堕落の国のアンジー
【だらくのくにのあんじー】
ジャンル
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RPG+ADV(変態系スカトロお笑いSMゲーム)
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対応機種
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PC-9801VM/UV Windows95
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発売・開発元
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PIL
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発売日
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1996年4月19日(PC98版) 1997年7月25日(Win版)
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定価
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7,500円(税別)
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レーティング
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アダルトゲーム
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判定
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怪作
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バカゲー
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ポイント
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本当の意味での
『糞ゲー』
危ないネタばかりのパロディ成分 ハードプレイ故、当然遊ぶ人を選ばせてしまう それだけに目を瞑れば完成度は高め
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概要
『SEEK ~地下室の牝奴隷達~』『学園ソドム ~教室の牝奴隷達~』でアダルトゲーム界にSMブームを巻き起こしたストーンヘッズのSM専門レーベルPILの3作目。
サブタイトルは『~狂界の牝奴隷達~(きょうかいのめすどれいたち)』。この『~牝奴隷達』というサブタイトルは4作目の『女郎蜘蛛 ~呪縛の牝奴隷達~』まで続く。
ストーリーラインは、ルイス・キャロル作『不思議の国のアリス』をモチーフとしている。
本作は前2作と違い非常に明るい雰囲気の作品だが、それ以上に
アダルトゲーム史上最狂クラスの変態性
をもったゲームとしても話題となった。
ストーリー
アンジーこと桜井杏樹は、いつも面白いことを探している女の子。友人のルビーこと桃井萌と常に一緒で、夜の街を徘徊している。
そんなある日、とんでもなく変態的な格好をした「バニー」が現れ、好奇心をくすぐられたアンジーはルビーを連れて「バニー」を追いかけることに。
そして「バニー」が飛び込んだ店に入ったアンジーとルビーは、変態の国、デカダンスランドに迷い込んでしまう…
システム
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フィールド画面は行き先を複数の選択肢から選択して移動。その途中でランダムエンカウントが入る仕組み。
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エンカウントした際には相手から変態行為をするの選択の後、アンジーとルビーのどちらで相手をするかを選択。その結果によってダメージを受ける形。
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相手が満足した場合に勝利扱いとなり、経験値とお金(PIL)をもらえる。
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なお、ダメージを受けて2人のどちらかの体力が尽きた場合は拠点となる病院に強制送還されるが、その状態でも経験値とお金は通常通りもらえる。
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拠点で宿泊するごとに日数が経過。ゲームは4/1~4/27までの期間内で、それを過ぎると元の世界に戻ることができなくなりバッドエンドとなる。ちなみにエンディングはバッドエンドも含めて4種類。
評価点
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ゲーム展開は終始テンポよく進むため、ストレスは少ない。
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デスペナルティも前述の通りほぼないようなものなのも大きい。
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印象的なBGM
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BGMは軽快なロックサウンド調でノリもよく高評価。
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シナリオ
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前2作品とは異なり陰惨さがかなり抑えられているため性癖さえ合えば比較的とっつきやすい。
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随所にちりばめられたパロディ要素も多く、飽きさせない工夫も万全。
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また、それなりに含蓄のある言葉も意外と多く、シナリオ自体の完成度も悪くはない。
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もっとも、後述の通り変態要素が強すぎるので、そもそもそれを乗り越えていく必要があるのが問題だが...
バカ要素・変態要素
いろいろ掲載するのもはばかられる内容多数のため、とりあえず序盤のだけでも折り畳みで掲載。
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アンジーとルビーをこの世界へいざなったバニーの風体が、
生ゴムのオムツに巨大なディルドーをつけラバースーツの上からセーラー服を着込んだ変態兎(♀)
。
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ゲームのチュートリアルを務める看護婦は
剃毛マニア
。まあ、これですら序の口。
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序盤に登場する雑魚敵はジャニーズ系の美男子だが飲尿を要求したり食糞を要求したり。名前は
「キム・タック」
に
「ウン・コック」
。色々とやばい。
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さらにマリオブラザーズそっくりの3Pマニアのマッチョマンも登場。名前は
「マラオとイジール」
。さらに危険すぎ。
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道具屋で売っている各種回復アイテムは
「黄金水」「バイブ」
などともう目もくらむような世界観。
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序盤ですらこれほどなので、
「世界一汚くて、世界一狂ったゲームを目指した」
というその言葉に偽りはない。
賛否両論点
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扱っている性癖がどう見ても一般的なのとはかけ離れているため、並のエロゲプレイヤーではプレイすることも困難。
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キャラデザも当時としてもやや濃いめの絵柄で若干人を選びがちなのも拍車をかけている。
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『SM専門ブランド』として前2作で一部から好評を得たPILだが、パロディなどお笑い方面、更に今回のテーマの性癖に特化した内容だったため「SMプレイの持つおどろおどろしさや淫靡さが薄れてしまった」との意見も。
問題点
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登場キャラクターのパロディが強烈すぎる。
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今となっては絶対に復刻できないような危ないネタも多い。
そもそもこれで当時のソフ倫を通ったというのはある意味奇跡。
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お金稼ぎが若干面倒
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ランダムエンカウントで遭遇する変態たちはお金を落とさないのもいるため、所持金を稼ぐのは若干厳しい側面がある。
総評
システムの骨子はエロ要素もあるRPGといった趣ではあるものの、エロ要素がもはや一般人お断りレベルの代物という怪作。
そのため間違っても普通のエロゲーマーにはお勧めしないものの、性癖が合うプレイヤーにとっては至高の作品ともなりうる作品。
後述の通りリメイクも復刻の見込みも絶望的なため、入手困難なのが惜しまれる。
余談
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PC98時代に出されているPILの作品の中では、本作のみ唯一OVAや小説などの他メディア展開がなされておらず、また廉価版・リメイク・ダウンロード版も出ていない。
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これは制作総指揮の田所広成氏が本作の版権を所持しているため。
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なお、田所氏は本作のリメイクを構想していたのだが、残念ながら2018年12月8日に逝去してしまい、リメイクが実現することがなくなったのが惜しまれる。
最終更新:2023年12月15日 00:30