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注意:ここでは、『Riviera ~約束の地リヴィエラ~』の各移植版もまとめて紹介する。(いずれも良作



Riviera ~約束の地リヴィエラ~

【やくそくのちりう゛ぃえら】

ジャンル RPG
対応機種 ワンダースワンカラー
(スワンクリスタル対応)
開発元 スティング
発売元 バンダイ
発売日 2002年7月12日
定価 5,229円
判定 良作
Dept.Heaven.Episodes.シリーズ・ユニオンシリーズリンク

概要

スワンクリスタルのローンチタイトルの1つ。美麗なグラフィック・古き良きBGM・他に類を見ないゲームデザインと、高いクオリティと独自性を持つWSオリジナルタイトル。

携帯ゲーム機向けに調整された手軽な操作性に加え、RPGの構成要素をピックアップして無駄を省いたスマートなシステムが特徴的である。
温かみのあるファンタジー世界や可愛らしいキャラクターは「絵本をめくるような冒険」と表現され、世界観やキャラ同士のかけあいを追うだけでも楽しい。


ストーリー

かつて魔界と呼ばれ、いまは精霊のすむ悠久の地“リヴィエラ”。かの地に、1000年前封印されたはずの魔族が再び目覚める兆しがあらわれた。

世界を黄昏へと導いた古の神魔戦争を繰り返させないため、神界は「神罰」の発動を決定する。その代償としてリヴィエラを永久に失おうとも…。

天使と悪魔、そして幾多の精霊たち。それぞれの思惑が交差するリヴィエラの地に 今、二人の告死天使が神界より舞い降りる…。


システム

フィールド

  • 各ダンジョンは9つのエリアに分かれており、各エリアは複数のブロックで構成されている。各ブロックを行き来しながらバトルやイベントをこなしていき、最奥部に潜むボスを倒すことでダンジョンクリア(Chapterクリア)となる。
  • フィールドの探索は、画面上に表示された「トリガー」を選択することで行われる(従来のRPGのように、キャラを移動させて怪しい場所を調べてイベント発生…という流れではなく、トリガーを選択してイベントを発生させることでキャラを動かしていく)。しらみつぶしの探索や多くのボタン操作を必要としない、携帯ゲーム機ならではのシステムとなっている。
    • トリガーは、バトルで得られるTP(トリガー・ポイント)を消費して選択する。トリガーを選択することで何らかのイベントが発生し、アイテム入手・バトル発生・ステータス増減・スコア獲得などの反応が得られる。キャラクター同士の会話や状況説明で終わることもある。
  • イベントの合間にAT(アクション・トリガー)というミニゲームが発生することがある。コマンド入力・目押し・ボタン連打など、いずれも数秒で終わる簡易的なものであり、結果の成否によってイベントが分岐する。成功した場合に良い結果が得られることが多いが、失敗した場合に特有のイベントが起こることもある。

バトル

  • バトルに突入すると、初めにフォーメーション(物理特化or魔法特化)・出撃キャラクター(5人中3人)・装備アイテム(15個のうち4つ)を選択する。これらはバトルが始まってからは変更不可能であるため、敵の攻撃手段や弱点などに応じた戦略を立てる必要がある。
  • バトルは敵味方ともに個別のターン制であり、キャラクターはアイテムを選択することでスキルを使用する。ダメージを与えたり受けたりすることでオーバードライブゲージが溜まっていき、それを消費することでオーバースキル(必殺技)を繰り出していく。バトル終了後には戦闘評価が行われ、高レベルのオーバースキルでトドメをさす&短時間でバトルを終えるほど評価が上がる。高ランクであれば有用なアイテムが入手でき、TPやスコアも多く加算されるため、いかに効率的なバトルを組み立てるかが攻略の鍵となる。
    • 本作にはいわゆるレベルの概念がなく、キャラクターを成長させるためには、使用可能なアイテムの熟練度を溜めることでスキルアップする必要がある。スキルアップするとステータス上昇と同時にオーバースキルを習得するため、多くのアイテムを入手して使用することが育成へと繋がる。
  • アイテムは系統ごとに分類され(剣・弓・杖など)、キャラクターごとに使用できるスキルが異なる。例えば杖は3人のキャラが使用できるが、杖をかざしての魔法攻撃・杖で殴りつけての物理攻撃・魔法の力で回復のように、効果は様々である。また、効果範囲・属性・追加効果なども個別に設定されているため、アイテム選びがバトルの勝敗を分ける大きな要因となっている。
    • アイテムには耐久度(使用回数)が設定されており、バトルで使い切ると破損してしまう。基本となるアイテムは耐久度が多めに設定されてあり破損することは稀であるが、耐久度の少ない強力なアイテムも存在する。
    • アイテムは街やダンジョンの至る所で入手できるものの、15個までしか所有することができない。スキルアップの有無や耐久度、有用性を考慮してアイテムを取捨選択していく必要がある。
  • バトルは全てイベントにより発生する。ランダムエンカウントが存在しない代わりに、いつでも任意で行える「練習バトル」というものが存在する。
    • 練習バトルではアイテム入手に制限がかかる他TPやスコアは入手できないが、アイテムを使用しても耐久度が減少しない。練習バトルでスキルアップを行ってキャラを育成し、イベントバトルで高評価を狙うのが基本的な流れとなる。

