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この記事は、Google アナリティクス ソリューション 英文ブログ記事 「Which TV Ads Made the Podium During the 2016 Olympics Opening Ceremonies?」 を元に構成しております。
昨日感動の閉幕で終えた 2016 年夏季オリンピック。8 月 5 日に行われたその開会式には、アメリカ国内だけで推定 2,650 万人もの視聴者を獲得するイベントとなりました。そのテレビ広告では、目的のユーザー層に的確なアピールができたかどうか、多くの広告主たちは手に汗握りつつ見守っていたことでしょう。成果を確認するために広告主たちが注目する要素は、主に次の 3 つです。
  1. 視聴者に認知された広告は? 
  2. 関心の向上、認識の変化、購買意欲の強化に貢献した広告は? 
  3. 消費者から実際にレスポンスを引き出すことができた広告は?
こういった点に光を当てるため、Google は開会式の生放送中に広告を配信したブランドの中から上位 10 社(広告の再生時間に基づく)を選んで評価を行いました。分析のもとになっているデータは、Google Consumer Surveys の結果と、セカンド スクリーン(携帯電話、PC、タブレット)でのレスポンスのデータを組み合わせたものです。Google データスタジオのダッシュボードとして公開されている分析結果を見てみると、評価対象の広告のパフォーマンスを目標到達プロセス全体にわたって捉えた、ユニークな視点が得られます。
認知
オリンピックのように大規模なスポーツ イベントの生放送では、視聴者数の多さとイベントのコンテキストを活かすため、しばしば専用のコマーシャルが製作されます。個々のアスリートの物語を紐解くものから、自分の国の選手を応援する気持ちを刺激するものまで、アプローチはさまざまですが、いずれも視聴者の感情に訴えること、楽しませること、注目させることなどが狙いです。

認知度向上においては Coca Cola が文句なしの金メダルです。回答者の 35% 近くが広告を見た記憶があると答えています(助成想起)。これは一般的な水準である 20~25% を大きく上回る成績ですが、消費財のトップブランドとしては驚くにはあたらないでしょう。トップ 5 の残りを占めるのは Samsung、Chevrolet、UnitedVisa で、いずれもかなりの想起率を記録しています。
回答者の 35% が Coca Cola の広告を見た覚えがあると回答
なお、広告で取り上げられていた商品やサービスを具体的に思い出すことができたのは、広告を想起できた回答者の 40% にとどまっています。ある広告のブランドと商品の両方を思い出すことができる視聴者は、正味 8% 程度ということになります。多くの広告はこのときが初放映だったため、今後数週間で露出が増えるにつれ、これらの数値も大幅に向上するものと考えて間違いないでしょう。
関心
広告には、視聴者の認識を変化させ、商品やサービスに対する関心を創り出す目的もあります。今回の調査では、広告を見た視聴者(Exposed)と見なかった視聴者(Unexposed)の両方を対象にすることで、各広告のメッセージやクリエイティブが及ぼした影響の強さを分析することができました。結果は全体としてかなり優れたものでした。平均して、広告を目にした回答者が該当ブランドに対して持つ印象は、そうでない回答者と比べて 18% 好意的なものになっています。同様に、宣伝されていた商品について情報収集または購入する可能性も、広告を目にしていない回答者と比べて 16% 高くなっています。
広告を目にした消費者は、そうでない消費者と比べて該当ブランドに対する印象が 18% 好意的で、
広告の商品について情報収集または購入する可能性は 16% 高い

興味深いことに、基本的な好感度と購買意欲については、オリンピックの公式スポンサーとそうでない企業との間に大きな差はありませんでした。また、この 2 つの要素に対する広告の影響力も、スポンサーと非スポンサーとで概ね同等でした。

