米テネシー州とカリフォルニア州の病院で、生まれつき免疫のない重症複合免疫不全症の赤ちゃんをエイズウイルス(HIV)を使って治療したところ、免疫系が完全に機能するようになったという。米医学誌ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン(NEJM)に18日、研究報告が掲載された。 生まれつきほとんど、あるいはまったく免疫がない赤ちゃんは、あらゆる感染症にかかってしまうため、無菌状態のビニールテント内で生活することもある。そのため、重症複合免疫不全症は「バブルボーイ症候群」とも呼ばれてきた。効果的な治療が受けられなければ、乳児のうちに死亡する確率が極めて高い病気だ。