ハーレム要素

  • メインキャラクターが主人公を除き全員女性であり、ほぼ無条件で主人公に好意を寄せている。
    • 個別に設定された信頼度(いわゆる好感度)によってエンディングが変わることは言わずもがな、ギャルゲー風味なやりとりが多い。
    • 4人のヒロインの性格は、元気娘・しとやか・サバサバ・おっとりと基本が揃い踏み。容姿は子供体型~大人のお姉さん、髪型はロングヘア・ショートカット・ツインテール、胸はぺったんから巨乳までと、大よその基本属性を満たしている徹底ぶり。
  • 拠点となる街の住人も多くは女、その殆どが主人公に惚れている。
    • しかしながら、恋愛に関する苦悩や「愛憎劇」といった“毒”の要素は一切ないため、「ギャルゲー」と言うよりはファンタジーや童話の作風に近い。
  • 特定の条件を満たすことで発生する沐浴イベントはあまりにも有名。ヒロインや街の女達の限りなくアウトに近い裸体をイベントCGで見る事ができる。
    • さすがに乳首は拝めないが、時代や機種が違っていたらそれも叶ったかもしれない。
    • 「本作の代名詞」とも言え、一部のユーザーに絶大な支持を得ている。
    • 一方で敵キャラには露出度の高い姿の女性が居る。味方じゃないのが非常に残念。
  • エンディングは、信頼度という隠しパラメータが一番高いヒロインとの個別エンディングとなる。信頼度は数値化されないものの増減は確認でき、イベントによる制御が可能であるため、特定のキャラの個別エンディングを狙うことは容易である。
  • エンディング分岐に関わる"信頼度"とは別に、"ご機嫌度"というもう1つの隠しパラメータが存在する。
    • 信頼度と同様にイベントにより増減するほか、ヒロインのバトルの成果に応じて変動する。
      • ご機嫌度が高いと、バトルにおける与ダメージ量が底上げされる。

その他の要素

  • 特定のアイテムを入手すると、クリア後にエクストラコンテンツがオープンする。イベントCG・アイテム・BGMなどを閲覧することができ、プレイ中に得たデータが記録されていく。
    • いわゆるコレクション要素、やり込み要素。
  • バトルでゲームオーバーになるたびに、敵が弱体化しプレイヤーに有利な状態で再戦できる。
    • システムに制限の多い本作ではあるが、事実上の詰みは存在しない。
  • RPGとしては珍しくスコア制が導入されている。バトルやイベントの成果に応じてスコアが加算されていき、Chapterクリアするごとにトータルスコアが算出される。
    • あるアイテムの入手条件になっている以外は、攻略やストーリーには一切影響しない。トータルスコアはエクストラコンテンツに記録されるので、スコアアタックも可能。
  • イベント中でなければ文字通りいつでも中断セーブが行える(バトル中でも)。イベントスキップはできないが、それと同等のメッセージ高速送りができる。ソフトリセットも可能。
    • 一昔前のゲームではあるが、一通りのユーザビリティが実装されている。