意欲
これらのコマーシャルは、視聴者を笑わせたりブランドに対する好感度を高めたりするだけでなく、視聴者による検索やウェブサイト訪問を促進する効果も持ちます。いわゆる「セカンド スクリーン」での検索(広告との再エンゲージメント、目にした商品についての情報収集など)は、購買意欲の指標として非常に有効です。Google や YouTube で、アトリビューションによって広告との関連付けが可能な語句の検索が放送中にどれくらい増加したか調べることで、消費者のレスポンスへの影響も分析に含めることができます。開会式中のテレビ広告による検索の増加は、ほぼ完全にモバイルで起きています。その割合は実に 94%。同じブランド群でこれらの広告を放映していない時期の平均は 56% であり、大きな差が見られます。このことから、テレビでの露出の確保は、小型スクリーン向けの戦略としても一定の意味を持つと言えるでしょう。
広告を目にした結果として Google や YouTube で行われた検索の 94% が、モバイル端末でのものです。
ここでの金メダリストは McDonald’s で、調査対象ブランドの平均と比べて 42% も多い検索数を記録しています。これに次ぐ成績で表彰台に立ったのは BMW Samsung。検索数の平均を BMW は 14%、Samsung は 12% 上回っています。「感情や感性に訴える広告に効果はあるのか?」という命題がありますが、今回の調査の範囲では答えは「イエス」でした。しかし、商品についての広告も同様です。どちらのタイプの広告も、平均で 10% の検索数増加を引き起こしています。また、公式スポンサーの広告によって得られた検索数は、非スポンサーの広告による検索数を 14% 上回りました。

McDonald’s の広告によって得られた検索数は、
調査対象となった 10 種類の広告の平均を 42% 上回る
最後に、目標到達プロセス全体を通したパフォーマンスという観点では、プロセスの 3 つのステージすべてでトップ 3 に食い込んだ Samsung Galaxy Note 7 の広告が総合優勝となりました。オリンピックであれ普段の番組であれ、テレビを見ていて気になる情報があれば、視聴者はスマートフォンに手を伸ばします。つまり、テレビ広告を展開する際に、消費者アンケートやデジタルでのレスポンス追跡を組み合わせれば、目標到達プロセスの各段階でのパフォーマンスを見通す新たなデータを、それもわずか数日のうちに入手できるのです。こういった新しい分析手法を活用することで、テレビ広告をはじめとするさまざまなマーケティング活動の成果について理解を深め、デジタル メディアとの連携を前提に改良を加えていくことができます。
データ収集
Google Consumer Surveys を広告の認知度と関心度の調査に利用し、2016 年 8 月 6 日~9 日の期間に、検証済みの代表サンプル(最小回答者数 750)を対象とするオンライン調査をアメリカで実施しました。レスポンスについてのデータは、放送期間中にテレビ広告によって Google および YouTube で生じた検索数の増加に基づくもので、対象となったのは Google アトリビューション 360 を使ったモデリングによってコマーシャル放映の影響を受けたものと特定できる検索語句です。レスポンス データは、放送中の各広告主のコマーシャル放映時間の合計を基準に正規化し、平均値を基準に指数化したものです。

Happy Analyzing!

投稿者: Casey Carey(Google アナリティクス マーケティング担当ディレクター)

この記事は、Google アナリティクス ソリューション 英文ブログ記事 「Data Studio: New, Simplified, AdWords Connector」 を元に構成しております。
※日本国内における、Google データスタジオ (無償版含む)のサービス提供時期、価格は未定です。

Google データスタジオは、データの利用、視覚化、共有を簡単にする Google の新しいビジネス インテリジェンス サービスです。本日、Google データスタジオの AdWords コネクタが更新され、さらに柔軟にかつ簡単に使用できるようになりました。

AdWords コネクタを使うと、データスタジオで AdWords アカウントにアクセスできるほか、データをわかりやすく視覚化したレポートを作成して組織内の関係者と共有できます。
Google データスタジオで AdWords コネクタを使って作成したレポート
今回の更新で AdWords コネクタには 100 種類以上の AdWords の項目と指標がリストとして組み込まれ、視覚化するデータを簡単に選択できるようになりました。

新しいコネクタで利用できる 100 種類以上の項目と指標のうち 20 種類
新しいコネクタでは、その他にも多くの項目と指標の組み合わせがサポートされ、レポートの作成がずっと簡単になっています。

レポート エディタでの AdWords データを使った表のカスタマイズ
データスタジオで AdWords レポートを作成する場合でも、すべての機能がそのままお使いいただけます。たとえば、計算指標、派生項目、カスタムの視覚化、リッチスタイル、カスタムのブランド、Google ドライブを使った共有、リアルタイムの共同作業などでデータを利用できます。

現在、新しい機能は、データスタジオ 360 とその他のバージョンのデータスタジオでご利用いただけます。新しいコネクタを使うには、データスタジオのデータソースを新しく作成する必要がありますが、以前のコネクタを使って作成したデータソースも引き続き使用できます。新しいバージョンへ移行する方法については、ヘルプ ドキュメントをご覧ください。

