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JP5941374B2 - 挿抜力軽減コネクタ - Google Patents

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Description

本発明は、コネクタハウジング相互の挿抜時の操作力を軽減させることのできる挿抜力軽減コネクタに関する。
車両のワイヤハーネスの接続部に使用されるコネクタは、車両に搭載される電装品の増加に伴い多極化しており、多極化に伴って、コネクタを構成するコネクタハウジング相互の挿抜時の操作力が増大している。
操作力の増大は、コネクタハウジング相互の挿抜操作を困難にするだけでなく、コネクタハウジング相互の嵌合不良等を招く原因となる。
そこで、多極コネクタには、コネクタハウジング相互の挿抜時の操作力を軽減させることのできる挿抜力軽減コネクタ(低挿入力コネクタ)が望まれる。
これまで、挿抜力軽減コネクタとしては、レバー式コネクタが各種提案されている。
レバー式コネクタは、嵌合接続される一対のコネクタハウジング間に、回動操作することでコネクタハウジング相互間に挿抜方向の力を作用させる嵌合操作レバーを装備したものである。嵌合操作レバーをてことして作動させることで、コネクタハウジング相互の挿抜時の操作力を軽減させることができる。
しかし、レバー式コネクタにおいて、操作力の大幅な軽減を実現するには、てこ比の大きな大型の嵌合操作レバーを装備する必要があり、大型の嵌合操作レバーの装備のために、コネクタが大型化するという問題が生じた。
そこで、嵌合操作レバーを使わずに挿抜時の操作力を低減させる挿抜力軽減コネクタとして、図30に示す挿抜力軽減コネクタが提案されている。
図30に示した挿抜力軽減コネクタ100は、下記特許文献1に開示されたものである。
この挿抜力軽減コネクタ100は、第1コネクタハウジング110と、この第1コネクタハウジング110の接続相手となる第2コネクタハウジング120と、から構成されている。
第1コネクタハウジング110は、複数の第1端子金具111を保持する第1端子保持部112と、該第1端子保持部112の前端側外周部から筒状に延出して第2コネクタハウジング120が嵌合接続されるフード部113と、を備える。
第1端子保持部112に保持された第1端子金具111は、舌片状をなした雄端子金具(タブ端子金具)である。
第2コネクタハウジング120は、第1コネクタハウジング110内の複数の第1端子金具111に嵌合接続させる複数の第2端子金具(不図示)を第1グループと第2グループの2つのグループに分けて保持している。この第2コネクタハウジング120の前端側が、第1コネクタハウジング110のフード部113に嵌合接続されることで、不図示の第2端子金具が第1コネクタハウジング110内の第1端子金具111に嵌合接続された状態になる。
特許文献1における第2コネクタハウジング120は、第1グループの複数の第2端子金具を収容保持した第1グループ端子保持部123を備えてフード部113に嵌合接続されるアウターハウジング124と、第2グループの複数の第2端子金具を収容保持した第2グループ端子保持部125を備えてアウターハウジング124に装着されるインナーハウジング126と、を備えている。
アウターハウジング124は、第1グループ端子保持部123と隣接する領域に、インナーハウジング126が挿入装着される空間であるインナー収容部124aを備えている。
インナーハウジング126は、第2グループ端子保持部125が第1グループ端子保持部123よりも突出した状態に、アウターハウジング124のインナー収容部124aに仮係止されている。そのため、第2コネクタハウジング120を第1コネクタハウジング110に嵌合操作すると、第2グループ端子保持部125に保持されている第2端子金具群が、第1グループ端子保持部123に保持されている第2端子金具群よりも先に、第1コネクタハウジング110内の第1端子金具111群に嵌合接続される。
インナーハウジング126の仮係止状態は、第2グループ端子保持部125に保持されている第2端子金具群が第1コネクタハウジング110内の第1端子金具111との嵌合接続を完了するときに、解除される。インナーハウジング126は、仮係止状態が解除されることで、第2グループ端子保持部125の先端面が第1グループ端子保持部123の先端面と揃う位置まで後退可能になる。インナーハウジング126の後退動作に伴って、第1グループ端子保持部123に保持されている第2端子金具群と第1コネクタハウジング110内の第1端子金具111群との嵌合接続が進行する。
特許文献1の挿抜力軽減コネクタ100は、第2コネクタハウジング120に保持される複数の第2端子金具群を2つのグループに分けていて、グループ毎に順に嵌合接続させることで、コネクタハウジング相互の嵌合操作時における操作力を軽減させている。
そして、コネクタハウジング相互の嵌合操作に、嵌合操作レバーを用いていないため、コネクタの小型化を図ることが可能になる。
特許第2671729号公報
ところが、特許文献1の挿抜力軽減コネクタ100は、第2コネクタハウジング120が、アウターハウジング124内にインナーハウジング126を挿入装着する構成である。そして、アウターハウジング124が、インナーハウジング126の外周全周を囲う外套壁124bを備えていて、外套壁124bが嵩や重量の増加を招くため、従来のレバー式コネクタと比較して、それほど小型化や軽量化を図れないという問題があった。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解消することに係り、小型化や軽量化を図ることができ、また、挿抜力を更に軽減させることのできる挿抜力軽減コネクタを提供することにある。
本発明の前述した目的は、下記の構成により達成される。
(1) 複数の第1端子金具を保持する第1端子保持部と、該第1端子保持部の前端側外周部から筒状に延出して接続相手となるコネクタハウジングが嵌合接続されるフード部と、を備える第1コネクタハウジングと、
前記第1端子金具に嵌合接続させる複数の第2端子金具を保持し、前記フード部に嵌合接続されることで前記第2端子金具が前記第1端子金具に嵌合接続された状態になる第2コネクタハウジングと、を備え、
前記第2コネクタハウジングは、複数の前記第2端子金具を複数のグループに分けて保持し、前記コネクタハウジング相互の挿抜時にはグループ毎にタイミングをずらして前記第2端子金具が前記第1端子金具に挿抜されることで、前記コネクタハウジング相互の挿抜時の操作力が軽減される挿抜力軽減コネクタであって、