評価点

圧倒的なクオリティとボリュームで表現される、独自の世界観

  • 色鮮やかに描かれた、綿密なファンタジーの世界
    • 画面いっぱいに表示される背景イラストやイベントCGは、グラフィックの描きこみがWS随一。
    • ダンジョンは森林の遺跡・水没都市・地下霊園など、独特かつ多種多様。ボス戦へと繋がる通過点ではなく、魅力溢れる冒険の舞台として成り立っている。
  • 豊富なイラストと細かな設定で綴られる個性豊かなキャラクターたち
    • メインキャラクターには、喜怒哀楽に富む十数種類の表情パターンが用意されている。要所で挿入されるイベントCGはキャラの全身を描いた動きのあるものが多く、雰囲気を盛り上げる。
    • キャラ同士のかけあいを重ねながらダンジョンを進んでいくため、とにかくテキスト量が多い。キャラの性格や設定を探る楽しみがある。
    • 拠点となる街の住人は多くないものの、一人ひとりに名前やグラフィック、職業や居住地が個別に設定されており、生活観が溢れる生き生きとした姿を見ることができる。
    • バトルにおいても大小様々な寸劇があり、ただの障壁としてではなくイベントとして楽しめることも多い。固有名が与えられている敵や、細かく性格付けされている敵もいる。
    • メインヒロインも個性が色濃く際立っているので、キャラ人気に一役買っている。
  • 膨大なテキストを持って表現される世界観の奥深さ。
    • ダンジョンの各エリアにはエリア名が冠されており、その土地環境を説明する注釈が付いている。
      • 例)Chapter.1-エリア1【天使の眠る柩殿】古の神魔戦争で命を落としていった告死天使が眠る櫃殿。神々亡き後は立ち入りを許されていない。
    • 戦闘では使用できないイベントアイテムが大量に存在する。それぞれに固有のドット絵と注釈が付いており、意味のある無しに関わらず本作独自の設定を示している。
      • あくまで世界観を補完する役割であるため、ストーリーそのものと無関係であることがほとんど。

RPGの楽しみを集約したバトルシステム

  • 戦闘評価制の導入による、緊張感と達成感の維持
    • 全てのバトルをイベントバトルおよび戦闘評価制とすることでザコ敵という概念を失くし、一戦一戦に意味と目的が付与されている。
    • 高ランクを狙うという目標を掲示することで、本来ならば適当にやっても勝てるバトルを緊張感あるものに昇華させた。
      • Sランクを獲得するためにはしっかりと戦略を立てる必要があるが、それほど難しくはない。
      • 高評価を獲得できなくてアイテムやTPを逃しても、他の場面でリカバリーのチャンスはある。
  • 戦略を立てる楽しみ、弱点を突く楽しみ、必殺技を繰り出す楽しみ
    • 同じ状況のバトルは二つと存在しないため、全てのバトルで個別の戦略を立てる必要がある。
      • キャラとアイテムの組み合わせで使用可能なスキルが決まるが、どんな敵にも通用するような一定の組み合わせは存在しない。
      • 全ての敵に明確な個性と弱点が設定されており、それを見誤ると勝利することすら難しくなる。
    • 同じスキルでも、弱点を突いたり相性が悪かったりで0.1~2倍ものダメージの振れ幅が出る。
      • 目に見えてダメージ量が変化するため、高ランクを狙う場合は弱点を突かなければならない。
    • 必殺技であるオーバースキルは強力で、ダメージも演出もド迫力。
      • 通常スキルと比べて明らかに優位に設定されており、戦闘評価にも関わるため、積極的に使用したくなる楽しみがある。
  • RPGにおける煩わしさを、思い切って全て削除
    • ランダムエンカウントを排し、バトルとフィールド探索を明確に区別して楽しめるようになっている。
      • 練習バトルは、ゲーム進行を妨げることのないようにプレイヤーが任意で行える。
    • レベル(経験値)やお金の概念を排除することで、“稼ぎ”に費やされる時間を省いている。
      • 稼ぎ要素が無いわけではないが、キャラ育成やアイテム収集はその場その場で天井があり、それが明確な目安となる。
    • バトル終了ごとにキャラクターのHPが全回復する。HPやMPの管理といった慢性的な節制要素を失くした。
      • 一つ一つのバトルに全力を注ぐことで、短期的に達成感が得られるよう設計されている。

制約の多い音源を最大限に駆使して奏でられる、アップテンポでノリの良いBGM

  • GBとほぼ同等という性能に難のあるWSの音源でありながら、それを感じさせないメロディの力強さと独特の表現手法を有している。
    • 最大同時発音数を超えて鳴っていると感じられるようなメロディ構成を持つBGM、水泡の弾ける音をメロディとして組み込んだ水没都市のフィールドBGMなど、ハードの性能不足を作曲の力で補っている。
    • メロディのキレはSFC時代のイトケンと喩えられることも。
  • プレイ時間の大半を占めるバトルおよびフィールドのBGMが、特に評価が高い。
  • ただノリが良いだけではなく、世界観や情景を掻き立てる奥深いサウンドとなっている。

