Homedoorの松本事務局長(中央)らと、自身の写真を見ながら撮影当時を振り返る男性(手前) ホームレスの人たちが自ら撮影したスナップをまとめた写真集が、来年にも出版される。ひっそりとした路地裏、植栽の花……と被写体は何げない風景ばかりだが、不思議と見る者の心に残る。路上生活者の目線に立ち、偏見を取り払ってもらいたいと支援団体がクラウドファンディング(CF)を実施し、制作費の目標額(450万円)を上回る608万円を集めた。(中井道子) 企画したのは、大阪市北区の認定NPO法人「Homedoor(ホームドア)」。自分たちの活動を紹介するポスター写真の撮影をホームレスの人たちに依頼したのがきっかけで、2017年から使い切りのカメラを渡すようになった。当初は生きがいづくりが目的だったが、19年からは写真をインターネット上で販売する活動も始めた。 撮影にはこれまでに約20人が参加し、約300枚が