一つは左銀の位置です。 通常のKKSは3三銀型で、2筋に飛車を振り直して逆棒銀を狙ったり、逆棒銀ができない場合は桂馬の活用を図って4四銀・3三桂・4二金・2一飛型をつくったりするのがオーソドックスな指し方です。 しかし、逆棒銀は簡単に防がれますし、4四銀型も桂頭の3四歩を▲5六角から簡単にかすめとられ、角のラインと手持ち歩を活かした▲2三歩や▲1二歩の筋が厳しいです。 この居飛車の攻めを上回る攻めを振り飛車が繰り出すのは容易ではなく、実戦的にかなり勝ちにくいです。 ――たしかに上図は振り飛車が嫌です…。 そこでこの点を改善すべく、角交換四間やばボーズ流では、4手目△8八角成から△3二金〜△4二銀〜△4三銀〜△4二飛と組むことで、桂頭の3四歩の弱点を銀でカバーし、いつでも△3三桂と安全に活用できるようにしています。 この布陣は、手を進めると通常のKKSよりも攻撃のバリエーションが多く、攻め合