前記第2コネクタハウジングは、第1グループに所属する前記第2端子金具群を保持すると共に前記フード部に嵌合接続される第1ハウジングと、
前記第1ハウジングの一側に一体装備された第1支持アームによって前記第1ハウジングの一側の仮係止位置に位置決めされると共に前記第1グループの一側に隣接する第2グループに所属する前記第2端子金具群を保持する第2ハウジングと、を備え、
前記コネクタハウジング相互の嵌合接続時には前記第2グループの前記第2端子金具群が前記第1グループの前記第2端子金具群よりも先に前記第1端子金具群に対する嵌合接続を完了するように、前記第2ハウジングが前記第1ハウジングの一側にスライド可能に連結されていることを特徴とする挿抜力軽減コネクタ。
(2) 前記第2グループの前記第2端子金具群の前記第1端子金具群に対する嵌合接続が完了すると、前記第1支持アームによる前記第2ハウジングの仮係止が解除されて、前記第1グループの前記第2端子金具群と前記第1端子金具群との嵌合接続に必要な前記第1ハウジングと前記第2ハウジングとの間の相対変位が許容され、
前記第1コネクタハウジングから前記第2コネクタハウジングを離脱させる離脱操作時には、嵌合操作時とは逆の手順で前記第1グループ、前記第2グループの順に前記第2端子金具群が前記第1端子金具群からの離脱を果たし、前記第2コネクタハウジングが前記第1コネクタハウジングから離脱するときには、嵌合開始時と同様に前記第2ハウジングが前記第1支持アームによって前記第1ハウジングの一側の仮係止位置に連結された状態に復帰することを特徴とする上記(1)に記載の挿抜力軽減コネクタ。
(3) 前記第1ハウジングの他側に一体装備された第2支持アームによって前記第1ハウジングの他側の仮係止位置に位置決めされると共に前記第1グループの他側に隣接する第3グループに所属する前記第2端子金具群を保持する第3ハウジングを、更に備え、
前記コネクタハウジング相互の嵌合接続時には前記第3グループの前記第2端子金具群が前記第2グループの前記第2端子金具群よりも先に前記第1端子金具群に対する嵌合接続を完了するように、前記第3ハウジングが前記第1ハウジングの他側にスライド可能に連結されていることを特徴とする上記(2)に記載の挿抜力軽減コネクタ。
(4) 前記第3グループの前記第2端子金具群の前記第1端子金具群に対する嵌合接続が完了すると、前記第2支持アームによる前記第3ハウジングの仮係止が解除されて、前記第2グループの前記第2端子金具群と前記第1端子金具群との嵌合接続に必要な前記第3ハウジングと前記第1ハウジングとの間の相対変位が許容され、
前記第1コネクタハウジングから前記第2コネクタハウジングを離脱させる離脱操作時には、嵌合操作時とは逆の手順で前記第1グループ、前記第2グループ、前記第3グループの順に前記第2端子金具群が前記第1端子金具群からの離脱を果たし、前記第2コネクタハウジングが前記第1コネクタハウジングから離脱するときには、嵌合開始時と同様に前記第2ハウジングが前記第1支持アームによって前記第1ハウジングの一側の仮係止位置に位置決めされると共に前記第3ハウジングが前記第2支持アームによって前記第1ハウジングの他側の仮係止位置に位置決めされた状態に復帰することを特徴とする上記(3)に記載の挿抜力軽減コネクタ。
上記(1)の構成によれば、第1コネクタハウジングに嵌合接続する第2コネクタハウジングにおいては、複数の第2端子金具を少なくとも2つのグループに分けて保持し、コネクタハウジング相互の挿抜時にはグループ毎にタイミングをずらして第2端子金具を第1コネクタハウジング内の第1端子金具に挿抜する。そのため、第2コネクタハウジングが保持している第2端子金具の総数を一度に挿抜する場合と比較すると、コネクタハウジング相互の挿抜時の操作力を軽減することができる。
また、第2コネクタハウジングを構成する第1ハウジングと第2ハウジングとの相互の連結は、第1ハウジングに一体装備された第1支持アームを利用しており、アウターハウジング内にインナーハウジングを挿入装着するインナー収容部を形成していた従来のコネクタと比較すると、ハウジング相互の連結に必要となる部材の嵩や重量を大幅に削減することができる。
従って、コネクタハウジング相互の挿抜時の操作力を軽減することができるだけでなく、効果的に、小型化や軽量化を図ることができる。
上記(2)の構成によれば、第1コネクタハウジングから第2コネクタハウジングを離脱させる離脱操作時には、嵌合開始時と同様に第2ハウジングが第1支持アームによって第1ハウジングの一側の所定位置に連結された状態に復帰する。そのため、一度離脱させた第2コネクタハウジングを再び第1コネクタハウジングに嵌合接続する際に、第2コネクタハウジングを構成している第1ハウジングと第2ハウジングとの位置関係を修正するような手間が不要で、第1コネクタハウジングと第2コネクタハウジングとの再接続操作を簡単に実施でき、優れた取り扱い性を得ることができる。
上記(3)の構成によれば、第2コネクタハウジングに保持される複数の第2端子金具は、少なくとも3つ以上のグループに分けて保持され、コネクタハウジング相互の挿抜時にはグループ毎にタイミングをずらして第2端子金具を第1コネクタハウジング内の第1端子金具に挿抜するため、2つのグループに分けて保持してそれぞれのグループ毎にタイミングをずらして第2端子金具を第1コネクタハウジング内の第1端子金具に挿抜する場合と比較すると、分割する数が増えた分だけ、更に挿抜時の操作力を軽減することができる。
上記(4)の構成によれば、第1コネクタハウジングから第2コネクタハウジングを離脱させる離脱操作時には、嵌合開始時と同様に第2ハウジングが第1支持アームによって第1ハウジングの一側の所定位置に連結された状態に復帰する一方、第3ハウジングが第2支持アームによって第1ハウジングの他側の所定位置に連結された状態に復帰する。そのため、一度離脱させた第2コネクタハウジングを再び第1コネクタハウジングに嵌合接続する際に、第2コネクタハウジングを構成している第1ハウジングと第2ハウジングと第3ハウジングとの位置関係を修正するような手間が不要で、第1コネクタハウジングと第2コネクタハウジングとの再接続操作を簡単に実施でき、優れた取り扱い性を得ることができる。
本発明による挿抜力軽減コネクタによれば、第1コネクタハウジングに嵌合接続する第2コネクタハウジングでは、複数の第2端子金具を少なくとも2つのグループに分けて保持し、コネクタハウジング相互の挿抜時にはグループ毎にタイミングをずらして第2端子金具を第1コネクタハウジング内の第1端子金具に挿抜する。そのため、第2コネクタハウジングが保持している第2端子金具の総数を一度に挿抜する場合と比較すると、コネクタハウジング相互の挿抜時の操作力を軽減することができる。
