まさかその数日後に、未曾有と呼ばれる大震災が発生して、それに伴って何故か食品や生活物資の買い占めが一時的に起こって、食糧貯蔵的な不安をさすがにちょっとは感じるようになるかもしれなくなるなんて予想もしてなかった三月初頭のある日、我が家には冷凍の宅配便が届いていた。 中身は某信州の通販ショップの商品がいくつか。 その一つがこれ。 見て解るかいというつっこみが怖いが、分厚い脂肪と鮮やかな赤味のこの肉。熊の肉である。 ネットを通じて居ながらにして遠隔地の人とやりとりができるようになって以来、居住地周辺で得られない美味を見せびらかされる機会が激増した。中でも、私にとっての暴虐さではトップクラスのテロは、この辺りに代表される山の幸・肉食系テロだった。 度重なるテロに耐えかね我欲(食欲とも言う)を募らせ、調べてみると、今の時代、肉食系山の幸も通販の商品として入手できるようになっていた。昨今は増えすぎたと
2011年04月27日 「放射性物質は食のリスクをどれだけ増やすのか」(2食物中の放射線) ・自然放射線の内訳 世界平均では約2.4mSv/年の自然放射線を浴びています。その内訳は、宇宙から0.39・大地から0.48・食物から0.29・空気から1.26mSv/年程度と推定されています。宇宙からの放射線(宇宙線)は標高と緯度が高いほど多くなります。大地からは花崗岩(カリウム)やモナザイト(トリウム)等があると多くなり、関東ローム層などの火山灰地では少なくなります。 空気からは主にラドンです。換気の良い木造家屋では0.4mSv/年程度ですが、コンクリートや石造りに囲まれて長く過ごすと高くなります(北欧は1〜3.7mSv/年)。海辺の木造住宅に住む漁師は被曝が少ない(海水が大地放射線を遮る)一方、都会のオフィスビルで働き、コンクリート造マンションに住む人の被曝は多くなります。 ただし漁師は紫外線
スーパーで小粒のホタテが安売りしてた。陸奥湾のホタテらしい。青森からの流通が通常通り、というわけではなく、おそらく冷凍ストック品をボイルしたんだろう。 半分は炒め物に使ったが残りをコブ締めにしてみた。コブ締めは本来、刺身用を使うわけで、ボイルしてタンパク質が変性したホタテではどうなるかわからないが、消費期限は19日まであるし、少なくとも昆布味が付く程度の効果はあるだろう。 容器に、酢で柔らかくした昆布でホタテをサンドイッチしていれるだけ。 重し代わりに、一回り小さい容器を重ねて輪ゴムで止めた。冷蔵庫に入れて食べるのは明日。 3月20日追記 やはりボイルしたホタテではたいした効果はなかった。ほんのり昆布味があるかなぁという程度。 ところが翌日に「刺身用ホタテ」が売っていたのである。もちろん値段からして解凍ものだが、調べるとそれでも効果があるらしい。 同じ手順で一日置いてみた。開けて昆布をめく
さて皆様、カツオと言ったらイタリア語でチサザエさんの弟ですが、今回は食べる方の鰹です。もちろん「おーい磯野−、や ら な い か」と美味しく頂くお話ではありません。中島は鬼畜メガネ。 鰹と言えばイタリア語でチ「目には青葉 山ホトトギス 初鰹」の句が知られていますが、初鰹の季節、初夏よりも、昨今は脂がのった戻り鰹(いわゆるトロガツオ)の季節である秋の方が旬だとされるようです。もっとも、これを持ってエデッ子のやせ我慢というのはちょっと早計かも。脂が強ければその分傷みやすいので、江戸の頃は本当に初鰹の方が美味しかったのかも知れませんからね。 まあ、最近は冷凍技術も向上してますんでこの時期でも美味しい脂ののった鰹が食べられます。 今回はこのカツオのジャストフィットな食べ方を探求してみたいと思いますが、実はワタクシ、カツオには長らくマヨネーズをつけて食べていたんです。ええ友人からはたいそう不評です。
「今、グローバル金融危機より深く、どのような政治・社会的格差より大きい日常の地殻変動が西欧で起きている」。米フーバー研究所が2年前、まとめた文化診断書「食べ物はニューセックスか」の大げさな書き出しだ。食欲と性欲がなければ、人間の生存と繁殖が不可能だが、限りなく追求したら、自分自身はもちろん社会にも、悪影響を与えかねない点で共通している。かつては、性的態度で道徳的評価が下された。食べ物については何も言わなかった。ここへ来て、同性カップルも個人の好みぐらいにみなされる。しかし、「何をどのように食べるか」を巡り、かつての性的態度に並べられるほど、道徳性や人間性、価値観やイデオロギーが適用される時代になった。 ◆フーディー(foodie)という新造語は良い食べ物を楽しむだけではなく、食べ物を消費や研究対象に見ることを意味する。食べる行為を倫理回復運動、もしくはイデオロギー、宗教のレベルへ押し上げた