今後は、更新されたコネクタをレポートの作成にご活用ください。

投稿者: Nick Mihailovski - Google データスタジオ担当チーム

この記事は、Google アナリティクス ソリューション 英文ブログ記事 「Introducing the Google Analytics Demo Account」 を元に構成しております。

理論的には理論と現実は一致する。しかし、現実的には理論と現実は一致しない。
- アルベルト アインシュタイン

Google アナリティクスを学ぶには、Google 提供の学習コースやトレーニングを受講したり、アナリティクス コミュニティでアドバイスを受けたり、Google アナリティクスに関するさまざまな書籍やガイド、記事などを参考にしたりする方法があります。しかし、机上で得た知識を実際に使って学べるリソースを求めるご意見も数多く寄せられていました。Google アナリティクスを使っていても、完全に実装されたアカウントにアクセスできなければ、実務で通用する経験を得るのが難しいからでしょう。そこで、こうした問題を解決するため、Google アナリティクスのすべての機能を備えたデモアカウントの提供を開始することになりました。このアカウントは、どなたでもご利用いただけます(ご利用はこちらから)。

このデモアカウントには、Google ブランドの商品を実際に販売している e コマースサイト Google Merchandise Store のデータが含まれており、AdWords とのリンク、目標、拡張 e コマースなど、Google アナリティクスで一般的に使われる機能がすべて備わっています。そのため、実際のビジネスデータを使って、さまざまな機能を実践的にお試しいただけます。

デモアカウント: 決済行動に関する分析レポート
「現実の世界において、人々は理論に通じた人よりも実践に通じた人に引き付けられます。つまり、残念ながらユーザーにとっては、アナリティクスを解説した私のベストセラー本だけでは不十分なのです。だからこそ、アナリティクスを実際に試すことができるソリューションが全世界で提供されることは実に喜ばしいことです。ぜひ、私が作成したセグメント、マイレポート一覧、カスタム レポートの数々をダウンロードして、実践に即した学習をスタートしてください。」
- Avinash Kaushik、「Web Analytics 2.0」および「Web Analytics: An Hour a Day」の著者


自習に最適

デモアカウントを利用すると、次のように Google アナリティクスの特徴や機能を実践的に学習できます。
  1. あらゆる標準レポートを作成し、自分にとって有益なレポートを見極める
  2. 事前に定義されたマイレポート一覧や、ソリューション ギャラリーからインポートしたセグメントを確認することで、独自のレポートを作成するためのヒントを取得
  3. 表のフィルタやセカンダリ ディメンションを追加したり、レポートの種類を変更したりして、レポートをカスタマイズ
  4. ユーザー、集客、行動、コンバージョンの各データを、期間で比較する方法を確認
  5. カスタム レポート、メモ、ショートカット、カスタム アラートなど、自分だけの個人的なアセットを作成
  6. 既定のアトリビューション モデルをよく理解できるほか、独自のモデルを作成することも可能
  7. AdWords や Search Console との統合など、まだ実装していない機能について、使うメリットがあるかどうかをチェック
  8. トレーニング コースと併用して、学習に役立てる

教育プログラム

Google アナリティクスの使い方を教える立場の皆様は、ぜひ教育ツールとしてデモアカウントを活用し、テストや教材の作成にお役立てください。既に一部の組織では、教材の 1 つとしてデモアカウントを使った教育を始めています。

General Assembly はオンラインと世界中のキャンパスで、デザイン、マーケティング、テクノロジー、データの各分野における最新スキルの習得をサポートする講座を開設しています。その Digital Marketing(デジタル マーケティング)コースには、Google アナリティクスのデモアカウントを利用した Marketing Analytics(マーケティング分析)の講座があります。

また、E-NORLoves Data などの Google アナリティクス パートナーは、アナリティクスの初心者から上級者までを対象にデモアカウントを利用したトレーニングをオンラインとオフラインで提供し、アナリティクスを設定、実装し、マーケティングの成果を改善する実用的な教育を行っています。

デモアカウントのご利用方法

デモアカウントのご利用方法や詳細については、こちらのヘルプ記事をご覧ください。ご不明な点や、デモアカウントの便利な使い方がございましたら、ぜひ Google アナリティクス コミュニティにご質問やご意見をお寄せください。Google アナリティクスの新機能を学ぶための実践的なツールとして、デモアカウントをお役立ていただければ幸いです。

Happy analyzing!

投稿者 : Deepak Aujla (アナリティクス プログラム マネージャー)