また、第2コネクタハウジングを構成する第1ハウジングと第2ハウジングとの相互の連結は、第1ハウジングに一体装備された第1支持アームを利用しており、アウターハウジング内にインナーハウジングを挿入装着するインナー収容部を形成していた従来のコネクタと比較すると、ハウジング相互の連結に必要となる部材の嵩や重量を大幅に削減することができる。
従って、コネクタハウジング相互の挿抜時の操作力を軽減することができるだけでなく、効果的に、小型化や軽量化を図ることができる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
図1は本発明に係る挿抜力軽減コネクタの一実施形態の第1コネクタハウジングと第2コネクタハウジングの嵌合前の対向状態の斜視図である。 図2は図1に示した第1コネクタハウジングの単品での斜視図である。 図3は図2に示した第1コネクタハウジングの平面図である。 図4は図3のC−C断面図である。 図5は図3のD−D断面図である。 図6は図1に示した第2コネクタハウジングの第1ハウジングの単品での斜視図である。 図7は図6の第1ハウジングの正面図である。 図8は図7に示した第1ハウジングの左側面図である。 図9は図7に示した第1ハウジングの右側面図である。 図10は図1に示した第2コネクタハウジングの第2ハウジングの単品での斜視図である。 図11は図10に示した第2ハウジングの正面図である。 図12は図11のB矢視図である。 図13は図1に示した第2コネクタハウジングの第3ハウジングの単品での斜視図である。 図14は図13に示した第3ハウジングの正面図である。 図15は図14のA矢視図である。 図16は図1のE矢視図である。 図17は図16のX1−X1断面図である。 図18は図16のX2−X2断面図である。 図19は第1コネクタハウジングと第2コネクタハウジングとの嵌合途中の状態の断面図で、第3ハウジングの第1コネクタハウジングへの嵌合が完了し、第2ハウジング及び第1ハウジングは嵌合途中の状態おけるハウジング相互の位置関係を示す断面図である。 図20は図19に示した嵌合途中の状態で、各ハウジングに収容されている端子金具の位置を示す断面図である。 図21は図19のF−F断面図である。 図22は図21のG部の拡大図である。 図23は第1コネクタハウジングと第2コネクタハウジングとの嵌合途中の状態の断面図で、第3ハウジング及び第2ハウジングの第1コネクタハウジングへの嵌合が完了し、第1ハウジングは嵌合途中の状態おけるハウジング相互の位置関係を示す断面図である。 図24は図23に示した嵌合途中の状態で、各ハウジングに収容されている端子金具の位置を示す断面図である。 図25は図23のH−H断面図である。 図26は図25のI部の拡大図である。 図27は第2コネクタハウジングの第1コネクタハウジングへの嵌合操作が完了した状態の断面図で、第2コネクタハウジングを構成している各ハウジングと第1コネクタハウジングとの位置関係を示す断面図である。 図28は図27に示した嵌合完了状態において各ハウジングに収容されている端子金具の位置を示す断面図である。 図29は図27のJ−J断面図である。 図30は従来の挿抜力軽減コネクタの分解斜視図である。
以下、本発明に係る挿抜力軽減コネクタの好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1〜図29は本発明に係る挿抜力軽減コネクタの一実施形態を示したもので、図1は本発明の一実施形態の挿抜力軽減コネクタにおける第1コネクタハウジングと第2コネクタハウジングの嵌合前の対向状態の斜視図、図2は図1に示した第1コネクタハウジングの単品での斜視図、図3は図2に示した第1コネクタハウジングの平面図、図4は図3のC−C断面図、図5は図3のD−D断面図、図6は図1に示した第2コネクタハウジングの第1ハウジングの単品での斜視図、図7は図6の第1ハウジングの正面図、図8は図7に示した第1ハウジングの左側面図、図9は図7に示した第1ハウジングの右側面図、図10は図1に示した第2コネクタハウジングの第2ハウジングの単品での斜視図、図11は図10に示した第2ハウジングの正面図、図12は図11のB矢視図、図13は図1に示した第2コネクタハウジングの第3ハウジングの単品での斜視図、図14は図13に示した第3ハウジングの正面図、図15は図14のA矢視図、図16は図1のE矢視図、図17は図16のX1−X1断面図、図18は図16のX2−X2断面図である。
また、図19は第1コネクタハウジングと第2コネクタハウジングとの嵌合途中の状態の断面図で、第3ハウジングの第1コネクタハウジングへの嵌合が完了し、第2ハウジング及び第1ハウジングは嵌合途中の状態おけるハウジング相互の位置関係を示す断面図である。図20は図19に示した嵌合途中の状態で、各ハウジングに収容されている端子金具の位置を示す断面図、図21は図19のF−F断面図、図22は図21のG部の拡大図である。図23は第1コネクタハウジングと第2コネクタハウジングとの嵌合途中の状態の断面図で、第3ハウジング及び第2ハウジングの第1コネクタハウジングへの嵌合が完了し、第1ハウジングは嵌合途中の状態おけるハウジング相互の位置関係を示す断面図である。図24は図23に示した嵌合途中の状態で、各ハウジングに収容されている端子金具の位置を示す断面図、図25は図23のH−H断面図、図26は図25のI部の拡大図である。
図27は第2コネクタハウジングの第1コネクタハウジングへの嵌合操作が完了した状態の断面図で、第2コネクタハウジングを構成している各ハウジングと第1コネクタハウジングとの位置関係を示す断面図である。図28は図27に示した嵌合完了状態において各ハウジングに収容されている端子金具の位置を示す断面図、図29は図27のJ−J断面図である。
この一実施形態の挿抜力軽減コネクタ1は、図1に示すように、第1コネクタハウジング10と、この第1コネクタハウジング10の接続相手となる第2コネクタハウジング20と、から構成されている。
第1コネクタハウジング10は、図2及び図3に示すように、第1端子保持部11と、フード部12と、を備える。第1端子保持部11は、図3に示す複数の端子支持部11aによって、複数の第1端子金具(不図示)を保持する。
フード部12は、第1端子保持部11の前端側外周部から筒状にコネクタハウジング相互の嵌合方向(図2の矢印Y1方向)に延出して形成された角筒状の部位である。このフード部12は、接続相手となる第2コネクタハウジング20が嵌合接続される。
