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FARCRY 4

【ふぁーくらい ふぉー】

ジャンル FPS




対応機種 プレイステーション4
プレイステーション3
Xbox One
Xbox 360
Windows
発売元 ユービーアイソフト
開発元 ユービーアイソフト モントリオール・スタジオ
発売日 2015年1月29日
定価 【Win】3960円
配信 各プラットフォームにてダウンロード販売中
レーティング CERO:Z(18才以上のみ対象)
判定 良作
ポイント 舞台は紛争渦巻く山岳地帯の小国へ
強烈な個性を放つ悪役「パガン・ミン」
基本システムに大きな変化はない
FARCRYシリーズ



こ こ は 狂 気 の 最 高 峰



概要

ユービーアイソフトの人気FPS『FARCRY』シリーズのナンバリングタイトル第4作。
シリーズ第5作であり、前作同様にオープンワールドを採用している。

メインの開発はユービーアイソフト モントリオール・スタジオ担当。
開発サポートとして『5』でメイン開発を務めるトロン・スタジオや、Red Stormを始めとしたユービーアイソフトの傘下スタジオも複数関与している。


ストーリー

2014年、南アジア・キラット王国。

ヒマラヤ山脈の麓に位置する小国・キラットでは、20年近くに渡り内戦が続いていた。

かつてクーデターによって権力を掌握した暴君パガン・ミンは圧政を敷き、強制労働や虐殺を次々と実行。

政権に反発した人々は武装組織「ゴールデン・パス」を結成し、王立軍と果てのない争いを続けていた。


そんなキラットに、幼い頃にアメリカへと渡ったキラット系アメリカ人の青年エイジェイ・ゲールが、母の遺骨を携えて訪れる。

「私をラクシュマナへ連れて帰って」という母の遺言を叶えるため故郷へと戻った彼は、入国早々にパガン・ミン率いる王立軍に連行されてしまう。

初対面のはずの自分に対してやけに好意的な態度を示すパガン・ミンに畏れと疑問を抱いたエイジェイだったが、真意を問う間もなく戦闘が勃発。

巻き込まれた彼はゴールデン・パスの主導者の一人サバルに救出されて脱出し、そこで圧政に苦しむ故郷キラットの現状を実感する。

母の遺骨を「ラクシュマナ」の許へ送り届けるため、そして故郷キラットを救うため、エイジェイはゴールデン・パスと共に反乱運動に身を投じていく。


ゲームシステム

ゲーム進行

  • 難易度は全4段階。プレイヤーはキラットを訪れたアメリカ人「エイジェイ・ゲール」となり、圧政からの解放を目指し王立軍と闘っていく。
  • 南アジアの小国「キラット」を舞台に、依頼や狩猟、探索をこなしていくオープンワールドFPS。キラットの造形はネパールをモデルとしている。
    • 進捗はストーリーを進める「キャンペーン」・各地の住民や反乱組織から受けられる「クエスト」・仮面の破壊やポスターの撤去やレースなどを行う「アクティビティ」などが存在する。
      • サブミッションをこなすと金銭や経験値、武器、特殊アイテムなどを獲得でき、ストーリーミッションをこなすことで話が進む。
    • 各地のセーフハウスに配置してある棚もしくは商店がショップ兼武器交換所になっており、これらにアクセスすることで武装の取り換え、装備弾薬の補充、換金アイテムの売却などが行える。
    • プレイヤーの基礎性能は経験値を消費して「スキル」を強化することで底上げでき、武装や弾薬の携行可能量は「クラフト」でアイテム作製を行うことで増量できる。