「飽食の現代人は朝食を抜くべきだ」「いや、朝から糖質だけでも取らないと脳が働かないんじゃないか」−ここ数年、朝食の有無や内容をめぐる論争がかまびすしい。そこに驚くべき最新データが明らかになった。「朝食は取るだけではだめ、バランスが大切」という考え方だ。 これまで日本臨床栄養学会による研究発表では「午前中の知的作業に対し、疲労を予防し、集中力を高めて維持し、作業率を高めるのに朝食摂取は重要であることは明確」とされてきた。 これに加え、最近の研究では「朝食で脳を働かせるためには糖質だけでは不十分であり、タンパク質や脂質などバランスのよい栄養素が必要」と説いている。 これに驚いたのが、「DS脳トレ」の監修や数多くの著作で知られる脳科学者・東北大学加齢研究所の川島隆太教授。教授をはじめとする脳科学者らはこれまで、「脳内にはエネルギーを保存する場所がないため、脳を働かせるためには常にブドウ糖(
我々、日本人が、今、議論すべき事は、「調査捕鯨を続けることが日本の国益に適うかどうか」である。シーシェパードへの感情論とは切り離して、調査捕鯨を継続するかどうかを、日本の問題として判断する必要がある。 調査捕鯨の歴史 南氷洋の捕鯨について簡単におさらいをしよう。戦後、食糧難を緩和するために、日本は米国の協力を得て、南氷洋捕鯨を国策として推進した。極洋、ニッスイ、大洋という3つの大手企業が参入したが、南氷洋のクジラが減少したことと、日本で鯨肉が売れなくなったことで、収益が悪化した。3つの会社の捕鯨部門を統合して、共同捕鯨という会社をつくったのである。 その後、南氷洋モラトリアムによって、日本は商業捕鯨を継続できなくなった。商業捕鯨再開を目指す日本は、鯨類研究所を設立し、共同船舶(共同捕鯨が名前を変えた)に調査を委託するという形式で捕鯨産業を守ったのである。この辺の歴史については、いくらでも資
【今日も脳天気】http://pollyanno.blog55.fc2.com カリフォルニアでお笑い芸人修行の傍ら脳研究にいそしむポリさんのブログである。 2009年09月突然1年間のブログ休止を宣言*1した。 ■前置き ポリ氏にはみつどん曇天日記http://d.hatena.ne.jp/T-3don/と謂うブログの美味しんぼ検証エントリをこよなく愛していたという設定があった。曇天日記の中のヒトも氏のファンであると謂う設定があった為、構想中の美味しんぼ検証エントリを氏が復活するまで封印すると宣言した。 20102011年01月【今日も脳天気】は唐突に再開をした。そう、美味しんぼ検証エントリも水面下で動きだしたのだ*2。 前置きが長くなりましたが、実はまだつづきます。 至高のツンデレ海原雄山の人気振りはネット上でも衰えを見せませんが、結婚をしてからのどらねこは美味しんぼの存在も忘れかけて
ゴッコ汁と謂う料理をご存じでしょうか。冬の北海道南で人気のあるもので、『ごっこ』と呼ばれる魚を醤油味の昆布だし汁にブツ切りにして煮込む鍋料理です。 『ごっこ』の正式名称は『ホテイウオ』といいまして、カサゴ目ダンゴウオ科ホテイウオ属の魚です。 こんなツラをしていまして、ぶよぶよのネトネトです。 立派な吸盤を持っております。岩に付着しながら泳ぐのでしょうね。普段は深い海に暮らしていて1〜3月頃になると産卵の為、浅瀬の岩場に上がってくるとのことです。そこを捕まえて美味しく頂くのですね。 なので、メスは卵巣がパンパンになっていて、お腹の中の大半はたまご状態です。内臓と卵巣を取り出した『ごっこ』はへたってしまいます。 次に、表面のヌルヌルを取り除く為に上から熱湯を注ぎます。 哀れな姿・・・ なんと、元の大きさの半分ほどに収縮してます。まるでゴムだな。 ■鍋料理に仕立て上げる 鍋に昆布を入れ煮立て、醤
お願い この記事は前振りなんで、出来れば続きの記事まで読んでください。 本題 こんな発言が話題になっていた。 pukuma 吉村哲彦 日本は生活保護の受給者に海外旅行までさせているおめでたい国ですね。生活保護は給付水準を切り下げるべきだ。ぎりぎりの生活しかできない程度まで締め上げれば不正受給者が激減するだろう。1日の食費など(私と同じ)300円もあれば十分です。 Twitter / @吉村哲彦: 日本は生活保護の受給者に海外旅行までさせているおめで … 一日300円の食生活というのは果たしてどの様なものなのか、興味があり調べてみた。 幸い、この方は食事内容をわりと呟いているので、どんなものを食べているのかある程度分かる。 時を遡りながら見てみよう。 @pukuma 吉村哲彦 この質問多いですね。インスタントラーメン5袋168円、食パン1袋98円、野菜パック99円、豆腐48円、うど