フード部12内には、第2の仮係止解除突起15と、第3の仮係止解除突起16とが装備されている。
第2の仮係止解除突起15は、図4に示すように、フード部12の対向する内側面にそれぞれ設けられている。第2の仮係止解除突起15は、図4に示すように、第1端子保持部11から垂直に延出したばね片15aと、ばね片15aの先端に突設された突起部15bとを備えている。第2の仮係止解除突起15は、後述する第2コネクタハウジング20における第2ハウジングの仮係止状態を解除するための突起である。
第3の仮係止解除突起16は、図5に示すように、フード部12の対向する内側面にそれぞれ設けられている。第3の仮係止解除突起16は、図5に示すように、第1端子保持部11から垂直に延出したばね片16aと、ばね片16aの先端に突設された突起部16bとを備えている。第3の仮係止解除突起16は、後述する第2コネクタハウジング20における第3ハウジングの仮係止状態を解除するための突起である。
第2コネクタハウジング20は、第1コネクタハウジング10に保持されている複数の第1端子金具に嵌合接続させる複数の第2端子金具(不図示)を保持する。そして、第2コネクタハウジング20は、第1コネクタハウジング10のフード部12に嵌合接続されることで、前記第2端子金具が前記第1端子金具に嵌合接続された状態になる。
本実施形態における第2コネクタハウジング20は、保持する複数の第2端子金具を、第1グループ、第2グループ、第3グループの3つのグループに分けて保持する。そして、コネクタハウジング10,20相互の挿抜時には、グループ毎にタイミングをずらして、各グループの第2端子金具が第1コネクタハウジング10内の第1端子金具に挿抜される。
具体的には、本実施形態の第2コネクタハウジング20は、第1ハウジング21と、第2ハウジング22と、第3ハウジング23と、を備えている。
第1ハウジング21は、第1グループに所属する第2端子金具群を保持するハウジングである。この第1ハウジング21は、フード部12に嵌合接続される。
第1ハウジング21は、図6及び図7に示すように、端子収容保持部211と、この端子収容保持部211の一側(図7では、左側)に一体装備された一対の第1支持アーム212と、端子収容保持部211の他側(図7では、右側)に一体装備された一対の第2支持アーム213と、第1スライド嵌合部214と、第2スライド嵌合部215と、端子収容保持部211の基端側に突設されたロック部217と、操作部218と、を備えている。
端子収容保持部211は、図6に示すように、複数の端子収容孔211aを有している。複数の端子収容孔211aは、第1グループに所属する第2端子金具を収容保持する貫通孔である。
一対の第1支持アーム212は、端子収容保持部211の一側に突設された一対のアームである。各第1支持アーム212は、第1スライド嵌合部214との協働で、第2ハウジング22を端子収容保持部211の一側に隣接した状態に連結する。第1支持アーム212は、第2ハウジング22を位置決めする手段として、図7に示すように、本係止用当接部212aと、仮係止用当接部212bと、抜け止め用突起部212cと、を備えている。
本係止用当接部212aは、第1〜第3ハウジング21,22,23の全てが第1コネクタハウジング10への嵌合接続を完了したときに、図27に示すように、第2ハウジング22の本係止突起224に当接して、第2ハウジング22の抜け方向(図27の矢印Y2方向)への移動を規制する。
仮係止用当接部212bは、第1ハウジング21の一側に第2ハウジング22を連結した際に、図1及び図17に示すように、第2ハウジング22の仮係止突起225に先端を当接することで、第1ハウジング21に対して第2ハウジング22が図17の矢印Y3方向にスライド移動することを規制し、第2ハウジング22を仮係止位置に規制する。
抜け止め用突起部212cは、図17に示すように、第1ハウジング21に対して第2ハウジング22が仮止め位置に位置しているとき、第2ハウジング22に装備されている鉤形の抜け止め用係止部226に係合することで、第1ハウジング21に対して第2ハウジング22が図17の矢印Y4方向にスライド移動することを規制する。
即ち、第2ハウジング22は、第1支持アーム212における仮係止用当接部212b及び抜け止め用突起部212cによる位置規制によって、仮係止位置に位置決めされる。
抜け止め用突起部212cは、第2ハウジング22の第1コネクタハウジング10への嵌合接続が完了したときに、図23及び図24に示すように、第1コネクタハウジング10における第2の仮係止解除突起15の突起部15bに乗り上げる。抜け止め用突起部212cが突起部15bに乗り上げることによって、第1支持アーム212は仮係止用当接部212bが仮係止突起225から外れるように撓み変形する。そして、仮係止用当接部212bが仮係止突起225から外れることによって、第2ハウジング22の仮係止状態が解除される。そして、第2ハウジング22の仮係止状態が解除されると、第1ハウジング21が第2ハウジング22に対して図24に矢印Y6で示す方向にスライド移動することが可能になる。
第2ハウジング22の仮係止位置は、図17に示すように、長さL1だけ、第2ハウジング22の先端位置が第1ハウジング21の先端位置よりも第1コネクタハウジング10側に突出した位置である。この仮係止位置は、第2グループの第2端子金具群が第1グループの第2端子金具群よりも先に第1端子金具群に対する嵌合接続を完了するように設定された位置である。
また、前述したように仮係止状態は、抜け止め用突起部212cが第2の仮係止解除突起15へ乗り上げることで解除される。そして、仮係止状態の解除によって、第1ハウジング21が第2ハウジング22に対して図24に矢印Y6で示す方向にスライド移動することが可能になる。第1ハウジング21の矢印Y6方向へのスライド移動は、第1グループの第2端子金具群と第1端子金具群との嵌合接続に必要な第1ハウジング21と第2ハウジング22との間の相対変位である。言い換えると、第2ハウジング22は、第1ハウジング21の一側の所定位置(仮係止位置)に、スライド可能に連結されている。
一対の第2支持アーム213は、端子収容保持部211の他側に突設された一対のアームである。各第2支持アーム213は、第2スライド嵌合部215との協働で、第3ハウジング23を端子収容保持部211の他側に隣接した状態に連結する。第2支持アーム213は、第3ハウジング23を位置決めする手段として、図7に示すように、本係止用当接部213aと、仮係止用当接部213bと、抜け止め用突起部213cと、を備えている。