その他

  • エクストラコンテンツの存在
    • トリガーの結果や行動の分岐次第で入手できるアイテムの変化や、ヒロイン選択の要素もあり、1周では集めきれない要素が数多い。これらを集めて図鑑を埋めていくのはやはり楽しい。

賛否両論点

シナリオ面

  • 良く言えば王道、悪く言えばありきたりなストーリー。
    • 予想も期待も裏切られることのない、ある意味で最も安心して楽しめる出来となっている。
  • ハーレム要素の存在自体賛否両論
    • 前述の通りその出来自体は良いのだが、余りにもそういう要素が強いために、非常に好みの分かれる要素になっている。
      • 一応、ストーリーの要所要所ではちゃんとシリアスに締めてくれるので、悪ノリの過ぎない節度あるものとなっている。

アイテムまわりの制限の多さ

  • 15個の所持制限、耐久度の存在、バトルに持ちこめるのは4つだけ、スキルを使用できるキャラクターが限られる等、とにかく制限が多い。特に所持制限について、新しいアイテムを入手するたびに取捨選択を強いられることに対する不満が多い。FFでエリクサーを使用しないままラスボスを迎えてしまうような貧乏性の人には極悪とも言える仕様。
    • アイテムは基本的に各Chapterで入れ替えていくものであり(威力不足や耐久度低下が原因)、取捨選択は必然である。
    • 使い所が限られる補助アイテムや希少なアイテムがアイテム欄の肥やしとなっている状況が実はよくあり、所持数制限を無駄に圧迫している場合が多い。
    • 初回プレイではこれらの特徴に気付かず窮屈に感じることも多いだろうが、システムに慣れてくると余裕が生まれ始める。
      • アイテムの有用性を見極めて少ない所持数をいかにやりくりするかがゲーム性の根本にあるため、このシステムを受け入れられない人は残念ながら本作には不向きと言える。

練習バトルによるスキルアップの作業感

  • レベルアップ作業にあたる練習バトルが、敵が弱く戦闘終了後にHPが全回復するために緊張感がなく、非常に作業感が強くなりやすい。
    • ただしあくまで自分で使っても耐久を消費しないだけで、耐久値を減らす敵の特殊攻撃はちゃっかり効く。
    • 一応、練習バトルを利用しなくてもクリアは十分に可能であり、やりこみプレイの一つとされている。

問題点

引継ぎ要素がなく周回による変化が少ない

  • 基本的に1周で完結したゲームであり、一応分岐要素とコレクション要素が付属している、と言った方が正確。
    • 個別エンディングやコレクション要素など周回プレイ推奨の作りではあるが、アイテムや熟練度の引継ぎといった周回プレイへの配慮や、2周目以降限定イベントといったものはない。
      • イベントや分岐自体は多いので細かな変化は楽しめるが、どれを選んでもストーリーの大筋には影響しない。
    • 一応、各キャラのエンディングも信頼度の管理を徹底することで、ストーリー終盤であるChapter.6のセーブデータから全キャラの個別エンディングを狙うことが可能だし、複数から1つを選択しなければ入手できないアイテムも、中断セーブを活用して多少のやり直しをすれば、1つのプレイデータで一通りのアイテムをコレクションすることも可能ではある。

全体的なゲームテンポが遅め

  • ボタン操作を受け付けない空白時間が多い。
    • フィールド探索もバトルもボタン1つで行える手軽さが魅力ではあるが、裏を返せば、画面を眼で追うだけの時間が長いということに繋がる。
    • バトルでは敵味方共にドットキャラによる豊富なアニメーションが展開されるものの、それをスキップすることはできない。
      • テンポが悪いわけではないが、ゆったりしている。

バグ

  • エクストラコンテンツにおける不具合が多い。
    • せっかくのコレクション要素なのに、バグによりコンプリート不可能になっている。
      • 登録の不備により、イベントCGと表情パターン集がコンプリート不可。
      • 設定ミスなのか入手できないアイテムが存在し、アイテム図鑑もコンプリート不可。
      • ハイスコアランキングでは、オールクリアスコアが記録されない。
  • フリーズバグも存在する
    • 聖水を所持した状態でゲームオーバーになると、フリーズしてしまう。

