ラヴジョイ『存在の大いなる連鎖』第11講 (最終回) もちろん、このpdfを読むとそれなりにウダウダしい。だが、そこで言われていることは、第1講と同じでとてもシンプルではある。それはつまり、以下の通り: 「存在の連鎖」という観念は最終的に、二千年かけて詰めていったらボロボロでまったく整合性がないことが明らかになった。 だから破綻して、すると一気に忘れられてしまった。 思想そのものの現代的な価値はまったくない。 ただこういう変なものにハマる精神の働き (すでに蒸し返すバカも出てる) の記録という意味はあるかも。

    ラヴジョイ『存在の大いなる連鎖』の最終講:存在の連鎖は破綻した無意味な思想 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
    sakstyle
    sakstyle 2024/01/22
    「「存在の連鎖」という観念は最終的に、二千年かけて詰めていったら(...)整合性がないことが明らかに(...)ただこういう変なものにハマる精神の働き (すでに蒸し返すバカも) 」ベルグソンやホワイトヘッドが批判されてる
  • ラヴジョイは「冷笑系」:非ビリーバーの優位性 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    ラヴジョイ『存在の大いなる連鎖』を勝手に翻訳している話をした。 cruel.hatenablog.com で、引き続きやっていて、第2講もいまのところ、なかなかおもしろい。まだ前半だけだけれど、言われていることはやはり単純だ。 頻出する観念として「異世界性」と「この世性」みたいなのがある。 異世界性は、来世の天国で処女が17人!とか、この世が気にわんから異世界転生するなろう小説みたいなもの欲しげな話とはちがう。そういう異世界転生って、この世の価値観のまま自分の都合のいい世界になるってことで、「この世性」の権化。 当の異世界性というのは、この現実は現実ではなく、永遠不変の絶対的な善の世界があるのよ〜みたいな話。 この手の論者はみんなインチキ。なんだけれど、西洋思想では圧倒的にこの異世界性が大きな影響を持つ。宗教なんてみんな神さまだのといったありもしないものを押しつけるという理屈で、この異

    ラヴジョイは「冷笑系」:非ビリーバーの優位性 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
    sakstyle
    sakstyle 2024/01/16
    「ラブジョイが(それを研究しているのも関わらず) ここに挙げられている「観念」にまるで心酔なんかしておらず、むしろ徹底的にバカに」「観念史一派が、秘教的、オカルト的な一派だったような印象があ」ったけれど。
  • 【アニメ哲学その2】これがアニメ現象学だ(現代現象学の手法でアニメを分析する試み) - 曇りなき眼で見定めブログ

    その1はこちら 【アニメ哲学その1】アニメの質は絵か? 動きか?(あるいは声か?)玉川真吾『PUPARIA』など - 曇りなき眼で見定めブログ アニメを通して社会とか文化を考える言説は多いが、アニメそのものについて考えるものは驚くほど少ない。これほどアニメ文化・アニメ産業が隆盛を極める日だが、実は日人の多くが好きなのは「アニメ」そのものではないのではないかと私は睨んでいる。どちらかというとアイドル声優とかアニソンとかグッズ集めとかコスプレとか二次創作とか、アニメ周辺の文化が好きなのではないか、と。だからこそ私はアニメそれ自体について考えたいんすわ。 現象学とは 『現代現象学』の音楽論を見てみよう 「音楽作品の存在論」の要約 アニメーションの現象学 アニメーション作品は何でないか アニメーション作品の特徴 アニメーション作品の同一性条件 アニメーション作品の存在依存 作者は誰か アニメ

    【アニメ哲学その2】これがアニメ現象学だ(現代現象学の手法でアニメを分析する試み) - 曇りなき眼で見定めブログ
    sakstyle
    sakstyle 2024/01/12
    「出﨑演出はこのアニメ的な像意識をうまく利用している」
  • 真理・政治・道徳 - シェリル・ミサック - 青色3号

    ここでも何度か言及しているとおり、『プラグマティズムの歩き方』がおもしろかったのでこちらも読んだ。副題は「プラグマティズムと熟議」。 真理・政治・道徳―プラグマティズムと熟議― 作者:C・ミサック名古屋大学出版会Amazon 「シュミット(に代表させた反熟議/反民主主義)に対抗するためには、ロールズでは前提が弱すぎる(原理としての「中立性」だけでは結局なんにもできない)し、ハーバーマスでは前提が強すぎる(コミュニケーションにおける前提のとりかたが不自然すぎる)しでうまくいかない。パースの真理概念を出発点に熟議/民主主義を正当化するぜ」みたく過去の議論とのつながりを第1章で明示し、そのうえで第2章では(ミサック流に解釈した)パースの真理観、すなわち「真なる信念とは、調査と討議をどこまで続けても、予期しない反発的な経験や議論によって覆されることがないであろう信念のことである」1を持ってきて、こ

