苦闘の跡、今も=中央制御室を初公開−暗闇で水位記録・福島第1 1、2号機中央制御室の制御盤に事故当時に手書きで記された原子炉水位の値=26日午前、福島県大熊町の東京電力福島第1原発(代表撮影) 東京電力は26日、福島第1原発事故から来月11日で3年を迎えるのを前に、同原発1、2号機の中央制御室を報道各社に初めて公開した。津波で電源を失い、運転員が暗闇の中、原子炉の水位を計器の横に書き留めた跡が今も残っていた。 【ビジュアル解説】福島原発〜漏えい、避難、賠償、対策など〜 中央制御室は24時間態勢で原子炉を運転・監視する中枢施設。1、2号機では各タービン建屋に挟まれたコントロール建屋にある。 海側の入り口から建屋に入った。仮設照明がつるされた狭い通路に、黒いホースとケーブルが引かれている。壁の一部が崩れている所も。中央制御室は2階の奥にあった。 正面から見て右側に1号機、左側に2号機の制
東京電力福島第一原発の使用済み核燃料プールなどで同時多発した停電事故で、東電は重要な装置が仮設の配電盤につながっている危険性を認識していながら、後手に回った。停電の原因は仮設の配電盤で起きた異常が各設備に波及したと、東電の調査でほぼ判明。同時多発事故の恐ろしさは、東電自身が二年前に痛感したはずなのに、その教訓が十分に生かされなかった。 (桐山純平) 東電は、問題がありそうな部分を一つ一つ点検していき、最後に可能性が残ったのが3、4号機の仮設配電盤だった。この配電盤は、二〇一一年三月の事故直後の同十八日ごろに設置され、そのままトラックの荷台に置かれた状態で、ずっと使われてきた。簡易的な仕様で、文字通り仮設だった。 そんな配電盤であるにもかかわらず、つながれた装置は、3、4号機と共用プールの冷却装置など重要なものが多かった。早く専用の配電盤に交換していたら、停電事故は防げた可能性が高い。 配電
東京電力福島第一原発で一時停電が発生し、使用済み燃料プールの冷却装置などが停止しているトラブルは、19日午前6時半現在でも復旧していない。東電によると、原因の特定に時間がかかっており、各プールの冷却も停止状態が続いている。 トラブルは18日午後7時ごろに発生。東電や原子力規制庁によると、停止しているのは1、3、4号機の使用済み燃料プールのほか、各号機共用の燃料プールの冷却装置など。最も温度が高い4号機プールの水温が、東電が安全の基準としている65度に達するまでには約4日の余裕がある。原子炉を冷やす注水冷却装置には異常はなく、周辺の放射線量を測るモニタリングポストの値にも変化はないという。
東京電力福島第一原子力発電所1号機で測定機器をつけた気球を使って建屋内部を調べた結果、燃料棒を引き上げるクレーンが燃料プールに落ちずに残っていることなど、建屋上部の状況が初めて明らかになりました。 福島第一原発1号機では、24日、カメラや放射線の測定機器をつけた直径2メートル、長さ5メートルの気球を原子炉建屋1階から30メートルほど上の建屋上部に打ち上げて、内部の様子を調べました。 東京電力が写真を分析した結果、建屋上部では水素爆発の影響でコンクリートの破片などが散乱しているものの燃料棒を引き上げるクレーンや燃料を交換するための機器が使用済み燃料プールに落ちずに残っていることが確認されたということです。 また、建屋2階付近では1時間当たり150ミリシーベルト、最上階の5階付近で54ミリシーベルトという高い放射線量が測定されました。 気球を使った調査は、ことし8月にも1号機で行われましたが、
Jiji Press Tokyo Electric Power Co. has detected high levels of radiation measuring up to 11.1 sieverts per hour at its crippled Fukushima No. 1 nuclear power plant. The high levels of radiation, enough to cause death after about 40 minutes of exposure, were detected inside the containment vessel of the plant's No. 1 reactor, TEPCO said Wednesday. The readings, obtained Tuesday, reinforced the vie