総評

ギャルゲー要素や沐浴イベントでネタにされがちな本作ではあるが、グラフィックやBGMなどの質の高さとシステムの完成度は、並みの作品を上回る一級品と言える。


Riviera ~約束の地リヴィエラ~(GBA)

【やくそくのちりう゛ぃえら】

ジャンル RPG
対応機種 ゲームボーイアドバンス
メディア 128MbitROMカートリッジ
開発元(共通)
発売元
スティング
発売日 2004年11月25日
定価 6,090円
判定 良作

概要(GBA)

上記ソフトのGBA移植版。
メジャーなハードに移植された事もあり、本作でリヴィエラを知ったユーザーも多い。

変更点(GBA)

  • イラストレーターが戸部淑氏に変更、全体的にGBAに合わせてグラフィックが描き直されている。
  • キャラクターボイスの追加。
  • ゲームバランスの調整。

評価点(GBA)

  • 背景イラストやイベントCGは、GBAでも高水準を維持している。
  • ハードの性能に応じてBGMがアレンジされている。
    • ラスボス戦の2曲がアップテンポなBGMに変更され、迫力が増した。
    • 新曲も1曲追加された。
      • 追加BGMの作曲はスティング所属のサウンドクリエイター、林茂樹氏が手掛けている。
  • キャラクターボイスの追加
    • バトル中とエンディングのみではあるが、これによりキャラクターの魅力は増した。
      • ボイスはON/OFFの切り替えが可能。
    • 当てられた声優もキャラクターに合っており、WS版プレイヤーからも好評。
  • 新たな個別エンディングが追加された。
    • それに伴い、新キャラクターが登場する。
  • AT(アクション・トリガー)の仕様が若干変更され、多少成功しやすくなった。
  • WS版のバグが解消された。

賛否両論点(GBA)

  • 絵柄の変更
    • クセのあるWS版のイラストと比較して、より親しみ易い絵柄となったので、概ね新規ユーザーからは好評。
    • WS版のユーザーからも好意的な意見は多いが、やはり元の絵柄に馴染んだユーザーからすると違和感は強い。

問題点(GBA)

  • 攻撃の命中率が下がった。
    • 移植に際しての調整とも考えられるが、明らかに改悪。
  • 一部のステータス異常が正常に機能しなくなった。
    • 結果として終盤のボス戦の難易度が下がった。
  • バトルシステムや演出面の細部が、WS版と比較して不自然なものとなっている。
    • WS版を未プレイの人はあまり気にならない模様。

総評(GBA)

GBAとして遜色のないグラフィックになり、ボイスも付いた事で本作の魅力が増した順当な移植作。


Riviera ~約束の地リヴィエラ~(PSP)

【やくそくのちりう゛ぃえら】

ジャンル RPG
対応機種 プレイステーション・ポータブル
開発元(共通)
発売元
スティング
発売日 2006年11月22日
定価 5,040円
レーティング CERO:B(12才以上対象)
判定 良作

概要(PSP)

上記ソフトのPSP移植版。

変更点(PSP)

  • BGMの追加
  • フルボイス化
  • CGの追加

評価点(PSP)

  • グラフィックが再度調整が加えられ、PSP相応に綺麗になっている。
  • PSPへの移植でも問題なくBGMがアレンジ移植されている。
    • GBAから更にもう1曲、新たなBGMが追加された。
  • ついにフルボイスとなった。
    • ギャルゲー的要素の強いゲームだけに、フルボイスになった事は大きい。
  • イベントCGの数が約2倍となった。
    • それに伴い、いくつかの場面で新たな会話シーンが追加されている。

問題点(PSP)

  • ソフトがUMDになった事で頻繁にロードが発生するようになった。
    • これによりゲームテンポが著しく悪くなった。
  • 中断セーブとソフトリセットが廃止された。
  • 沐浴イベントがソニーチェックに引っかかり、CGが表示されなくなった。
    • イベント自体はあるものの画面が暗転、台詞と効果音のみな妄想状態。
      • 実は海外版では表示されるどうして日本でもやってくれなかった。
      • なお、公式コンプリートガイドではカットされたシーンとして、戸部氏のコメントと共に掲載されている。戸部氏も残念がってたようである。

総評(PSP)

