本屋をのぞけば、その国の人々が何に関心を持っているかが分かります。ロンドン、パリ、ミュンヘン、ソウル、北京、ニューヨークの書店のベストセラーを紹介します。
僕の大統領は黒人だった バラク・オバマとアメリカの8年 上 著者:タナハシ・コーツ 出版社:慶應義塾大学出版会 ジャンル:政治・行政 僕の大統領は黒人だった バラク・オバマとアメリカの8年 [著]タナハシ・コーツ あの米連邦議会「襲撃」事件の後ではもはや思い出すことさえ難しいが、いまから12年前、「ポスト・レイス」(脱人種)という言葉が、つかのま、輝かしい希望と感じられたことがあった。 2009年、初の「黒人」大統領となったオバマ氏の就任式前後のことである。だが次第に「黒人大統領を実現したアメリカにもはや人種差別は存在しない」とする的外れの謬見(びゅうけん)が広まり始める。 そもそもオバマは「人種的にあいまい」といわれた。「奴隷の子孫」ではないという生い立ちもさりながら、人種に関わるどんな問題でも「融和」を説いて隠忍自重を崩さず、それが「保守」を自称する反動勢力につけこまれた。彼の知的な能
【Amazon.co.jp 限定】「文章術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。(特典:「誰でも1時間で「記事・ブログ」が書ける魔法のテンプレート」データ配信) 作者:藤吉 豊,小川 真理子発売日: 2021/01/08メディア: 単行本 Kindle版もあります。 「文章術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。 作者:藤𠮷 豊,小川 真理子発売日: 2021/01/01メディア: Kindle版 この1冊で、100冊分の重要スキルが身につく 「文章の書き方・大事な順」ランキング、ベスト40! ! 1位~7位のルールで、「文章力の向上」を実感できる。 20位まで身につければ、「文章がうまい人」になれる。 40位まで身につければ、「プロ級の書く力」が手に入る。 ◆ ◆ ◆ 第1位 まずはとにかく、「文章をシンプルに」してみよう ・メール・チャットは、「6
台湾は近代以降、清、日本、中華民国、アメリカという複数の帝国による連続的な支配を受け、またその複雑な民族構造のために統一的なナショナリズムや共通の歴史認識の形成を阻まれてきた。台湾の主体化を達成すべく、人々は歴史を紐解き、過去の国家暴力や不正義をただして内部的な分断を乗り越えることを通じて民主化を推し進め、生存空間を共にする者たちの同盟としての「台湾民族」と、多元・民主・平等に基づいて同盟を強化するためのイデオロギーとしての「台湾ナショナリズム」を志向した。しかしそうした内部的な努力にもかかわらず、国際社会においては、主権国家体制からの排除や、新興の中国を含む諸帝国の狭間にあるという地政学的構造に起因する現実政治の桎梏を自力で克服することはできず、その命運はいまなお強権によって掌握されている。 台湾の市民社会はそうした賤民(パーリア)的境遇を自覚的に引き受け、新たな帝国と資本主義による支配
感情を主題に人文・社会科学と生命科学を架橋する、歴史学研究の斬新な試論。 監訳者によるあとがきの抜粋(ほぼ全文)を以下ウェブでお読みになれます。 森田直子 本書は、Jan Plamper, Geschichte und Gefühl. Grundlagen der Emotionsgeschichte, München: Siedler, 2012(同書の英訳版は、Jan Plamper, The History of Emotions. An Introduction, Oxford: Oxford University Press, 2015)の全訳である。 著者のヤン・プランパーは、1970年に西ドイツで生まれ、ギムナジウム卒業後にアメリカ合衆国に渡って、1992年にブランダイス大学を卒業した。ロシア滞在を挟みながら引き続きアメリカで勉学を続け、スターリン崇拝についての博士論文を執筆