プレイヤーシステム

  • 基本的な操作は一般的なFPSと同様。
  • ヘルスバーは最大6つのセグメントに分かれており、現在残っているセグメントのみ自然回復する。携行可能なシリンジを随時使用すると失った分のセグメントを回復するほか、無い場合でも一定時間治療することで回復が可能。処置の際のモーションはさまざま。
    • 体力に加えて防弾チョッキも購入したり拾うことができ、着用しているとダメージが軽減される。
  • 所持可能武器は初期1つ・最大4つ。ライフルや狙撃銃などのメイン武器が3つ、ピストルやマシンピストルなどのサブ武器が1つまで持つことができ、サブ武器のみ運転中も使用できる。
    • なお、サブ武器スロットはサブ武器専用だが、メイン武器スロットにはメイン武器・サブ武器両方が選択できるため、ピストルなどの小型武器を2丁以上持つことも可能。
    • 上述の「クラフト」を用いて動物の皮からホルスターを作製することで持てる武器の数が増え、弾薬バッグを作製することで持てる弾薬の量が増える。
    • また追加武装として投げナイフ、火炎瓶、手榴弾、餌(肉食動物用)の4種類も携行可能なほか、地雷・C4爆弾も持つことができる。
  • プレイヤーは銃で対象を一定時間捉え続ける・またはカメラを利用することで兵士、住民、野生動物などをマーキングすることができる。マーキングした動物・人物は白いシルエットとして表示され、壁越しにも視認できるようになる。

シリンジ

  • スキルを解放することで使用可能になるアイテム。4種類存在し、最大各8個まで携帯可能。
    • 一時的に攻撃力を倍増させる、周囲の敵・獲物を自動マーキング、スタミナ増大、ダメージ軽減などの恩恵があり、注射すると一定時間効果が有効になる。
    • シリンジはキラット各地に自生する薬草を拾って調合することで作製できる。薬草はアイテム欄に入るため実質9本以上携行することも可能。

マップ

  • 舞台となるのは南アジアの小国「キラット」で、南北2つのエリアが存在し、南側のすべてのメインミッションを完了することで北側への移動が解禁される。
    • 各地には基地・要塞と呼ばれる場所が点在し、これらは制圧することで物資の補充や武器の切り替え、ファストトラベルが可能な拠点となる。
    • 4つ存在する要塞はそれぞれミンとその配下が統治しており、キャンペーンで彼らを排除すると警備が弱体化され制圧しやすくなる。ただし、きちんと装備を整えれば統治者の活動中でも要塞の奪還は可能。
  • マップ各所には遺跡や住居、洞窟などさまざまな場所が存在し、そういった場所にはコレクタブルアイテムや換金アイテムの詰まった宝箱が配置されている。
    • 踏破困難な山を登り、こうしたアイテムをコツコツ集めていくのも本作の楽しみ方の1つ。

登場勢力

  • キラットを統治する「王立軍」と、それに対抗するテロ組織「ゴールデン・パス」が登場。両者は敵対しており、プレイヤーはゴールデン・パスの側となってキラット奪還を目指す。

王立軍

  • キラット王国の治安維持を担う軍隊で、メインカラーは赤。本作に登場する主な敵。
    • 銃やナイフを持った一般兵のほか、火炎瓶を投げる兵士、狙撃銃を持ったスナイパー、動物を従えた狩人、火炎放射器や機関銃を持った重装兵などさまざま。

ゴールデン・パス

  • 王政打倒を目指すキラットの武装テロ組織であり、主人公エイジェイが加わる味方勢力。こちらが誤射しない限りは基本的に味方として加勢してくれるほか、ポイントを消費して「傭兵」を呼んで戦闘に加勢してもらうことも可能。
    • メインカラーは青と黄色で、保有している車両も組織の色で塗装されている。
    • リーダー格の人物として保守派のサバル、革新派のアミータの2人が存在し、プレイヤーはどちらかのリーダーを選んで従うことになる。従ったほうのリーダーがゴールデン・パスのリーダーとなり、キャンペーンミッションの展開が変わる。
    • 最終的にどちらがリーダーになったかで終盤及びエンディング後の内容が変化する。