PSPへの移植はやはりUMDのロード時間がつらい物となった。
またハードの関係でソニーチェックに引っかかり、話題になっていた沐浴イベントCGが削除されたのも痛い。
とはいえゲーム全体の魅力は損なわれておらず、おおよそゲーム全体の移植自体は良好。


Riviera ~約束の地リヴィエラ~ SPECIAL EDITION

【やくそくのちりう゛ぃえら すぺしゃる えでぃしょん】

ジャンル RPG
対応機種 プレイステーション・ポータブル
開発元(共通)
発売元
スティング
発売日 2007年10月18日
定価 2,940円
レーティング CERO:A
判定 良作

概要(SE)

PSP版の廉価移植版。
ただの廉価版にはなっておらず、新たな追加要素も加えられている。

評価点(SE)

  • ロード時間の改善
    • PSP版から比べると、この点が何より大きい。このおかげでかなり遊びやすくなった。
  • 少ないがイベントCGが追加。
  • 一度クリアすると、スキルアップまでの熟練度が1(最小)となる周回プレイ向けのモードが追加される。
  • Chapter.8のシナリオが強化された。
    • また、ライバルキャラとのシナリオが新たに追加されている。
  • 何度でも再開可能な中断セーブ(どこでもセーブ)が導入された。
    • ただしWS版のようなバトル中のセーブはできない。
  • ソフトリセットの代わりに、メニュー画面に「終了」(タイトル画面へ戻る)の項目が追加された。
    • こちらも、バトル中には選択できない。

賛否両論点(SE)

  • 「水着着用」という強硬手段を持ってソニーチェックを回避、沐浴イベントが復活した。
    • 真っ暗で何も表示されないよりは良くなったが、違和感が増してしまった。
      • 台詞は一切変わっていない為「極普通の水着姿を目撃されて何故か困惑するヒロイン達」という何とも珍妙な光景にこっちが困惑する

総評(SE)

水着は兎も角PSP移植で発生していた問題を改善しており、かなり遊びやすくなった一作。
追加要素もあり今プレイするのであれば本作がオススメ。


余談

  • WS版は、現在は休刊となったゲーム情報誌「ゲームサイド」(旧ユーゲー)において、2002年下半期ベストゲームに選出されている。
  • GBA版は中古価格が高騰している。
  • 沐浴イベントについて
    • イベントCGは、ディレクターの意向により「とにかく際どく」描かれた。
    • GBA版のイラストレーターは、イベントCGを見た友人たちから「ここまでエロくない裸を描けるのはある意味才能」と褒められたとのこと。
    • WS版の攻略本及びPSP版の初回特典である「Riviera Designer's Works」には、WS版の沐浴イベントCGの修正が入る前の設定イラストがカラーで掲載されている。
      • 製品版では草に隠れていて見えない臀部が丸見え。胸部や局部は残念ながら確認できない。
      • ラフスケッチに添えられた「ルゥリのかんじんな所は滝のしぶきでかくす。」の一文が物議を醸した。
    • 続編である『ユグドラ・ユニオンにも沐浴イベントが存在する。案の定日本版は規制が強いが。
      • シリーズの代名詞になったかと思いきや、以降は実装が見送られている。
      • ストーリーや作風に馴染まないこと、お色気要素は昨今のゲームにおいて特に珍しい要素ではなくなったことが理由であるらしい。そもそもソニーチェックが厳しいし。
      • シリーズの派生タイトルでは温泉や海水浴と形を変えて引き継がれている。
    • PSPSEでソニーチェック回避に作られた水着CGは攻略本には未掲載。

その後の展開

  • キャラクターやシステムは本作限りのものではあるが、世界観を共有した続編がD.H.Eシリーズ(Dept. Heaven Episodes)として展開されている。
    • 本作は、そのEpisode Iとして据えられている。ただし、ナンバリングに設定上の意味はない。
    • 続編制作の話が上がったものの、新規タイトルの開発に取り組みたいという意向からディレクターが断りを入れている。
  • 本作のとあるキャラクターが、後続作品ではキーパーソンとして登場している。
    • 時系列は本作が最終に当たるため、各作品で活躍するそのキャラクターの行く末は、本作で明らかとなっている。
  • 発売21周年の2023年7月12日にスティング公式サイトにてHDリマスター化が発表され、2024年2月29日に発売された。
    • 多くのファンが気になっているであろう沐浴イベントは水着着用である。PSP版から何も学んでいない。

最終更新:2024年04月06日 18:23
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