    真理・政治・道徳 - シェリル・ミサック - 青色3号
    sakstyle
    sakstyle 2023/08/10
    「シュミットに対抗するためには、ロールズでは前提が弱すぎるし、ハーバーマスでは前提が強すぎるしでうまくいかない。パースの真理概念を出発点に熟議/民主主義を正当化するぜ」
  • 【文献案内】ウィトゲンシュタイン哲学のバックボーンを望む——19世紀末ウィーンの知識人|Saori Makino

    最終更新日:2023/7/6 ウィトゲンシュタイン哲学の背景と言えば、フレーゲやラッセルなど、初期分析哲学と呼ばれる人たちの哲学がよく連想されます。しかし、ウィーンの知識人や文化・学問からの影響(また反対にそれら「への」影響)も無視できません。この文献リストは、特に後者からの/への影響にスポットを当てるためのものです。ウィトゲンシュタインの遺稿には、前期・中期・後期すべての区分において、ウィーンの学問からの影響が見受けられます。ごく一部を取り上げるとしても、前期ウィトゲンシュタインの著作『論理哲学論考』に登場する「論理空間」という言葉は、ボルツマンに由来すると言われています。前期-中期ウィトゲンシュタインの遺稿『哲学的考察』には、マッハの空間概念からの影響が見られます。さらに、晩期ウィトゲンシュタインのいわゆる「心理学の哲学」と呼ばれる一群の考察には、ブレンターノの弟子・エーレンフェルスに

    【文献案内】ウィトゲンシュタイン哲学のバックボーンを望む——19世紀末ウィーンの知識人|Saori Makino
    sakstyle
    sakstyle 2023/07/12
    ウィーンの知識人からウィトゲンシュンタインへの影響について論じた文献の紹介/「初期20世紀航空学との関係から『論考』を読む試み」って何だ/「オーストリア哲学」「オーストリア・モダニズム」
  • 「意図を明確化するとはどういうことか:作者の意図の現象学」あとがき - #EBF6F7

    応用哲学会誌(Contemporary and Applied Philosophy)に論文「意図を明確化するとはどういうことか:作者の意図の現象学」が掲載されました。 芸術制作を行為論の枠組みに位置づけ、現象学的アプローチから、芸術制作にともなうコントロールと自己知(意図知)のあり方を探究する内容です。 この記事では、あとがきとして、論文の舞台裏などの与太話を書いていきます。 内容はこんな感じです。 元となった発表との違い エピグラフについて 三つの問題系とのつながり 行為論 現代現象学 メタ哲学 以下、書きやすいように〈だ・である〉体で書きます。 元となった発表との違い 今回の論文は、昨年開催のワークショップ「作者の意図、再訪」の発表「創造的行為における意図とその明確化」に基づいている。 以上が発表資料だが、発表と論文はいろいろな点で異なっている。 一番大きな変化はパッケージングだろう

    「意図を明確化するとはどういうことか:作者の意図の現象学」あとがき - #EBF6F7
    sakstyle
    sakstyle 2023/06/29
    行為論、現代現象学、メタ哲学との関わりについて。/哲学的伝統としての現象学と、哲学的方法としての現象学との区別。ここでいう現象学は後者であり前者ではない。それは自分も興味ある/芸術や遊びの行為論
  • 覚え書き:イアン・ハッキングの精神障害の哲学について - memoranda

    イアン・ハッキングが亡くなってしまいました。トロント大学の記事によると以前から健康を害していたそうで、たしかにこの10年ほど、まともなアウトプットがなかったことからうすうす予期してはいたのですが、この5月10日に亡くなってしまったとのことです。残念です。また、今回あらためて、ハッキングから学んできたことの多さを感じてもいます。 ご存じのとおり広大な領域において、しかもユニークな手法で仕事をしてきた人です。なので私はそのほんのごく一部、精神障害の哲学の領域を中心に彼から学んできたにすぎません。にもかかわらず、学んだことはとても多く、そこからまた多くの課題を得てきたと感じています。 彼の精神障害の哲学を考えるさい、二つの大きな仕事があるように感じています。ひとつは神経症周辺の仕事で、もうひとつは自閉症に関係する仕事かな、と思います。そしてこうした二つの領域のいずれにおいても、精神医学などの人間