車両

  • バギー、自動車、ボート、グライダー、トラックなど複数の乗り物が存在し、キラットの各地に点在している。一部車両・ボートは無限機銃を搭載しているほか、運転中は拳銃やサブマシンガンなどのサブ武器を用いた攻撃が可能。
    • また、あまり見かけることはないが空中を自在に飛行できるオートジャイロ*1も運転することができ、制圧した要塞、若しくはヘリポートのアップグレードを施した「ゲールの家」では必ず入手できるようになっている。
    • 車両には耐久値が設定しており、衝撃や爆発を受けると故障し、最終的に炎上・爆発して使い物にならなくなる。ダメージを受けた車両のエンジン部分に近付くとバーナーを取り出すことができ、バーナーを当てると車両の耐久値が回復していく。
    • 横転しても簡単にひっくり返せるが、自動車はある程度の深さの水に入るとすぐに故障してしまう*2
  • 自動車の運転中はオートドライブ機能を利用することができ、ONにすると道路に沿って自動で走ってくれる。運転しながら射撃したい時や、マーカーを付けた目的地へ運転していくときなどに便利。

動物

  • キラット各地には野生動物が生息しており、狩猟を行うことで武器の所持数や所持金、弾薬携行量などを増大させるために必要な動物の皮をはぎ取ることができる。
    • ただし爆発物や火炎系武器や機関銃といった武器でオーバーキルしてしまうと「損傷した皮」しかはぎ取れず、クラフトに使用できず売っても大した額にならない。
    • ナイフや弓やボルトで狩猟を行った時のみ皮が2つ手に入るほか、微量ながらカルマも上昇する。
  • クマやトラ、狼といった肉食動物は「餌」を投擲することでおびき寄せることができ、おびき寄せた肉食動物を狩る、もしくは肉食動物に敵兵を襲わせるなどの立ち回りが可能。
    • またスキルを強化すると野生のゾウへの搭乗が可能となり、巨大な体躯を活かして敵を蹂躙する豪快な戦闘も可能となっている。

カルマ(徳)

  • カルマミッションを達成してゴールデン・パスを助ける、または各地に点在するマニ車を回すなどの善行を行うことで獲得できるポイント。キャンペーンやクエストなどでは上昇しないほか、一般市民を殺害してしまうと減少してしまう。
    • 他ゲームにおける知名度システムなどに相当する概念であり、一部アップグレードの解禁には一定数のカルマ値が要求される。

アリーナ

  • キャンペーン序盤で強制的に連行され、以降は自由に挑戦できるようになるモード。閉鎖空間に特定の装備のみを携行した状態で参戦し、敵や動物の入り混じる中生き残りをかけて戦う。
    • アリーナにはプレイヤーと同時に人間兵士や動物も登場し、彼らは互いに敵対し勝手に戦闘を行う。そのため、プレイヤーは漁夫の利を狙って死体から武器弾薬を搔き集めるなどして装備を充実させていくことが要求される。
    • プレイヤーは最初は貧弱な装備だが、戦闘中はアイテムや弾薬、ドラム缶などが随時投入される。生き残るためには、落ちてきた物資を拾い集めたり、誘爆させて倒したりとこれらを利用して戦っていく必要がある。

評価点

美しく描かれた南アジアの景色

  • 「Dunia engine 2」を採用したキラットの情景は美しく、南アジア特有の質感を丁寧に再現している。シリーズおなじみの動物の生態系や草木の延焼要素も完備。
    • 途中で追体験することになる神話上の異世界「シャングリラ」の造形も非常に美しく、秘境への旅行気分を気軽に味わうことができる。

悪役の強烈なキャラ造形と、それを取り巻く濃厚なストーリー

  • 本作を語る上で欠かせないのが、主要キャラクターでありラスボスを務めるパガン・ミンの存在。ただの狂人に留まらない愛憎入り混じった人間味溢れる描き方は本作最大の魅力といっても過言ではない。
    • キャンペーンミッションを通して非常に強烈な個性を放ち続け、本作のストーリーを盛り上げてくれる。ラスボスでありながら、作中の敬称に則って「ミン様」と呼び慕うファンも存在するほど。
    • 最初は単純なように思えた彼とエイジェイを取り巻く家族関係もキャンペーン進行や父の日記の収集を経てだんだんと複雑になっていき、終盤には衝撃の展開が待ち受けている。

