パートナーや友人に限らず、人と人が深く結びつくのにはワケがある。はじめは気づかないかもしれない。けれど、「もし出会っていなかったら」と後で振り返った時に怖くなるような出会いが、実はこの世にたくさんある。 NHK夜ドラ『作りたい女と食べたい女』の野本さん(比嘉愛未)と春日さん(西野恵未)も出会うべくして出会った2人だ。 本作は、ゆざきさかおみによる同名漫画(通称『つくたべ』)を原作としたドラマ。同じマンションの隣の隣に住む女性2人の“食”を通じた交流が描かれる。 野本さんと春日さんは、生まれ故郷も違えば、同級生でも同僚でもない、顔見知り程度の間柄だった。そんな2人の交流は野本さんが作りすぎた料理を春日さんにおすそ分けしたことに始まる。ひとり暮らしで少食だけど、たくさん作りたい野本さんと、たくさん食べたい春日さん。目と鼻の先にたまたま利害が一致する人がいた……というのはすごいといえばすごいが、