ボクも世界を救いたい
【ぼくもせかいをすくいたい】
ジャンル
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シミュレーション
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対応機種
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Wii(Wiiウェア)
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発売・開発元
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ポイソフト
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配信開始日
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2010年6月29日
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定価
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1,000Wiiポイント
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備考
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2019年1月31日にWiiウェアの購入期間は終了済み
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判定
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なし
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ポイント
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王だぁ!の派生作品 簡単に言えばパワプロのサクセスモード 良くも悪くもやっぱり大味な運ゲー
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概要
王様となって世界を平定する『王だぁ! ~ORDER~』の関連作品として、約1年後に配信開始された勇者育成シミュレーション。続編というよりは派生作品というほうが近い。
簡単に言うと、元ゲームにおいて世界を徘徊している勇者達を見習いの時代から育てていき、彼等が勇者として世に出るようにするためのゲーム。
パワプロシリーズのサクセスモードのRPGバージョン、と言うのが一番わかりやすいかも知れない。
特徴
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自由度の高さが売りだった前作に対し、今作ではパワプロシリーズのサクセス同様に一定のイベントが決まっている。
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ただし1日に1回指示出来るものは比較的豊富、ダンジョン攻略でレベルをあげるもよし、金を稼ぐもよし、パーティーメンバーを探すもよし。
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行動レベルアップごとの能力の割り振り、装備の決定などはプレイヤーに委ねられている。勇者になるまでにちゃんと装備は揃えておかなくてはならない。
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一応フリーモードもあり、好きな町を移動しながら育成することも可能。
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戦闘はスタンダードなRPG風。意外と難易度はシビア寄りで、格上の相手に考えなしで戦いを挑むと平気で返り討ちにあう。
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プレイスタイルの自由度、という意味では本家のコンセプトをちゃんと引き継いでいる。
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ただしここで育てた勇者達は、本家とリンクさせて使えるわけではなく、専用の対戦ソフトで戦わせる。
評価点
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本家よりもプレイヤーが介入するパートが頻繁にある。
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本家なら王として指示を出してあとは事の次第を見守るだけであったが、今回はRPGのバトルパートもあり、そのために装備や魔法を整える必要がある。
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戦闘はWiiということを考えるとかなりあっさり味だが、テンポは良い。
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ゲームに登場するミニキャラは可愛くデザインされている。
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従来のドット絵に加えて、会話パートでは良い感じにデフォルメされたキャラが登場する。
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プレイヤーの外見にシンクロするわけではないのが残念だが、値段を考えるとしかたないとも。
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イベントパートは勇者の能力以外にも名声を高めるものや、スキルを習得するもの、固定仲間キャラを加えるための場所など豊富。
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名声が足りないと勇者として認められないため、名声を意識したプレイをしないと最終的に勇者として登録されない。
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積極的に上級ダンジョンを攻略すれば、報酬や経験値、そして何より名声が大幅に高まる。しかし上級モンスターは普通に強いため、安易に足を伸ばせる難易度ではない。
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パワプロのサクセス同様、勇者として認められた場合、勇者の外見を自分好みに設定出来る。
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一応最初に選んだキャラの種類が基準となるが、その種類はなかなかに豊富。
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ただし、その外見パーツはほぼ全て元作品で登場したものになっている。
問題点
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運ゲー極まる内容。
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個別のランダムイベントは、同じ選択肢を選べば必ず良い結果が起きるとは限らない。
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失敗イベントのパラメーター低下要素自体は、基本的にそれほど酷いものではない。が、高確率でデメリットしか起きないものや、何ら効果の起きないイベント(なぞなぞなど)などはやはり地味に頭にくる。
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勇者を育ててもその後出来るのが『王だぁ!』の勇者視点シミュレーションで眺めることしかない。
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複数育てて世に出していき、魔王を打ち倒していく様子を見るのは暇つぶしにはもってこいではある。しかしこちらからアクション出来ることがないのは残念。
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その後、『ボクも世界を救いたい BATTLE TOURNAMENT』という、自分が育てた勇者達を戦わせることだけに重点をおいた派生作品が生まれた。価格は500円。
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シナリオは完全に固定で、飽きやすい。
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人間、エルフ、ドワーフと最初選べるのだが、この三種族はほとんど完全に同じ。
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魔族編とフリーモードだけは異なる内容になっているが、フリーモードはシナリオそのものがないに等しいため、寂しい。
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ハードモードに位置する魔族編は、シナリオに救いがあまりなく、見ていて苦しくなる。
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一言で言うと「勇者の卵(通常モードの3人の主人公候補キャラ)を殺して回るというシナリオ」、しかも裏で糸を引いていたのが伝説的な勇者という非常に気分の悪い設定も。
総評
勇者をシミュレーション風に育てていくという新鮮なゲーム性であり、この値段のゲームとしてはそこそこの出来である。
しかしパワプロのサクセスモードと比べると内容は大味にしてあっさりめであり、パワプロのサクセスモードのようなネタの多様性などを期待するとややガッカリする。
元作品にハマった人であれば、なかなかハマれるゲームではある。この商品を買う時は元作品から購入することをオススメする。
余談
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後に3DSにて本作と王だぁ!と融合させ、各種強化を図った『王だぁ!ランド』が発売されている。
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主人公の名前を「おっぱい」にしようとすると、何度も思い留まらせようとする小ネタも前作から健在。その全文は以下の通り。
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「おっぱいというと、一般的に相当恥ずかしい名前ですが、よろしいですか?」→「本当によろしいですか?」→「オゥ リアリー?」→「主人公の名前ですよ!?」→「いわばあなたの名前なんですよ!?」→「あなた、おっぱいなの!?」→「本気と書いてマジですか?」→「引き返すつもりはありませんか?」→「どうしてもこの名前じゃないとダメですか?」→「この、おっぱい!おっぱい!おっぱい!!」→「これが最後です、おっぱいさん。決定しますよ・・・・・・?」ここまで全て「はい」と答えてようやく名前を「おっぱい」にすることができる。
最終更新:2023年08月08日 01:36