高い機動力とストレスフリーな探索

  • 新たにグラップリングフックを投げ、特定の岩場を直接登っていくことが可能になった。たとえ断崖絶壁であろうと軽快に登っていくことができ、巨大な山をわざわざ遠回りして登山ルートを探すなどの手間が基本的に省けるため非常に爽快。
    • エンジンの始動が早く最高速度もかなり速かったりと自動車やヘリの性能も高めに設定されており、勝手に運転してくれるオートドライブ機能など便利な要素も多い。マップは広大ながら、移動はあまり苦にならないよう配慮されている。

隠密行動がしやすくなった

  • 敵の死体を担いで運んで隠すことができるようになり、他の敵に気付かれにくくなった。基地や要塞は敵に発見されずに制圧することで報酬が増えるため地味にありがたい。
    • 前作ではテイクダウンに伴う後ずさりのような運び方しかできなかったため、場合によっては死体を隠すのが難しかったりあるいは不可能となっていた。
    • ただし今作でも軍用犬の死骸は運べないため、軍用犬の厄介さは相変わらずである。
  • 周囲の敵を全てマーキング状態にするシリンジも非常に有用。

賛否両論点

革新的要素の薄さ

  • 基本的に前作の要素を軸に遊びやすさを向上させた内容にとどまっており、内容は快適なものの前作のプレイヤーにとってはやや物足りない内容。
    • 武器のバリエーションなどに関してもあまり進展がなく、ややマンネリ感を抱くプレイヤーは多かった。

いまいち後味の悪い勢力均衡ミッション

  • 主人公とパガン・ミンを巡る物語自体は奇麗に終わるものの、ゴールデン・パスを巡る対立構造の終わり方に関しては非常に後味が悪いため賛否が分かれる。
    + 終盤の展開に関するネタバレのため注意
  • 本作は保守派のサバルと革新派のアミータ、2人のリーダーのどちらを支持するかで展開が変わるのだが、最終的にはプレイヤーが支持しなかった方を蹴落とす形でゴールデン・パスのリーダーの座に君臨する。
    • スタンスは異なるものの本編終了後のイベントではどちらも暴走し、非道な行為を働く暴君へと変貌してしまう。
      彼(彼女)なりの言い分はあるものの、はたから見れば「パガン・ミン政権を倒したら新たな独裁者が生まれてしまっただけ」という、キラットの将来を案じるプレイヤーにとっては非常に後味の悪いもの。
    • 概要の通り特殊エンドを除くけば、このどちらかのルートで終えるのが正規のエンディングである。『FARCRY』シリーズは毎作プレイヤーに冷水をかける要素が用意されているが、本作での「冷水」はこのエンディングが相当すると言えよう。
    • 双方のエンディングのあまりの惨状を見た一部プレイヤーからは、「パガン・ミンと一緒に王国側に付く方がまだマシ」と言われるほど。
    • なお、両リーダーはキャンペーン中に殺害すると即座にゲーム失敗となるが、上述の変貌イベント後にはこの殺害ペナルティがわざわざ解除され殺害可能となる。
      • それだけでなく、イベント発生地点近くのちょうどいい位置に「使ってください」と言わんばかりに機関銃や自動車が配置されているという、開発チームの意図を感じる内容となっている。

自動車のラジオが単調

  • 本作の自動車は『GTA』シリーズなどと同じく、運転中にラジオが流れる。ラジオから流れる内容はベルタワー制圧前の地域ではパガン・ミンのプロパガンダ放送が、制圧後はゴールデン・パスのDJ、ラビ・レイ・ラナによるゲリラ放送が流れるようになっている。
    • 制圧前はひたすら胡散臭いプロパガンダ放送を聴かねばならず、かといって制圧後のラビ・レイ・ラナの流す曲も日本で例えるとインド料理屋で流れるような古めの曲だけ。カーラジオはオンとオフの切り替えしかできず、他局に切り替えたりといったことはできない。