いまから5年前、2015年の8月15日に、こんなエントリを書きました。 fujipon.hatenablog.com あれから、5年。 最近は、入院している患者さんもほとんどが昭和以降の生まれになっていますし(僕が仕事を始めた時には、明治生まれの人がけっこういたのです)、太平洋戦争についても、当事者から直接話を聞く機会は少なくなりました。僕が子どもの頃は、8月15日には、太平洋戦争についての記憶を振り返る特番がゴールデンタイムに放送されていましたが、最近は、ほとんどみかけません。 とはいえ、太平洋戦争について、右翼とか左翼というような「戦争後のイデオロギー」に縛られない、当時の史料やデータに基づいた分析が、この時代になってけっこう見られるようになったようにも思うのです。 「戦争は悪い。してはいけない」 もちろん僕もそう思います。あの戦争から75年間も日本に直接戦闘で亡くなった「戦死者」が出
発売日 2019/11 判型 四六変型判 ISBN 978-4-336-06539-1 ページ数 328 頁 Cコード 0097 定価 2,640円 (本体価格2,400円) エーコ、タブッキ、カルヴィーノだけじゃない、 もっと新しいイタリアの文学がここにある。 本邦初、21世紀イタリア短篇アンソロジーがついに登場! 13人の作家(うち11人が日本初紹介)による15の物語。 序文=小野正嗣 現代イタリア文学と聞いて思い浮かべるのは、エーコ、タブッキ、カルヴィーノ、ブッツァーティ、モラヴィア……しかし彼らがおもに活躍していたのは前世紀のこと。では、イタリアの文学は衰退したのかといえば、とんでもない、なぜこれまで紹介されてこなかったのか不思議に思える作家たちが山ほどいるのだ。本書はいまを生きる新しいイタリアの作家によるヴァラエティ豊かな作品を厳選した、本邦初の21世紀イタリア短篇アンソ
感染者442人、死者7人(5月31日現在)――。コロナ禍に対して、〝神対応〟をとも言える危機管理能力を発揮した台湾。人口が約2400万人と、日本の約5分の1とはいえ、同時期に日本で感染者1・7万人、死者900人が出ていたことを考えると、台湾の数字がいかに驚異的かが分かる。 台湾で何かが起きていたのか? 世界を驚かせた〝台湾モデル〟を徹底解剖した『なぜ台湾は新型コロナウイルスを防げたのか』(扶桑社新書)を7月2日に緊急出版したジャーナリストで大東文化大学特任教授の野嶋剛氏に話を聞いた。 新書とはいえ270ページに及ぶボリュームでの仕上がりは驚異的。野嶋さんは出版の動機についてこう語る。 「2カ月で仕上げました。その間は、僕にとっても賭けでした。台湾に学ぶといっても、執筆中に予期せぬ大変化が台湾で起きる可能性もあります。一方で、〝台湾屋〟としての使命感もありました(野嶋さんは朝日新聞記者時代に
7月11 山本太郎『感染症と文明』(岩波新書) 10点 カテゴリ:社会10点 これは面白い! 近年、ジャレド・ダイアモンド『銃・病原菌・鉄』に見られるように、「感染症」を人類の歴史を決定づけた一つの大きな要因としてクローズアップする考え方が出てきています。この本もそうした感染症と文明の関係を扱った本です。 ただ、ちょっと違うのは著者が歴史学者ではなく医師であるという点。感染症の特徴、そして感染のメカニズム、加えて感染症との「共生」という新しい考え方が打ち出されています。 農耕の開始と文明の出現は、また大規模な感染症の出現でもありました。 農耕の開始は多くの人口が狭い地域に暮らすことを可能にし、また同時に飼われはじめた家畜はさまざまなウィルスを持っていました。 定住は排泄された糞便の集積をうみ、そこに寄生虫が繁殖します。余剰食料はネズミを呼び寄せ、そのネズミにいたノミやダニを通じて新たな病気