2010年12月10日(金)、当会主催で標記のサテライトシンポジウムを開催いたしました。 食品関連企業、研究機関などから約90名の参加者があり、盛況のうちに終了いたしました。 ご参加いただきました皆様に心から御礼申し上げます。 期日:2010年12月10日(金) 9:50~16:40 場所:東京大学大学院農学生命科学研究科キャンパス(文京区弥生1-1-1) 「フードサイエンス棟内・中島董一郎記念ホール」 主催:食の安全と安心を科学する会 後援:東京大学大学院農学生命科学研究科附属食の安全研究センター 参加:事前登録、参加費(3千円) 問合せ:03-5841-5389(TEL,FAX) プログラム 10:00-11:30 特別講演 「食育のすすめ―大切なものを失った日本人―」 服部 幸應 (学校法人服部学園理事長・校長/医学博士/健康大使) 11:40-12:40 教育講演Ⅰ 「食を科学する
先日、とあるところからお誘いを受けてオリーブオイルセミナーを受講してきました。 オリーブオイルマメ知識 まずは座学でオリーブオイルについて学びました。 オリーブオイルの歴史地中海沿岸が起源で小アジア発祥説と北アフリカ発祥説があるようです。紀元前3500年ごろにはクレタ島で既に栽培されていたという記録がのこっているらしい。また、人間が最初に手に入れた油とも考えられていて、オイルという言葉の語源もオリーブが元になっているようです。(参考:http://gogen-allguide.com/o/oil.html) オリーブの木オリーブはモクセイ科の植物で、植えてから実がとれるまで5年程度かかるようです。また、収穫のピークは20年目あたり。果実1つあたりの重さは2〜5g 一本の木からは数10kgとれる。実の組成の比率は 油:水:固形分=2:5:3収穫方法は最も手間がかかる手摘み(ミルキング)から、
2010年12月12日 「魚食中心の伝統的日本食は健康的?(1)日本人はそもそも魚食民族なのか」 「日本人は古来、魚と野菜と穀物を主に食べてきた。戦後「食の欧米化」により魚離れが進み、肉食の普及で脂肪摂取量が急増したために生活習慣病が増えるなどの様々な問題が起きている。今こそ、健康的な伝統的日本食を見直そう!」…このような「素晴らしい日本の伝統食」なるものを賛美する書籍やサイトをよく見かけます。 優越感をくすぐる耳当たりの良い主張ですね。飲食業や第一次産業の関係者の宣伝文句というならまだ理解できるのですが、恐ろしいことにマスメディアや教育関係者にもこのような与太話が蔓延しています。果たして根拠はあるのかどうか、幸い日本には100年に及ぶ信頼性の高い統計資料が揃っていますので確認してみましょう。 厚労省「国民健康・栄養調査」、農林大臣官房調査課「食糧需給に関する基礎統計」から数字を拾ってみま
東京理科大学(新宿区神楽坂1)は12月6日より、神楽坂キャンパス神楽坂校舎6号館内の学食で特別メニュー「光しょく梅丼」の提供を開始する。 藤嶋学長のイラスト入りポスター 同メニューは、藤嶋昭学長が今年度の文化功労者に選ばれたことを記念した特別メニュー。今回の顕彰は、酸化チタンに光照射を行うことで水が酸素と水素に分解する反応を発見し、この発見をもとに「光触媒技術」が空気清浄化や抗菌殺菌など身近なところに利用され、光化学・電気化学の発展に大きく貢献されたことによるもの。 同大学では、学食を学生だけではなく近隣住民や来校者など一般の利用者にも開放しており、食から身近なところで応用されている技術を広く知ってもらう機会と捉え企画した。 「光触媒(ひかりしょくばい)」と語呂を合わせた「光しょく梅丼」は、光り物のコハダ、梅をあえたソースをかけたメヒカリ、梅をかたどったマグロの中落ちをトッピングし、太陽に
食べきれないほど大量輸入し、その結果大量廃棄が起こり、それが食料自給率を低下させる大きな要因であると謂う論に対して、それは謂い過ぎですよという事を前回のエントリで述べました。では、実際の食品廃棄はどのようになっているのでしょう。食品廃棄の現状を統計資料を参考にちょこっと調べてみました。 ■食品ロス 食品の廃棄について調べようと考え、農林水産省のページを探していましたら、『食品ロスの削減に向けて』というウェブページがみつかりました。 →http://166.119.78.61/j/soushoku/recycle/syoku_loss/index.html しろうとねこでも食品ロスについて理解できるようなわかりやすい資料はないかなぁ?と探したところ、そのものズバリ『わかりやすい資料』という項目があり、「食品ロスの削減に向けて」というpdfファイルを閲覧できるようになっておりました。 農林水産
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