本係止用当接部213aは、第1〜第3ハウジング21,22,23の全てが第1コネクタハウジング10への嵌合接続を完了したときに、図27に示すように、第3ハウジング23の本係止突起234に当接して、第3ハウジング23に対する第1ハウジング21の嵌合方向(図27の矢印Y2方向)への相対移動を止める。
仮係止用当接部213bは、第1ハウジング21の他側に第3ハウジング23を連結した際に、図1及び図17に示すように、第3ハウジング23の仮係止突起235に先端を当接することで、第1ハウジング21に対して第3ハウジング23が図17の矢印Y3方向にスライド移動することを規制し、第3ハウジング23を仮係止位置に規制する。
抜け止め用突起部213cは、図17に示すように、第1ハウジング21に対して第3ハウジング23が仮止め位置に位置しているとき、第3ハウジング23に装備されている鉤形の抜け止め用係止部236に係合することで、第1ハウジング21に対して第3ハウジング23が図17の矢印Y4方向にスライド移動することを規制する。
即ち、第3ハウジング23は、第1支持アーム212における仮係止用当接部213b及び抜け止め用突起部213cによる位置規制によって、仮係止位置に位置決めされる。
抜け止め用突起部213cは、第3ハウジング23の第1コネクタハウジング10への嵌合接続が完了したときに、図19及び図20に示すように、第1コネクタハウジング10における第3の仮係止解除突起16の突起部16bに乗り上げる。抜け止め用突起部213cが突起部16bに乗り上げることによって、第1支持アーム213は仮係止用当接部213bが仮係止突起235から外れるように撓み変形する。そして、仮係止用当接部213bが仮係止突起235から外れることによって、第3ハウジング23の仮係止状態が解除される。そして、第3ハウジング23の仮係止状態が解除されると、第1ハウジング21が第3ハウジング23に対して図20に矢印Y7で示す方向にスライド移動することが可能になる。
第3ハウジング23の仮係止位置は、図17に示すように、長さL2だけ、第3ハウジング23の先端位置が第2ハウジング22の先端位置よりも第1コネクタハウジング10側に突出した位置である。この仮係止位置は、第3グループの第2端子金具群が第2グループの第2端子金具群よりも先に第1端子金具群に対する嵌合接続を完了するように設定された位置である。
また、前述したように仮係止状態は、抜け止め用突起部213cが第3の仮係止解除突起16へ乗り上げることで解除される。そして、仮係止状態の解除によって、第1ハウジング21が第3ハウジング23に対して図20に矢印Y7で示す方向にスライド移動することが可能になる。第1ハウジング21の矢印Y7方向への移動に際しては、第2ハウジング22が第1ハウジング21と一体に移動する。従って、第1ハウジング21の矢印Y7方向へのスライド移動は、第2ハウジング22に保持されている第2グループの第2端子金具群と第1端子金具群との嵌合接続に必要な第2ハウジング22と第3ハウジング23との間の相対変位である。言い換えると、第3ハウジング23は、第1ハウジング21の他側の所定位置(仮係止位置)に、スライド可能に連結されている。
第3ハウジング23の仮係止状態が解除され、第1ハウジング21が図20の矢印Y7方向にスライドするとき、第2ハウジング22は第1ハウジング21と一体に移動する。
第1スライド嵌合部214は、図8に示すように、第1コネクタハウジング10と第2コネクタハウジング20との嵌合方向(図8の矢印Y5方向)に沿って延在するガイド突起で、第2ハウジング22が矢印Y5方向にスライド可能に嵌合する。
図8に示す第1スライド嵌合部214の頂部214aは、第2コネクタハウジング20を第1コネクタハウジング10から離脱させる際に、第2ハウジング22のスライド嵌合溝222内の対向面222a(図12参照)に当接して、第1ハウジング21の離脱動作に第2ハウジング22を追従させるハウジング係止部となる。
第2スライド嵌合部215は、図9に示すように、第1コネクタハウジング10と第2コネクタハウジング20との嵌合方向(図9の矢印Y6方向)に沿って延在するガイド突起で、第3ハウジング23が矢印Y6方向にスライド可能に嵌合する。
図9に示す第2スライド嵌合部215の頂部215aは、第2コネクタハウジング20を第1コネクタハウジング10から離脱させる際に、第3ハウジング23のスライド嵌合溝232の対向面232a(図15参照)に当接して、第1ハウジング21の離脱動作に第3ハウジング23を追従させるハウジング係止部となる。
ロック部217は、第2コネクタハウジング20と第1コネクタハウジング10との嵌合接続が完了するときに、図2に示した第1コネクタハウジング10のロック係止部18に係合して、コネクタハウジング相互の接続状態をロックする。
操作部218は、第2コネクタハウジング20を第1コネクタハウジング10に対して挿抜操作する際に手指をかける把持部である。
第1コネクタハウジング10から第2コネクタハウジング20を離脱させる離脱操作時には、操作部218に手指を引っ掛けて、第1ハウジング21を第1コネクタハウジング10から引き抜く操作を行う。この操作によって、嵌合操作時とは逆の手順で第1グループ、第2グループ、第3グループの順に第2端子金具群が第1端子金具群からの離脱を果たす。そして、第2コネクタハウジング20が第1コネクタハウジング10から離脱するときには、嵌合開始時と同様に第2ハウジング22が第1支持アーム212によって第1ハウジング21の一側の所定位置に連結されると共に第3ハウジング23が第2支持アーム213によって第1ハウジング21の他側の所定位置に連結された状態に復帰する。
第2ハウジング22は、図10に示すように、端子収容保持部221と、端子収容保持部221の一側面221aに形成されたスライド嵌合溝222と、本係止突起224と、仮係止突起225と、鉤形の抜け止め用係止部226と、を備える。
端子収容保持部221は、図10に示すように、複数の端子収容孔221bを有している。複数の端子収容孔221bは、第2グループに所属する第2端子金具を収容保持する貫通孔である。
端子収容保持部221の一側面221aは、端子収容保持部211の一側の側面に突き合せられる面である。
スライド嵌合溝222は、第1ハウジング21の第1スライド嵌合部214にスライド可能に嵌合する溝である。
本係止突起224は、第1〜第3ハウジング21,22,23の全てが第1コネクタハウジング10への嵌合接続を完了したときに、図27に示すように、第1支持アーム212の本係止用当接部212aが当接する。本係止用当接部212aが本係止突起224に当接することで、第2ハウジング22の矢印Y2方向への移動(抜け方向への移動)が規制され、第2ハウジング22の嵌合接続状態が維持される。
