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シスターシスター

【しすたーしすたー】

ジャンル 一歩踏み出して恋人同士になるまでADV
対応機種 Windows 98SE~XP
メディア CD-ROM
発売・開発元 ロール
発売日 ダウンロード版:2006年11月30日
パッケージ版:2006年12月15日
定価 2,800円(税別)
ディスクレス起動 可能
レーティング アダルトゲーム
判定 クソゲー
ポイント 稚拙すぎるテキスト
システムにも難あり
ロール作品
ないしょの放課後 - おしかけおさなづま^3
School Festa - シスターシスター - まじかる☆プリンス


概要

エロゲーブランド「ロール」の4作目。
ダウンロード版が先行して発売され、約2週間後にパッケージ版が発売された。


特徴

  • 土台はオーソドックスなADV
    • テキストウインドウに文章が表示される。
    • 二択の選択肢が数箇所にあり、姉妹のどちらと行動を共にするかを選ぶ。
      • 選択により展開とエンディングが分岐する。
  • システム
    • 最低限は揃っており、クイックセーブ、フォント変更、ボイス調整にも対応している。
    • CG閲覧とBGM視聴は同じ項目に収まっており、好きなBGMを聴きながらCGを観られる。
      • ただし、後述するようにシーン回想はなし。

キャラクター

  • 佐野 葉月(妹)
    • 主人公のクラスメイト。主人公が属する美術部に所属している。
    • 控え目な性格で天然気味。
  • 佐野 弥生(姉)
    • 主人公の先輩。こちらも美術部に所属している。
    • 姉とは対照的に姉御肌で気が強い性格。

ストーリー

主人公は先輩の「佐野 弥生」が好きだが告白できずにいる。
しかし、意外なことに、主人公は先輩の妹「佐野 葉月」に告白される。
なあなあで好きでもない相手と付き合うことになった主人公だが、「葉月」も主人公を恋愛の練習台にしていたことが発覚。
上記の告白は「弥生」が仕込んだことであり、何故か三人で付き合う奇妙なことになり始めた……


問題点

  • 文法が破綻している
    • 本作最大の問題点。序盤からおかしなテキストが散見される。ロープライスのため、ボリュームが少ないにもかかわらず、である。
    • 誤字脱字はもちろんのこと、衍字や重複表現、表記揺れなど、文法ミスは多岐にわたる。
      • 例えば、姉ヒロインがコーヒーを愛飲するため、頻繁にシーンがあるが「コーヒ」「コーヒー」で表記揺れしている。
    • エロシーンやボイスの付いたテキストにも誤字脱字が多い。
      • 一度声に出すため、本来はボイスの付いた箇所の誤字脱字は少ない。
    • こんな状態でありながら、倒置法を使ったり、情報が錯乱したりするため非常に読みにくい。
    • ちなみに本作の文法ミスをまとめたサイトがある
+ テキストの一例

  • システムと噛み合っていないテキスト
    • テキストウインドウに収まらない文字が多い。
      • 3行しか表示されないのに、4行以上表示させようとしているのが原因。例えば5行のテキストは下3行しか表示されないので、バックログから読む必要がある。
    • モブの台詞が全ておかしい。
      • 具体的には下のように「」の後に人物名が書かれる。
「あれ佐野姉妹だな」男子1
  • 会話の内容
    • 偉人の比喩表現がやたらと多い。雑談の話題が限られているためくどく感じる。
  • シナリオ
    • 文法が破綻しているので、読み進めることすら困難。
    • 姉妹に迫られてどちらを選ぶかを決断することになるが、やはり文法ミスで雰囲気などあったものではない。
    • 展開も陳腐で本作独自の魅力というのは見出しにくい。
    • エロゲーにはありがちなことだが、エロシーンの導入が雑。そこに目を瞑っても、やはり文法が破綻しているのでシーンに集中できない。
  • CGコンプ不可能
    • どのようにプレイしても2枚は埋まらない。
    • CGの位置から察するに差分の入れ忘れと思われる。
  • シーン回想がない。

評価点

  • CG
    • 「なぐも。」が担当。姉妹を可愛らしく描けており、枚数もそれなりにある。
  • BGM
    • 『遥かに仰ぎ、麗しの』などを担当した「ファクトリーノイズ&AG」が製作している。
    • ロープライス故に曲数は少ないが、出来は良い。
  • ボイス
    • 一色ヒカル、茶谷やすらが担当。
    • テキストが間違っている箇所も正しく読み上げている。

総評

難点があれどキャラクターやグラフィックの魅力で凡作~佳作扱いのエロゲーは数多い。
しかし本作は文章の体をなしておらず、テキストに評価できるところがまったくない。テキスト一つでクソゲーレベルにまで評価を落とした稀有な例である。



余談

  • デフォルメの一枚絵も数枚あるが、序盤の数シーンのみ。
  • Windows Vista以降のOSでも起動可能。
    • 「d3drm.dll」をダウンロードして、「シスシス」と同じフォルダに入れることで起動できる。
  • 次回作『まじかる☆プリンス』発売後にブランドは解散した。
    • 同じエンジンを使っており、文法の酷さやCGが埋まらない点も共通。
最終更新:2019年02月09日 11:00