染色された左側の液体が、脱色されて右側の液体になる様子を示す海面さん(左)と藤原さん=愛媛県新居浜市の県立新居浜工業高校で2011年10月27日、津島史人撮影 タオルや紙の生産で全国トップクラスの愛媛県で、高校生の発見した細菌が、染色の際の廃水を無色化する力を持っていることが明らかになった。効果に注目したタオル業界や大学、行政は、この細菌を使った実験設備製作に着手。県繊維産業技術センターは「菌を利用した染色廃水浄化の施設は世界でも例がない。愛媛発の環境技術として世界に発信できる」と期待を寄せる。 染色廃水は、色について法的規制はないが、印象が悪いためにタオルや紙の生産者にとって悩みの種。これまでは薬剤で無色化していたが、コスト面で問題になっていた。 菌を見つけたのは県立新居浜工業高校2年生の藤原論弥(ときや)さん(17)、海面(かいめん)潤さん(16)。環境化学部の活動で四国各地で菌を集め