仮係止突起225は、スライド嵌合溝222と第1スライド嵌合部214との嵌合によって第2ハウジング22が第1ハウジング21の一側にスライド可能に連結されているとき、図17に示すように仮係止用当接部212bが当接することで、第2ハウジング22を仮係止位置に仮止めする。
第2ハウジング22の仮係止位置は、図1に示すように第2コネクタハウジング20を第1コネクタハウジング10に嵌合装着するときに、第2ハウジング22が第1ハウジング21の一側の所定位置に仮止めされる位置である。
鉤形の抜け止め用係止部226は、第2ハウジング22が第1ハウジング21に対して仮係止位置に位置するとき、図1及び図17に示すように、第1支持アーム212の抜け止め用突起部212cと係合して、第2ハウジング22が図17の矢印Y3方向に移動することを規制する。
第3ハウジング23は、図13〜図15に示すように、端子収容保持部231と、端子収容保持部231の一側面231a(図15参照)に形成されたスライド嵌合溝232と、本係止突起234と、仮係止突起235と、鉤形の抜け止め用係止部236と、を備える。
端子収容保持部231は、図13に示すように、複数の端子収容孔231bを有している。複数の端子収容孔231bは、第3グループに所属する第2端子金具を収容保持する貫通孔である。
端子収容保持部231の一側面231aは、端子収容保持部211の他側の側面に突き合せられる面である。
スライド嵌合溝232は、第1ハウジング21の第2スライド嵌合部215にスライド可能に嵌合する溝である。
本係止突起234は、第1〜第3ハウジング21,22,23の全てが第1コネクタハウジング10への嵌合接続を完了したときに、図27に示すように、第2支持アーム213の本係止用当接部213aが当接する。本係止用当接部213aが本係止突起234に当接することで、第3ハウジング23の矢印Y2方向への移動(抜け方向への移動)が規制され、第3ハウジング23の嵌合接続状態が維持される。
仮係止突起235は、スライド嵌合溝232と第2スライド嵌合部215との嵌合によって第3ハウジング23が第1ハウジング21の他側にスライド可能に連結されているとき、図17に示すように仮係止用当接部213bが当接することで、第3ハウジング23を仮係止位置に仮止めする。
第3ハウジング23の仮係止位置は、図1に示すように第2コネクタハウジング20を第1コネクタハウジング10に嵌合装着するときに、第3ハウジング23が第1ハウジング21の他側の所定位置に仮止めされる位置である。
鉤形の抜け止め用係止部236は、第3ハウジング23が第1ハウジング21に対して仮係止位置に位置するとき、図1及び図17に示すように、第2支持アーム213の抜け止め用突起部213cと係合して、第3ハウジング23が図17の矢印Y3方向に移動することを規制する。
次に、以上に説明した一実施形態の挿抜力軽減コネクタ1において、コネクタハウジング相互の挿抜時の動作を、図16〜図29に基づいて説明する。
まず、第2コネクタハウジング20を第1コネクタハウジング10の嵌合接続する場合に、第2コネクタハウジング20は、予め、図16〜図18に示すように、第1ハウジング21の一側の仮係止位置に第2ハウジング22を連結すると共に、第1ハウジング21の他側の仮係止位置に第3ハウジング23を連結しておく。
次いで、図19及び図20に示すように、第2ハウジング22及び第3ハウジング23が仮係止されている第1ハウジング21を、第1コネクタハウジング10のフード部12内に挿入する。そして、図20に示すように、第3ハウジング23が第1コネクタハウジング10内の所定位置まで挿入されて、第3ハウジング23が第1コネクタハウジング10に嵌合接続された状態(第3ハウジング23内の第2端子金具群が第1コネクタハウジング10内の第1端子金具群に嵌合接続された状態)になると、図21及び図22に示すように、第2支持アーム213の抜け止め用突起部213cがフード部12内の第3の仮係止解除突起16の突起部16bに乗り上げて、第3ハウジング23の仮係止状態が解除される。
そして、第3ハウジング23の仮係止状態が解除されると、第2グループの第2端子金具群と第1端子金具群との嵌合接続に必要な第3ハウジング23と第1ハウジング21との間の相対変位が許容される状態になり、図20に示す矢印Y9方向への第1ハウジング21のスライド移動が可能になる。第1ハウジング21が図20の矢印Y9にスライド移動する時には、第2ハウジング22は第1ハウジング21と一体に移動する。
図20の矢印Y9方向に第1ハウジング21をスライド移動させることで、図23及び図24に示すように、第2ハウジング22が第1コネクタハウジング10内の所定位置まで挿入されて、第2ハウジング22が第1コネクタハウジング10に嵌合接続された状態(第2ハウジング22内の第2端子金具群が第1コネクタハウジング10内の第1端子金具群に嵌合接続された状態)にすることができる。そして、図24に示したように、第2ハウジング22内の第2端子金具群が第1コネクタハウジング10内の第1端子金具群に嵌合接続された状態になると、図25及び図26に示すように、第1支持アーム212の抜け止め用突起部212cがフード部12内の第2の仮係止解除突起15の突起部15bに乗り上げて、第2ハウジング22の仮係止状態が解除される。
そして、第2ハウジング22の仮係止状態が解除されると、第1グループの第2端子金具群と第1端子金具群との嵌合接続に必要な第2ハウジング22と第1ハウジング21との間の相対変位が許容される状態になり、図24に示す矢印Y6方向への第1ハウジング21のスライド移動が可能になる。
そして、図24の矢印Y6方向への第1ハウジング21のスライド移動によって、図28に示すように、第1ハウジング21、第2ハウジング22、第3ハウジング23の全てのハウジングが第1コネクタハウジング10に対する嵌合接続を完了させると、図29に示すように、第1ハウジング21のロック部217が、第1コネクタハウジング10のロック係止部18に係合して、第2コネクタハウジング20が第1コネクタハウジング10にロックされた状態になる。
第2コネクタハウジング20を第1コネクタハウジング10から離脱させるときには、ロック部217とロック係止部18との係合を解除した状態で、図29の矢印Y10に示す方向に操作部218を引っ張ることで、第2コネクタハウジング20を第1コネクタハウジング10から抜き出す。
