単位認定試験の問題に安倍政権を批判した文章が含まれたのは不適切だったとして、放送大学が学内サイトに掲載する際に該当部分を削除していた。大学側は「放送法により、政治的に公平でなければならない」と説明する。だが、総務省は「法に触れない」との立場で、作問した教授も「過剰な規制」と指摘する。 削除されたのは、7月にあった「日本美術史」の問題。戦前・戦中に風刺画を描いて弾圧された画家らについて書かれ、内容と一致しない画家名を答えるよう求めた。 放送大は冒頭5行を削除した。「現在の政権は、日本が再び戦争をするための体制を整えつつある。平和と自国民を守るのが目的というが、ほとんどの戦争はそういう口実で起きる」「表現の自由を抑圧し情報をコントロールすることは、国民から批判する力を奪う有効な手段だった」などと書かれた部分だ。作問した放送大客員教授の佐藤康宏・東大教授(60)は「戦前・戦中期の美術史について、