LogitecのLAN-W300N/DRをジャンクで入手したので分解してみた。
USBデバイス共有機能がついてる無線LANルーターで11nの300Mbpsに対応している。
USBポートが付いてるけどUSB over Ethernet専用な感じで、FTPサーバとかSMBサーバを立ててNASみたいに使うことはできないらしい。
シリアルナンバーを見るとB無しのバージョンだった。今回もACアダプタが付属してなかったんだけど、調べたらLA-10W5S-09という5V 2A出力のACアダプタらしい。コネクタはPSPと同じく4.0x1.7なので試しにPSPの充電器で動かしてみた。
一応起動するけどなんか不安定。何回か再起動すると無線LANに接続できて設定画面も開けたり。繋がらないときは接続中のまま…
とりあえずリセットボタンを電源LEDが高速点滅するまで長押しして離すと工場出荷状態に初期化できるっぽいのでやってみたらつながるようになった。
ファームウェアは1.08だったので
最新の1.14までアップデートしてみた。
早速分解してみた。
分解方法は
LAN-W300N/Rと全く一緒だった。アンテナがどっちもPCBアンテナになっていた。
CPUには銅板が接着されていて剥がせそうになかった。なんのCPUかわからないじゃん…
Flash ROMはMacronix 29LV320DBTI-70Gで4MBだった。
裏面にはRAMが2つ乗っていた。Zentel A3V28S40ETP-G6(16MB)x2で32MB
CPUがわからないのでシリアルコンソールを試してみることに。
表面のJP2ってところに2.54ピッチのピンヘッダをハンダできそうなところがあるのでそこが怪しい感じ。JP2って書いてあるところを1番として順番に3.3V出力、RX、GND、TXっぽい感じだった。
市販の
USB→TTL変換アダプタを使う場合は3.3Vは接続しなくても良さそう。(電源が衝突してしまう)
とりあえずCooltermでBaudrateを色々試してみたところ57600bpsで通信できた。
U-Boot 1.1.3 (Aug 12 2009 - 13:57:22)
Board: Ralink APSoC DRAM: 32 MB
relocate_code Pointer at: 81fa8000
****************************
Init GPIO Pin****************************
flash_protect ON: from 0xBFC00000 to 0xBFC262D3
protect on 0
protect on 1
protect on 2
protect on 3
protect on 4
protect on 5
protect on 6
protect on 7
protect on 8
protect on 9
flash_protect ON: from 0xBFC30000 to 0xBFC3FFFF
protect on 10
*** Warning - bad CRC, using default environment
============================================
Ralink UBoot Version: 3.1
--------------------------------------------
ASIC 3052_MP1 (MAC to GigaMAC Mode)
DRAM COMPONENT: 256Mbits
DRAM BUS: 32BIT
Total memory: 64 MBytes
Flash: 4 MBytes
Date:Aug 12 2009 Time:13:57:22
起動時にモニタしてるとこんな感じで出てきたのでCPUはRalink RT3052Fっぽい。
Logitecのルーターで脆弱性で騒がれてたけど実はシリアルナンバーにB無しはRalinkでB付きはRealtekなのかな。B無しはアップデートの必要なしって書いてあったし…。
Ralink RT3052FなのでOpenWRTみたいな改造ファームウェアも使えそうな気がする。USB付いてるのでOpenWRTが入れられればNAS化もできそうだし。しかしCFIのROMなので
剥がしてバックアップ取れないし、JTAGがついてないので書き換えミスったら怖いな…
構成的にはBuffaloのWHR-G300Nとほぼ同じなのでGPIOだけ変更してビルドすれば同じようなファームが動かせたりするかも?WHR-G300N v1はDD-WRTもあったような…
マルチSSIDをオフにして、セキュリティーをWPA2(AES)にしてiPhoneでスピードテストをしてみると最大で55Mbpsぐらい。
倍速モード(40MHz)に設定するとそもそもWiFiに接続できなくなったり、設定画面が超重くなったりするのでデフォルトのチャンネル幅20MHzで使うといいかも。
B付きのLAN-W300N/Rは80Mbps出てたのでRalinkよりもReaktekのほうがiPhone(倍速モード非対応なのでどっちみちチャンネル幅20MHz)とは相性がいいのかな。
USBデバイス共有機能はルーターモードじゃないと使えないって書いてあったけど、APモードでも設定をすれば使える。
APモードにして起動したらPCのIPアドレスを強制的に192.168.2.2に設定して192.168.2.1にブラウザからアクセスすると設定画面が出るので、上位のルーターから割り振られるのと同じセグメントのIPアドレスを手動で設定してやればOK。
でもやっぱりRalinkは熱くなる感じがする。
逆にLAN-W300N/RはB付きでRealtekだったけどすげー安定してるし、速い。発熱もほとんどない感じ。もしかしたらシリアル番号B付きは安定性が改善されてるのかもしれないな。