「修正依頼」が出ています。対応できる方はご協力をお願いします。依頼内容は「総評内容に準じたストーリー面の評価点の記述」です。
モンスターガーディアンズ
【もんすたーがーでぃあんず】
ジャンル
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モンスター育成RPG
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対応機種
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ゲームボーイアドバンス
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メディア
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64MbitROMカートリッジ
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発売元
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コナミ
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開発元
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モバイル21
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発売日
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2001年3月21日
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定価
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5,800円(税別)
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判定
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良作
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ポイント
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ターン制バトルではないモンスター育成ゲーム 後のDLC商法を思わせるモバイルシステム
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プロローグ
神のいない世界に繁栄などは無い
だから私が使わされた。
暗黒の時代、グランデート大陸では地上を支配する大地のイグニス、大空を支配する天空のカノンの2匹のハイドラゴンが互いに支配権を得るために争い、その荒廃のため人類は滅亡の危機と共にあった。
そこに見たこともない2匹の魔獣を連れた魔獣使いが現れ、2匹に戦いを挑んだ。長き戦いの末にカノンは敗れ、傷ついたイグニスはファムファンタル火山の火口に身を潜めたが、この戦いで2匹の魔獣は力尽き、魔獣使いの命も今まさに尽きようとしていた。
そして、この魔獣使いの命を救えるのはその時私しかいなかった。
この魔獣使いは後に「伝説の魔獣使い」と人々に語り継がれる様になり、グランデート大陸は人類が支配者となった。
概要
モンスターに指示を出して戦うモンスター育成RPG。戦闘画面はRPGと言うよりはRTSに近い。
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モバイルシステムに対応しており、モバイルアダプタGBを使って育てたモンスターを修行の塔に送ることが出来る。送ったモンスターはレベルアップの他にアイテムを入手したり、新しいモンスターを捕獲してくる事がある。また通販でここでしか手に入らないモンスターの購入が可能。
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ストーリーは軍事部門の責任者であるベリンガムに、バルロア国王である父親を殺された主人公が追手から逃げる途中、謎の老人クリムトに助けられる所から始まる。物語が進むに連れて主人公の出生の秘密も明らかになっていく。
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ゲーム開始時に主人公の性別が選択可能、ただしストーリーに変化はない。
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通信ケーブルを使って友達のモンスターとバトルしたり、モンスターやアイテムの交換が可能。
評価点
個性豊かなモンスター達
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モンスターの種類はゴブリン、ゴーレム、ハイドラゴンなどの一般モンスター及び大地のイグニスなどのボスモンスターを含め全84種。
モンスターの入手手段は戦闘で捕獲したり、ショップから買ったタマゴを孵化させたり、モンスター同士を合成させるなど様々である。
合成を繰り返し伝説の魔獣を復活させる事がこのゲームの目的の1つ。
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モンスターには「アンコク」など6つの属性と「生命」、「耐久」など13の細かいステータス設定があり、それぞれの特徴を良く引き立てている。
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またモンスターにアイテムを1つ装備させる事が出来るので、ステータスの底上げが可能。
(PPの上限を増やす裏技がある為、アイテム無しでもステータスオールMAXに出来てしまうが…)
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マップによっては動きが遅くなる沼地や空を飛べるモンスターでないと移動できない崖も存在するので、それらを考えてパーティ編成をする必要がある。
最大で4VS4のリアルタイムバトル
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一般のRPGのようなターン制バトルではなく、箱庭風のフィールドで戦うモンスター達に「たたかえ」、「ポコれ」などの指示をリアルタイムに出す事で、相手のモンスター軍団と戦い勝利を目指していく。
プレイヤーポイントを消費する事でモンスター達に指示を出すことが出来る。指示には全体指示と単体指示があり、共通している「たたかえ」、「守れ!」、「にげろ」、「アイテム」の他に全体指示では集中攻撃の「ポコれ」、単体指示ではモンスターを捕獲できる「ほかく!」がある。
プレイヤーポイントはモンスターのステータスに振り分けることも出来るため、モンスターの強化を優先するか、指示を優先するかで戦略を練る必要がある。
キャラクターの感情表現が細かい
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戦闘中、モンスターの頭上にモンスターの感情を表す吹き出しが表示されるのでモンスターが作戦を理解したかどうかの確認がしやすい。
ダメージを受けると怒った顔が表示されたり、他のモンスターが自分が取ろうとしたアイテムを取ってしまうと「…」と動きが止まってしまったりなど様々なパターンが存在する。
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モンスター達のドットだけでなく指揮官である主人公、敵兵士達もモンスターが敵を倒した時には手を上げて喜んだり、逆に倒されてしまった時には頭を抱えたりなど様々なモーションが用意されている。
問題点
現在は全モンスターコンプリートが事実上不可能
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モバイルシステムGBが2002年12月14日をもってサービス終了してしまっているため「テンペスト」、「ガリズーント」の2種類とその派生、合成に特殊なアイテムが必要な「ファーブニル」、「ベヒーモス」を入手する事ができない。
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モバイルシステムを使わなければ入手できないモンスターの数は全モンスターの3分の1を占める28種類に及ぶ。
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ボスモンスターは仲間にできないため、仲間にできるモンスターの総数を更に狭めてしまっている。
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AIはあまり良いとは言えず、指示を出さなければモンスターが敵の位置に移動しない、中々攻撃してくれないという事もあるなど、お互いにすれ違ったまま時間だけが経過してしまうといった状況がしばし発生する。
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プレイヤーは戦況に応じて指示を出すだけであり操作が単調になりがち、特に後半はレベルを上げるだけで勝ってしまうこともある。
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レベル差が5以上あると中々ダメージを与えることが出来ない。
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モンスター図鑑で確認できる事がモンスターの名前、画像及びモーションだけであり、少し味気ない。
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特定のステージでは伝説の魔獣を揃えておく事が進行条件となっている事があるが、この時伝説の魔獣を次の形態に合成してしまうと、そのステージへ進むのに必要な伝説の魔獣がいないことになり、先に進むことが出来ない。
この場合には伝説の魔獣を最初から合成し直す必要があるが、素材となるモンスターが出現しない場合は進行不可に陥る。
総評
追加コンテンツを買わなければ全てのモンスターを使えないというのは残念ではあるが、
GBAでは珍しいリアルタイムバトル、マップをちょこまかと動きまわる個性豊かなモンスター達、意味深なプロローグ、単なる復讐劇で終わらせないシリアスなストーリーが印象に残るゲームでもある。
最終更新:2023年09月05日 04:21