この第2コネクタハウジング20の離脱操作時には、嵌合操作時とは逆の手順で第1グループ、第2グループ、第3グループの順に第2端子金具群が第1端子金具群からの離脱を果たす。そして、第2コネクタハウジング20が第1コネクタハウジング10から離脱するときには、嵌合開始時と同様に第2ハウジング22が第1支持アーム212によって第1ハウジング21の一側の所定位置(仮係止位置)に連結されると共に第3ハウジング23が第2支持アーム213によって第1ハウジング21の他側の所定位置(仮係止位置)に連結された状態に復帰する。
以上に説明した一実施形態の挿抜力軽減コネクタ1の場合、第1コネクタハウジング10に嵌合接続する第2コネクタハウジング20においては、複数の第2端子金具を3つのグループに分けて保持し、コネクタハウジング10,20相互の挿抜時にはグループ毎にタイミングをずらして第2端子金具を第1コネクタハウジング10内の第1端子金具に挿抜する。そのため、第2コネクタハウジング20が保持している第2端子金具の総数を一度に挿抜する場合と比較すると、コネクタハウジング10,20相互の挿抜時の操作力を軽減することができる。
また、第2コネクタハウジング20を構成する第1ハウジング21と第2ハウジング22との相互の連結は、第1ハウジング21に一体装備された第1支持アーム212を利用している。また、第2コネクタハウジング20を構成する第1ハウジング21と第3ハウジング23との相互の連結は、第1ハウジング21に一体装備された第2支持アーム213を利用している。
そのため、アウターハウジング内にインナーハウジングを挿入装着するインナー収容部を形成していた従来のコネクタと比較すると、ハウジング相互の連結に必要となる部材の嵩や重量を大幅に削減することができる。
従って、コネクタハウジング10,20相互の挿抜時の操作力を軽減することができるだけでなく、効果的に、小型化や軽量化を図ることができる。
また、一実施形態の挿抜力軽減コネクタ1の場合、第1コネクタハウジング10から第2コネクタハウジング20を離脱させる離脱操作時には、嵌合開始時と同様に第2ハウジング22が第1支持アーム212によって第1ハウジング21の一側の所定位置に連結された状態に復帰する一方、第3ハウジング23が第2支持アーム213によって第1ハウジング21の他側の所定位置に連結された状態に復帰する。そのため、一度離脱させた第2コネクタハウジング20を再び第1コネクタハウジング10に嵌合接続する際に、第2コネクタハウジング20を構成している第1ハウジング21と第2ハウジング22と第3ハウジング23との位置関係を修正するような手間が不要で、第1コネクタハウジング10と第2コネクタハウジング20との再接続操作を簡単に実施でき、優れた取り扱い性を得ることができる。
また、一実施形態の挿抜力軽減コネクタ1の場合、第2コネクタハウジング20に保持される複数の第2端子金具は、3つのグループに分けて保持され、コネクタハウジング10,20相互の挿抜時にはグループ毎にタイミングをずらして第2端子金具を第1コネクタハウジング10内の第1端子金具に挿抜するため、2つのグループに分けて保持してそれぞれのグループ毎にタイミングをずらして第2端子金具を第1コネクタハウジング内の第1端子金具に挿抜する場合と比較すると、分割する数が増えた分だけ、更に挿抜時の操作力を軽減することができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
例えば、上記実施形態では、第2コネクタハウジングでは、第2端子金具群を3つのグループに分けて保持して、それぞれのグループ毎に挿抜タイミングをずらすことで、挿抜時における操作力の軽減を実現した。
しかし、第2コネクタハウジングを構成するハウジング相互の連結を、第1ハウジングから延出する支持アームにより行う構造としたことで、従来と比較すると、小型化や軽量化を実現できる。そのため、第2コネクタハウジングが保持する第2端子金具群を、2つのグループに分ける構成とすることも考えられる。
ここで、上述した本発明に係る挿抜力軽減コネクタの実施形態の特徴をそれぞれ以下[1]〜[4]に簡潔に纏めて列記する。
[1] 複数の第1端子金具を保持する第1端子保持部(11)と、該第1端子保持部(11)の前端側外周部から筒状に延出して接続相手となるコネクタハウジングが嵌合接続されるフード部(12)と、を備える第1コネクタハウジング(10)と、
前記第1端子金具に嵌合接続させる複数の第2端子金具を保持し、前記フード部(12)に嵌合接続されることで前記第2端子金具が前記第1端子金具に嵌合接続された状態になる第2コネクタハウジング(20)と、を備え、
前記第2コネクタハウジング(20)は、複数の前記第2端子金具を複数のグループに分けて保持し、前記コネクタハウジング(10,20)相互の挿抜時にはグループ毎にタイミングをずらして前記第2端子金具が前記第1端子金具に挿抜されることで、前記コネクタハウジング(10,20)相互の挿抜時の操作力が軽減される挿抜力軽減コネクタ(1)であって、
前記第2コネクタハウジング(20)は、第1グループに所属する前記第2端子金具群を保持すると共に前記フード部(12)に嵌合接続される第1ハウジング(21)と、
前記第1ハウジング(21)の一側に一体装備された第1支持アーム(212)によって前記第1ハウジング(21)の一側の仮係止位置に位置決めされると共に前記第1グループの一側に隣接する第2グループに所属する前記第2端子金具群を保持する第2ハウジング(22)と、を備え、
前記コネクタハウジング(10,20)相互の嵌合接続時には前記第2グループの前記第2端子金具群が前記第1グループの前記第2端子金具群よりも先に前記第1端子金具群に対する嵌合接続を完了するように、前記第2ハウジング(22)が前記第1ハウジング(21)の一側にスライド可能に連結されていることを特徴とする挿抜力軽減コネクタ(1)。
[2] 前記第2グループの前記第2端子金具群の前記第1端子金具群に対する嵌合接続が完了すると、前記第1支持アーム(212)による前記第2ハウジング(22)の仮係止が解除されて、前記第1グループの前記第2端子金具群と前記第1端子金具群との嵌合接続に必要な前記第1ハウジング(21)と前記第2ハウジング(22)との間の相対変位が許容され、
前記第1コネクタハウジング(10)から前記第2コネクタハウジング(20)を離脱させる離脱操作時には、嵌合操作時とは逆の手順で前記第1グループ、前記第2グループの順に前記第2端子金具群が前記第1端子金具群からの離脱を果たし、前記第2コネクタハウジング(20)が前記第1コネクタハウジング(10)から離脱するときには、嵌合開始時と同様に前記第2ハウジング(22)が前記第1支持アーム(212)によって前記第1ハウジング(21)の一側の仮係止位置に連結された状態に復帰することを特徴とする上記[1]に記載の挿抜力軽減コネクタ(1)。