問題点

セーブデータが1個しかない

  • 本作はマルチエンディングを採用しており、ゴールデン・パスを率いる2勢力のどちらに従うかで展開が変化する。しかし、保存できるセーブデータはひとつしかなく、任意のキャンペーンを再挑戦することも不可能。
    • また、一部主要人物を殺すかどうかに関してもプレイヤーの手に委ねられており、実質的なストーリー分岐は主要キャラクターの生死を含めれば33通りほどある。
    • 特に、本作最終盤の選択はストーリーの根幹の情報を得られるかどうかに関わってくるため、間違えると一番重要な箇所がよくわからないまま物語が終わってしまうことに。
    • 「プレイヤーの選択の重要度を増すために取り返しのつかないシステムにし、ストーリーへの没入感を向上させる」というアプローチのゲーム自体は近年わりと多く見られる手法ではあるものの、その間違いのせいでストーリーすら理解できないまま終わるのであればそれは本末転倒だと言わざるを得ないだろう。

一部サイドミッションの整合性が取れていない

  • キャンペーンの進行度に関わらずサイドミッションの内容が変化しないため、既にキャンペーン中に殺害した人物に住処を追われたり、既に崩壊した建物を褒めたりと内容が矛盾することがある。
    • クリア後にサイドミッションを消化しようとすると遭遇しやすい。
    • また、飛んできたヘリコプターを指して「前方に車よ!」と叫ぶなど、サイドミッション中の一部キャラクターの台詞もおかしい部分がある。

収集ミッションの終わり方がショボい

  • 全体的にサイドミッションの終わり方があっけなく、きちんとした終わり方を期待すると拍子抜けする内容が多い。
    • 謎が謎のまま終わる物資回収、記念にラジオが流れるだけのプロパガンダミッション、連続殺人鬼の遺物のはずが全部破壊しても特に何も起こらない「ヤルンのマスク」など、やってもいまいち達成感に欠けるものが多い。
    • 特にヤルンのマスクは毎回仮面の近くで殺人犯「山羊」の残した手記も読める上、NPCの会話でも話題に上がるなどやけに優遇されているため、本人に出会えるのではないかと進めて落胆したプレイヤーも多かった。
    • 厳密には、ヤルンのマスクを開発の想定しているだろう順番の通りに集めることで犯人とその末路が察せるようになっている。しかし、その情報は手記とその場所での状況から把握するほかなく、また手記は場所ごとに内容が固定のため順番通りに集めなかった場合はやはり混乱の元となる。
      • ネタバレしない程度に助言すると、ヤルンのマスクは西から東へ集めるとよい。また、明らかに怪しい名前の場所があるため、そこも後回しにするとよいだろう。

武器の解放順が不自然

  • 武器は最初から全部買えるような方式ではなく、拾うか目標達成で徐々に解禁されていくシステム。このため、サプレッサー付きピストルなどの一部武器の扱いが悪い。
    • わりと序盤から高難度エリアへサプレッサー付き高威力狙撃銃を拾いに行けるため近距離武器の寿命が短いにもかかわらず、序盤で手に入る武器の多くはサプレッサーパーツが装着不可。
    • サプレッサー付きピストルやSMGが手に入る頃には、同じくサプレッサーが付くアサルトライフルや狙撃銃で事足りるようになってしまうため使わないまま終わる武器が多い。
    • また、オートジャイロで即座に解放できるベルタワーの報酬のほうが制圧が困難な要塞制圧の報酬よりも強かったりと性能が解禁のコストに見合わない銃も少なくない。
      • 高所からベルタワーに近づくとベルタワーにスナイパーらが出現するが、低所から近づけばそれも回避できる。
    • 弓と同じ扱いで連発可能なオートクロスなど、使い勝手は良いのに解禁が遅すぎてそれに気付きにくく存在感の薄い武器もある。

ウィングスーツが誤爆しやすい

  • ウィングスーツはダッシュボタンやキーで発動するが、他の大半の操作と同じくウィングスーツの操作ボタンやキーが出る前から押していても発動する。
    • ダッシュボタンやキーを押すのはダッシュし始めるときだけでいいことを知らないと、足場の切れ目で誤爆して定期的に小さくない支障に悩まされることになる。知っていても足場の切れ目からダッシュし始めてウィングスーツが誤爆する事故が怖いが。
    • 体力スロットを最大まで強化してでソフトランディングを習得しても、ウィングスーツで飛んでいるときに高速でぶつかれば最大体力からでも即死する。そのせいでダッシュ長押しでも発動する仕様はなおさら笑えない。
      • 箱の中身を取るのは表示が出る前から長押しで発動しても悪影響はまずないが、さすがにウィングスーツは表示が出たあとに押したときだけ発動するようにすべきだっただろう。

