「いったい、いつ読んでいるんだ!?」各社の担当編集者が不思議がるほど、 ミステリ作家・阿津川辰海は書きながら読み、繙きながら執筆している。 耽読、快読、濫読、痛読、熱読、爆読……とにかく、ありとあらゆる「読」を日々探究し続けているのだ。 本連載は、阿津川が読んだ小説その他について、「読書日記」と称して好き勝手語ってもらおうというコーナーである(月2回更新予定)。 ここで取り上げる本は、いわば阿津川辰海という作家を構成する「成分表」にもなっているはず。 ただし偏愛カロリーは少々高めですので、お気をつけください。 (※本文中は敬称略) 著者 阿津川辰海(あつかわ・たつみ) 2017年、本格ミステリ新人発掘プロジェクト「カッパ・ツー」第1期に選ばれた『名探偵は嘘をつかない』でデビュー。作品に『録音された誘拐』『阿津川辰海・読書日記 かくしてミステリー作家は語る〈新鋭奮闘編〉』『入れ子細工の夜』『