[3] 前記第1ハウジング(21)の他側に一体装備された第2支持アーム(213)によって前記第1ハウジング(21)の他側の仮係止位置に位置決めされると共に前記第1グループの他側に隣接する第3グループに所属する前記第2端子金具群を保持する第3ハウジング(23)を、更に備え、
前記コネクタハウジング(10,20)相互の嵌合接続時には前記第3グループの前記第2端子金具群が前記第2グループの前記第2端子金具群よりも先に前記第1端子金具群に対する嵌合接続を完了するように、前記第3ハウジング(23)が前記第1ハウジング(21)の他側にスライド可能に連結されていることを特徴とする上記[2]に記載の挿抜力軽減コネクタ(1)。
[4] 前記第3グループの前記第2端子金具群の前記第1端子金具群に対する嵌合接続が完了すると、前記第2支持アーム(213)による前記第3ハウジング(23)の仮係止が解除されて、前記第2グループの前記第2端子金具群と前記第1端子金具群との嵌合接続に必要な前記第3ハウジング(23)と前記第1ハウジング(21)との間の相対変位が許容され、
前記第1コネクタハウジング(10)から前記第2コネクタハウジング(20)を離脱させる離脱操作時には、嵌合操作時とは逆の手順で前記第1グループ、前記第2グループ、前記第3グループの順に前記第2端子金具群が前記第1端子金具群からの離脱を果たし、前記第2コネクタハウジング(20)が前記第1コネクタハウジング(10)から離脱するときには、嵌合開始時と同様に前記第2ハウジング(22)が前記第1支持アーム(212)によって前記第1ハウジング(21)の一側の仮係止位置に位置決めされると共に前記第3ハウジング(23)が前記第2支持アーム(213)によって前記第1ハウジング(21)の他側の仮係止位置に位置決めされた状態に復帰することを特徴とする上記[3]に記載の挿抜力軽減コネクタ(1)。
1 挿抜力軽減コネクタ
10 第1コネクタハウジング
11 第1端子保持部
12 フード部
20 第2コネクタハウジング
21 第1ハウジング
22 第2ハウジング
23 第3ハウジング
212 第1支持アーム
213 第2支持アーム

Claims (4)

  1. 複数の第1端子金具を保持する第1端子保持部と、該第1端子保持部の前端側外周部から筒状に延出して接続相手となるコネクタハウジングが嵌合接続されるフード部と、を備える第1コネクタハウジングと、
    前記第1端子金具に嵌合接続させる複数の第2端子金具を保持し、前記フード部に嵌合接続されることで前記第2端子金具が前記第1端子金具に嵌合接続された状態になる第2コネクタハウジングと、を備え、
    前記第2コネクタハウジングは、複数の前記第2端子金具を複数のグループに分けて保持し、前記コネクタハウジング相互の挿抜時にはグループ毎にタイミングをずらして前記第2端子金具が前記第1端子金具に挿抜されることで、前記コネクタハウジング相互の挿抜時の操作力が軽減される挿抜力軽減コネクタであって、
    前記第2コネクタハウジングは、第1グループに所属する前記第2端子金具群を保持すると共に前記フード部に嵌合接続される第1ハウジングと、
    前記第1ハウジングの一側に一体装備された第1支持アームによって前記第1ハウジングの一側の仮係止位置に位置決めされると共に前記第1グループの一側に隣接する第2グループに所属する前記第2端子金具群を保持する第2ハウジングと、を備え、
    前記コネクタハウジング相互の嵌合接続時には前記第2グループの前記第2端子金具群が前記第1グループの前記第2端子金具群よりも先に前記第1端子金具群に対する嵌合接続を完了するように、前記第2ハウジングが前記第1ハウジングの一側にスライド可能に連結されていることを特徴とする挿抜力軽減コネクタ。
  2. 前記第2グループの前記第2端子金具群の前記第1端子金具群に対する嵌合接続が完了すると、前記第1支持アームによる前記第2ハウジングの仮係止が解除されて、前記第1グループの前記第2端子金具群と前記第1端子金具群との嵌合接続に必要な前記第1ハウジングと前記第2ハウジングとの間の相対変位が許容され、
    前記第1コネクタハウジングから前記第2コネクタハウジングを離脱させる離脱操作時には、嵌合操作時とは逆の手順で前記第1グループ、前記第2グループの順に前記第2端子金具群が前記第1端子金具群からの離脱を果たし、前記第2コネクタハウジングが前記第1コネクタハウジングから離脱するときには、嵌合開始時と同様に前記第2ハウジングが前記第1支持アームによって前記第1ハウジングの一側の仮係止位置に連結された状態に復帰することを特徴とする請求項1に記載の挿抜力軽減コネクタ。
  3. 前記第1ハウジングの他側に一体装備された第2支持アームによって前記第1ハウジングの他側の仮係止位置に位置決めされると共に前記第1グループの他側に隣接する第3グループに所属する前記第2端子金具群を保持する第3ハウジングを、更に備え、
    前記コネクタハウジング相互の嵌合接続時には前記第3グループの前記第2端子金具群が前記第2グループの前記第2端子金具群よりも先に前記第1端子金具群に対する嵌合接続を完了するように、前記第3ハウジングが前記第1ハウジングの他側にスライド可能に連結されていることを特徴とする請求項2に記載の挿抜力軽減コネクタ。
  4. 前記第3グループの前記第2端子金具群の前記第1端子金具群に対する嵌合接続が完了すると、前記第2支持アームによる前記第3ハウジングの仮係止が解除されて、前記第2グループの前記第2端子金具群と前記第1端子金具群との嵌合接続に必要な前記第3ハウジングと前記第1ハウジングとの間の相対変位が許容され、
    前記第1コネクタハウジングから前記第2コネクタハウジングを離脱させる離脱操作時には、嵌合操作時とは逆の手順で前記第1グループ、前記第2グループ、前記第3グループの順に前記第2端子金具群が前記第1端子金具群からの離脱を果たし、前記第2コネクタハウジングが前記第1コネクタハウジングから離脱するときには、嵌合開始時と同様に前記第2ハウジングが前記第1支持アームによって前記第1ハウジングの一側の仮係止位置に位置決めされると共に前記第3ハウジングが前記第2支持アームによって前記第1ハウジングの他側の仮係止位置に位置決めされた状態に復帰することを特徴とする請求項3に記載の挿抜力軽減コネクタ。
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