タイトルからするとコロナ禍の中での読書生活の記録みたいに思えますが、そうではなくて、1学期も終わって少し落ち着いたところで、新型コロナウイルス問題を考える上で参考になった本をいくつかあげておこうというエントリーです。 とは言っても、医学的な問題には疎いですし、ウイルスや感染症についての本を読み込んでいるわけもないです。正直、新型コロナウイルスがどうなるかどうかはわからないですし、「コロナ後」の世界についても何か見通しを持っているわけでもありません(ニュースになり始めた段階では2009年の新型インフルエンザのことを思い出して、「これはどこかで2週間位の休校があるか?」と思っていた程度でしたが、2週間じゃすみませんでしたね)。 ここで紹介するのは新型コロナウイルスが引き起こしたさまざまな問題の文脈を考えるための本が中心になります。新型コロナウイルスに関する知識は今まさに生まれつつあるところです
今年4月、30歳の節目を迎えた俳優の三浦春馬さん。映画・ドラマ・舞台と多忙を極めるなか4年もの歳月をかけ情熱を注いできたのが、全国各地の工芸・食・産業など日本伝統の“匠の技”を訪ね歩き取材する旅でした。「未来に残したい日本」をテーマに、47すべての都道府県をめぐった日々、その取材記が『日本製』というタイトルでこのほど刊行。4月5日の発売からわずか2週間で重版が決定するなど話題を呼んでいます。洗練された技術、頑なに守ってきた伝統……長い時間をかけた旅を通じて、三浦さんがしびれ、その心を大きく揺さぶった出逢いや伝統・技術を教えてくれました。 撮影:田中達晃/Pash 取材・文:磯部正和 記事制作:オリコンNewS 衣装:ジャケット ¥100,000 パンツ ¥65,000 シャツ ¥56,000/以上全て イッセイ ミヤケ メン 三浦春馬が旅に出る理由――「日本のことをまるで知らなかった」 ―
著者:コーリー・スタンパー翻訳:鴻巣 友季子,竹内 要江,木下 眞穂,ラッシャー 貴子,手嶋 由美子,井口 富美子出版社:左右社装丁:単行本(360ページ)発売日:2020-04-13 ISBN-10:4865282564 ISBN-13:978-4865282566 内容紹介: “bitch”は侮蔑語か?“its”と“it’s”を間違える人は無教養?“OMG”は英語の退化?“nude”は「白人の肌の色」?“marriage”できるのは異性だけ?一語一語と向き合い、格闘する、知られざる辞書編纂の世界とその秘密。アメリカで最も歴史ある辞書出版社、メリアム・ウェブスターの編集者による言葉の謎をとく14章。 常に動き、変化する言葉への考察本書は、辞書作りの悪戦苦闘を開示してくれるエッセイで、著者はアメリカで最も歴史ある辞書出版社、メリアム・ウェブスターの社員編纂者である。この只者ではない辞書編纂
三省堂「ことばと学びの宇宙」国語教科書情報 『小学生の国語』 『小学生の書写』 『現代の国語』 『現代の書写』 高等学校国語科教科書 国語教育情報 閉じる 高校国語教科書 出典一覧 現代文 『高等学校 現代文』[改定版] 学習材名 著者・作者 書名 出版社 出版年 随想 「市民」のイメージ 日野啓三 「読売新聞」(1997.9.16夕刊) 随想 カフェの開店準備 小池昌代 屋上への誘惑 岩波書店 2001 小説 山月記 中島敦 中島敦全集第一巻 筑摩書房 1976 小説 ひよこの眼 山田詠美 晩年の子供 講談社 1991 小説 こころ 夏目漱石 漱石全集第六巻 岩波書店 1966 小説 レキシントンの幽霊 村上春樹 雑誌「群像」(1996.10) 講談社 小説 鞄 安部公房 笑う月 新潮社 1975 小説 藤野先生 魯迅/竹内好訳 魯迅文集第二巻 筑摩書房 1983 小説 舞姫 全集第
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