元「広告批評」編集長・河尻亨一氏が、消費者の心を巧みにつかむヒットメーカーたちのコトバから、時代の“ツボ”を探る。インタビュー&レビューの「ハイブリッドスタイル」で、“テック”な現代のトレンドをディープに読み解いていく。 世の中が“沸く”アイデアを 今回紹介するヒットの仕掛人は嶋浩一郎氏。「博報堂ケトル」代表である。博報堂ケトルは、広告制作を手がけるクリエーティブエージェンシーだが、嶋氏はテレビ、新聞といった既成のメディアの枠にとらわれない斬新なヒット企画やキャンペーンをプロデュースしてきた。『企画力』『アイデアの作り方』といった著作もリリースするなど、広告業界きっての“企画達者”として知られている。 嶋浩一郎 博報堂ケトル 共同CEO クリエイティブディレクター/編集者。1968年生まれ。上智大学法学部卒、93年博報堂入社。コーポレート・コミュニケーション局に配属され、企業のPR・情報戦