東京電力は10日、福島第一原子力発電所1号機の原子炉格納容器内に工業用内視鏡を入れて調査した結果、容器内にたまる冷却水の水位は約2・8メートルだったと発表した。 1号機の水位を確認したのは初めて。注水量などをもとにした推測値より約80センチ・メートル上回ったが、最大線量は毎時11・1シーベルトと極めて高かった。 水位が想定より高く、溶融した燃料の冷却には問題はないが、作業員が容器内に立ち入るのは難しい。廃炉工程の中核となる溶融燃料の回収などは依然見通しが立たない状況は続く。 内視鏡による調査は9日から始まった。格納容器の底から高さ約8・5メートルにある配管を通じて内視鏡を挿入し、底に向かっておろしたところ、5メートルほど低い場所の鉄製足場の下に水面があることが確認された。公開された画像では、冷却水から白い湯気が立ち上り、足場は所々、塗装がはげてさびていたが、機器類の目立った破損は見つからな
格納容器で毎時11シーベルト=作業困難、福島第1の1号機−東電 格納容器で毎時11シーベルト=作業困難、福島第1の1号機−東電 東京電力は10日、福島第1原発1号機格納容器内の放射線量を測定した結果、最大で毎時11.1シーベルトだったと発表した。約40分間浴びると死亡する高線量で、人間が入っての作業が極めて困難であることが改めて裏付けられた。 東電は9日、格納容器底部から約8.5メートルの高さの貫通口にカメラや線量計を入れ、内部の様子を探った。放射線量は上部から水面に近づくほど低く、水面直前では毎時500ミリシーベルトだった。 圧力容器から溶け落ちた燃料の位置が把握できるかについて、東電の尾野昌之原子力・立地本部長代理は「これだけで推定できるかは即答しかねる」と述べるにとどまった。 またカメラの映像などから、1号機格納容器内の水位は底部から約2.8メートルあることも判明。尾野代理は、
関連トピックス原子力発電所東京電力【動画】湯気がたちこめ高線量、福島第一原発1号機原子炉格納容器内の映像公開原子炉格納容器の内部。格子状の作業用足場の上に、ナットが付いた棒が落ちている。奥に水面が見える=福島第一原発1号機、東京電力提供原子炉格納容器内の作業用足場のすき間から見える水=福島第一原発1号機、東京電力提供事故時に原子炉格納容器を冷やすための水を出す配管。表面がさびている=東京電力福島第一原発1号機、東京電力提供原子炉格納容器内に機器を出し入れするハッチ=福島第一原発1号機、東京電力提供 東京電力は10日、炉心溶融事故を起こした福島第一原発1号機の原子炉格納容器内をカメラで撮影した様子を公開した。内部は湯気が立ちこめ、機器がさびていた。水も確認され、事故で溶けて散らばった核燃料が冷やされているとみられる。放射線量は毎時11.1シーベルトを計測。11日で事故からちょうど1年7カ月
事故後初めて撮影された1号機の格納容器内の様子。炉心が溶融して非常に高温になったことは分かっているが、東電は「破片が散らばっているように見えるが詳しく調べないと映っている物が何か分からない」としている=東京電力提供 東京電力は27日、福島第一原子力発電所1号機の原子炉格納容器内の映像を事故後初めて公開した。 内視鏡で撮影した映像は、格納容器の底から約8・5メートルの高さにある配管(直径30センチ)の周辺。内部が崩れて、散乱したとみられる破片が映る。内視鏡による観察のため、26日に鉄板などでふさがっていた配管の穴開け作業が行われたが、本来、格納容器内側にあるはずの鉛板(厚さ約7・5センチ)がなくなっていたことが判明。水素爆発3日後の昨年3月15日に格納容器内の温度が700度超まで上昇しており、融点が約327度の鉛板が溶けた可能性もある。 約3時間の穴開け作業に当たった作業員の最大の被曝(ひば
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