    覚え書き:イアン・ハッキングの精神障害の哲学について - memoranda
    sakstyle
    sakstyle 2023/05/15
    課題の中心は「相互作用」/相互作用概念の不明確さと、相互作用大事といいつつその実践をハッキング自身は記述していないという批判/前者についてハッキング自身相互作用する種概念を放棄している、と
  • イアン・ハッキング (1936-2023) - 論理学FAQのブログ

    イアン・ハッキングが亡くなりました。トロント大学からの発表をリンクします。 philosophy.utoronto.ca 実際に会うことも喋ることもなかったですが、翻訳で関わったことで、何か一方的な親しみを感じていた哲学者です。とても残念です。 1936年、カナダ・バンクーバー生まれ。ブリティッシュ・コロンビア大学で数学と物理学を学び、イギリス・ケンブリッジ大学で哲学の博士号を取得。ケンブリッジ、マケレレ大学(ウガンダ)*1、スタンフォード (アメリカ)、トロント (カナダ)、コレージュ・ド・フランスなどで教職を務めました。 言語の論理的分析に中心的な関心をおく分析哲学の教育を受け (博士論文は様相論理(!)と数学的証明(!)について) キャリアをスタートさせますが、初期の出世作は確率や統計についてでした。ミシェル・フーコーに影響を受け、分析哲学をい

    イアン・ハッキング (1936-2023) - 論理学FAQのブログ
  • 中畑正志『アリストテレスの哲学』(岩波新書) 8点 : 山下ゆの新書ランキング Blogスタイル第2期

    4月18 中畑正志『アリストテレスの哲学』(岩波新書) 8点 カテゴリ:思想・心理8点 「アリストテレスは死んでない」は、マイケル・サンデルの「ハーバート白熱教室」のサブタイトルにあった言葉ですが、サンデルを含めたコミュタリアンの台頭もあってアリストテレスの倫理学が再注目された印象はありました。 とは言っても、それはあくまでも倫理学の分野の話で、それ以外のアリストテレスの哲学については古色蒼然とした印象を持っている人も多いかもしれません。 そんな中で書は、倫理学などのアリストテレス哲学の一部分を切り出して評価するのではなく、アリストテレス哲学の全体を紹介しながら、それを今なお通用する思想として評価していくものとなっています。 そして、これが「意外にも」と言っては失礼かもしれませんが、面白いのです。サンデル流のアリストテレス思想はともかくとして(書もアリストテレスの倫理学をそんなに推し

    sakstyle
    sakstyle 2023/04/19
    「アリストテレス哲学の全体を紹介しながら、それを今なお通用する思想として評価していくもの」ウーシア(実体)、デュミナス(可能態)、エネルゲイア(現実態)
  • 『グライス 理性の哲学: コミュニケーションから形而上学まで』三木那由他 - ミームの死骸のmemex(拡張記憶)

    2023-01-07 開始 2023-01-08 読了 グライス 理性の哲学: コミュニケーションから形而上学まで 作者:三木 那由他勁草書房Amazon 前著(『話し手の意味の心理性と公共性』)は著者が書いた博士論文の内容を一般向け書籍にしたものらしかったが, このはそもそもその研究テーマの土台になっていたグライスという研究者の思考を解説するもの...と期待 前著の読書メモ: memerelics.hateblo.jp グライスはオックスフォードの日常言語学派の一人とされている が, 日常言語学派の考えに批判を加えたりしているので外から見るとそこから離れたように見える. ただ当人的には一員だと思ってる グライスは基的にオースティンの哲学を土台にしている. 日常言語を観察して分析, そこから哲学を行う. オースティンの主催する "土曜朝の会 (Saturday Mornings)" に

    『グライス 理性の哲学: コミュニケーションから形而上学まで』三木那由他 - ミームの死骸のmemex(拡張記憶)
  • ジャン=ジャック・ヴュナンビュルジェ、川那部和恵訳『イマジネール』(2008,2020;邦訳 2022) - 錬金術師の隠れ家