スノーモービルが一般マップにスポーンしない

  • 本作には雪原用車両としてスノーモービルが登場するのだが、再序盤のベルタワー防衛戦及びキャンペーン中盤で一時的に訪れるヒマラヤ山脈奥地のみと登場箇所が非常に少ない。通常マップ上では出現することはなく、後から探そうとしても見つけることはできない。
    • 通常プレイ中はあまり問題はないものの、達成率100%を目指す際は全種類の車両に搭乗する必要があり、スノーモービルもその中に含まれている。このため、後から達成率100%を目指そうとした際に躓く原因になりがち。

シャングリラのミッションから戻ると弾薬が減る場合がある

  • シャングリラのミッションから戻ると銃火器の弾薬が初期状態で持てる上限分だけになるが、初期状態での上限より多く持っているとそこまで減ってしまう。投擲物は初期状態での上限より多く持っていても減らないが。

バグが多め

  • プレイに大きな支障のないものやリロードで直るものが大半ではあるが、前作よりバグが激増した。
  • 中にはサイドミッションが進行不能になるバグや、マグナムリボルバーのバレルが消えて貧相な外見と化すといったタチの悪いバグもある。後者は再起動でも直らず解消法がない。
  • 一部のロケーションはバグで発見不可能。どうしても発見したければ壁抜けの裏技を利用するしかない。

総評

前作『3』から快適性をさらに補強し、遊びやすくなったナンバリング4作目。
革新的要素は少なくマンネリ感はあるが、全体的には高品質かつ遊びごたえのある内容となっている。
武装組織「ゴールデン・パス」を巡る後味の悪い内容には賛否が分かれるものの、主要ストーリー展開、特にパガン・ミンの造形に関しては非常に評価が高い。
『2』以降の同シリーズの定番要素の1つである「狂気の悪役」を巧妙に描いた、シリーズ屈指の高い人気を誇るキャラクターとして認知されている。


余談

  • 本作に登場する神父・ロンギヌスの故郷は『2』の舞台。現地でダイヤモンドを巡る抗争に加担していたことが仄めかされるなど、断片的ながら繋がりが存在する。
    • ロンギヌスの依頼を全てこなすと、支度を終えた彼は中米へと向かう。『6』ではヤーラで活動する彼の名前が言及され、こちらも同一世界であることが仄めかされている。
  • 1年後に発売された『Primal』のマップは本作のキラット南部と地形が酷似しており、使い回し疑惑が一部でささやかれた。
    • さらに後の『5』『New Dawn』とは異なり、本作と『Primal』の舞台は全く別の土地の設定である*3
  • シリーズ第6作である『6』では、本作のヴィランであるパガン・ミンを主役にしたDLC「パガンの支配」が発売された。
    • ただし、日本語版でパガンを演じた藤原啓治氏が2020年に死去しているため、このDLCのパガンは別の声優が演じている。
    • このDLCには、本作ではほとんど登場しなかったエイジェイの母であるイシュワリ*4や姉のラクシュマナが主要人物として再登場を果たしている。
      • また、エイジェイの父でパガンの宿敵モハン、パガンの右腕ユマも中ボスとして登場する。
最終更新:2024年08月08日 18:00

*1 性能はほぼヘリコプターと同一で、現実のオートジャイロのような滑走は必要ない。

*2 エンジンが止まり、浅いところまで進んでも再起動はしない。

*3 本作の舞台がアジアなのに対し、『Primal』の舞台は石器時代の東欧・カルパチア山脈周辺だとされている。

*4 本作にイシュワリは名前しか登場せず、さらにこのDLCの発売までは公式グッズに付属していた写真でしか顔を見ることができない状況であった。