    ガストン・バシュラールの想像力論に感銘を受けて、「想像力」の哲学を現代日文化に適用した著作がないか探したことがある。そこで気づいたことなのだが、「想像力」と題しているのに「想像力」についての理論的検討が見られない著作が数多く見受けられるのだ。宇野常寛の『ゼロ年代の想像力』(2008)や雑誌『ゲンロン』の各種特集などがそれだ。日だと大江健三郎や中村雄二郎といったバシュラールの影響下にある文人が想像力の理論を展開していたり、佐々木健一の『美学辞典』が「想像力」の理論をひとつの系譜や一覧にしていたりはするのだが、こうした著作をちゃんと参照しているのかは微妙なところである。論壇において「想像力」は単にキャッチーなフレーズとしてカジュアルに使われていないだろうか? そもそも「想像力」という言葉はなかなか曲者である。バシュラールの想像力論は、科学的思考とはまた異なった想像力による文化への寄与を描き

    ジャン=ジャック・ヴュナンビュルジェ、川那部和恵訳『イマジネール』(2008,2020;邦訳 2022) - 錬金術師の隠れ家
  • E・H・カー “歴史とは何か” - three million cheers.

    “What Is History?” 1961 E. H. Carr ISBN:4004130018 歴史とは何か (岩波新書) 作者:E・H・カー岩波書店Amazon 歴史哲学の古典。最近新訳が出ているけど、読んだのは旧訳。 歴史は確かめられた共通の基礎的事実からなるものではなく、歴史的事実は歴史家の解釈に決定されるとともに、歴史家も歴史的事実から解釈をつくりあげるという相互的関係にある──というのが中心的主張。 Ⅰ 歴史家と事実 この書の主題:「歴史とは何か」 以前は「歴史は確かめられた事実の集成から成る」「すべての歴史家にとって共通な基礎的事実というものがある」という常識的歴史観があった。しかし、現在の歴史哲学はそのようには考えない。 歴史的事実というものは、歴史家の解釈から独立には存在しない。 かつては誰かが知っていたであろう無数の事実全体のうちから生き残って、これが歴史上の事実で

    E・H・カー “歴史とは何か” - three million cheers.
  • 現代哲学の研究に哲学史は必要なのか(その4):論証のかたちを可能なかぎり単純にし、反論の道を探る - 研究日誌

    そろそろ批判的なことを書きたいのだけど、反応を見ているとそもそもの話が理解されていないので補足を続ける。なるべく単純でわかりやすくすることを心がけた。また、この記事から読み始めることもできるようにしたつもりだ。短くしようとしたのだが、あるていど丁寧な説明を目指した結果、短いとはいえないであろう分量になってしまった。哲学についてあるていど専門的な訓練を受けた人にとっては、最後の「まとめと簡単なコメント」だけ読めば十分な話かもしれない。 原論文の情報はこちら。 Hanno Sauer, "The End of History", Inqury. https://doi.org/10.1080/0020174X.2022.2124542 今回の記事では、この論文の文言を直接引用せずに同論文の核心となる部分を取り出すことにした。とはいえ以下は私が理解したSauer論文の解説でしかないので、より正確

    現代哲学の研究に哲学史は必要なのか(その4):論証のかたちを可能なかぎり単純にし、反論の道を探る - 研究日誌
    sakstyle
    sakstyle 2022/09/30
    “論証の強力さとその結論の過激さのあいだには、トレードオフの関係がある。(...)何が言いたいのかというと、Sauerの論証を今回の記事のように理解するならば、その結論はそれほど過激なものではないということだ。”
  • 現代哲学の研究に哲学史は必要なのか(その3):どのような研究実践が推奨されているのか - 研究日誌

    今日も続きの話を、しかし短めに。まずはおさらいから。 Sauerの言いたいことは、要するに次のように再定式化できるものだった。 もしあなたが特定の哲学の問題について、真だと考えることを支持する理由のある考えを手に入れたいならば、歴史上の哲学者の著作を読むことは不要である。 ここでの「特定の問題」とは、哲学の歴史のなかで一貫して問われ続けているような問題のことだ。詳しいことについては「その2」を読んでほしい。 おさらい終わり。 さて、今回の話に入るためのとっかかりとして、上の主張に対する「筋違いの賛意」をひとつとりあげよう。Sauerに同意して、「そのとおりだ。哲学に哲学史はいらない。自分の頭で考えなければ哲学じゃない」と考えることは、残念ながら要点を外している。少なくとも、「自分の頭で考えること」を「特に参考文献を使わずに、あるいは入門書のたぐいを軽く読んだうえで哲学的な問題について取り組

    現代哲学の研究に哲学史は必要なのか(その3):どのような研究実践が推奨されているのか - 研究日誌
    sakstyle
    sakstyle 2022/09/26
    どういう文献を参照して哲学研究をするかについて